先週末土曜日の夜,NYマンハッタンのダウンタウン市街地グリニッチ・ヴィレッジにあるスタバ・リザーブ(Starbucks Reserve)に行ってきました。
17時頃からコーヒーを飲みながら作業をしていたのですが,19時頃(21時に閉店)からケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)のアルバム『To Pimp A Butterfly』が曲目順に流れ始めました。(閉店間際になってきたので,スタッフの好みでアルバムそのものを流していたのでしょう。)そこで思ったわけです。ケンドリック・ラマーはラッパーであるにもかかわらず,アルバムを1枚まるごと流しても,スタバのBGMとして成立する,と。
こんなラッパーは滅多にいないのではないでしょうか。
ということで,ケンドリックはご存じのとおりL.A.コンプトン出身ですが,「NYのラッパーでアルバムをまるごと流しても違和感無いだろうラッパーがNYにも3人はいる説」を証明してみたいと帰り道,考えました。
条件として,そもそもスタバで流すためには,①ラップの勢いに身を任せるようなラッパーではスタバの雰囲気に相応しくない,というのと,②いわゆるswear wordsと呼ばれる放送禁止用語ばかりを連発するようなラッパーも相応しくない,ということで,ビート,メロディー,リリックなどを総合的に判断した結果,次の3名が相応しいという結論に至りました。
1人目:クイーンズ出身のナズ(Nas)
2人目:こちらもクイーンズ出身のLLクールJ(LL Cool J)
3人目:お隣の州ですが,ニュージャージー出身のローリン・ヒル(Lauryn Hill)
つまり,ニュージャージー出身のアーティストを入れなければいけないほど,NYだけでスタバに相応しいラップをしているアーティストを集めるのは至難の業,ということがわかりました。
では,それぞれどんな曲がスタバに相応しいと言えるのか,2曲ずつほど選曲してみます。
まずは1人目:Nas
Nas – “Rare”
Nas – “Life Is Like A Dice Game”
そして2人目:LL Cool J
LL Cool J – “Hey Lover”
LL Cool J – “Loungin”
最後に3人目:Lauryn Hill
Lauryn Hill – “Nobody” ← これはNasとのコラボレーション作です。
Lauryn Hill – “Can’t Take My Eyes Off Of You”
Lauryn Hill – “Doo Wop”
ローリン・ヒルといえば The Fugees ですので,おまけとしてこちらもNYのスタバで流れていても全く違和感を感じないので,掲載しておきます。
The Fugees – “Ready Or Not”
(文責&キュレーティング:Jun Nishihara)