6月17日(金)にリリースされたドレイク(Drake)の新盤『Honestly, Nevermind』が7月2日付米ビルボードチャート第1位を獲得しました。
ビルボード(Billboard)チャートで第1位を飾るのは,ドレイクがリリースしたアルバム通算11枚目。
アルバムのタイトルである「Honestly, Nevermind」を邦題にすると「マジなハナシ,わすれて」と訳せるけれど,この「わすれて」には「もう」を付けて,「(もう)わすれて」と言えば,なんとなく「通じ」が良くなるかもしれない。
もしくは「気にしないで」という解釈もありうるかもしれない。とすれば,ドレイクよ,あんたは僕らに何を気にしないでと言っているのか。
ハウス,テクノ,EDMの雰囲気をアルバム終始ちりばめたことについて「気にしないで」と言っているのか。
取り敢えず,ドレイクが“寄り道”したとされる(だから「マジで気にしないで」)新境地の音楽を3曲聴いてみよう。これまでのドレイクファンにとって,好き嫌いが分かれるかもしれない。こういうことをたまにアーティストはやってのける。カニエ・ウェストが『Yeezus』アルバムでやってのけたように。それでもファンは離れなかった。アーティストの音楽性に関して,さらに深みを感じることとなった。蟹江さんの場合は。ドレイクはどうであろうか。
Drake – “Massive”
Drake – “Currents”
とくに上記の楽曲「Currents」は,実験的に世に出してみて,世の中の人々がこれを聴いてどう感じるのか,まさに水の流れ(currents)じゃないけれど,人がどう思うかを確認するための(testing the waters)曲なのかもしれない。取り敢えず仮説を立てて,実験の結果を見てみる,という。
Drake – “Calling My Name”
この曲「Calling My Name」は,イントロを過ぎると,もうクラブ感がたまらんですね。マジで気にしないで,っつうか,マジでヴァイブス感じるわー。普通の感想になってしもうたわ。
でもこのグルーヴ感って,ドレイクはEP『More Life』の楽曲「Gyalchester」で既にやっていたものなんですよね。でもその時は,ラップでしたけれど。それをハウスの境地まで昇華させたという。
Drake – “Gyalchester”
最後におまけで,同アルバム『Honestly, Nevermind』から,唯一のラップ曲である21 Savageをfeat.した「Jimmy Cooks」を掲載しておきます。
Drake feat. 21 Savage – “Jimmy Cooks”
(文責:Jun Nishihara)