ビッグ・ショーンとニプシー・ハッスルの「Deep Reverence」ミュージックビデオをリリース。

Big Sean(ビッグ・ショーン)及びニプシー・ハッスル(Nipsey Hussle)のコラボレーション作「Deep Reverence」のミュージックビデオがリリースされました。

ミュージックビデオでは,ニプシー・ハッスルが生まれ育った地元=L.A.のクレンショー(Crenshaw)の街を,ニプシーが生前乗り回していたクラシック・カーで超大物の運転でドライブするという豪華な映像です。

超大物とは誰か,ミュージックビデオを観ていただければ分かりますが,ニプシーの告別式にも出席していたL.A.を最も代表する首領(ドン)です。

ニプシーの壁画があらゆる場所に鏤められていますが,いかにL.A.全体でニプシーとの別れを偲んでいるかが明らかです。

Fuck rap, I’m a street legend
Block love me with a deep reverence
I was birthed in a C Section
Hella cops and police presence

ラップはクソ喰らえ,ストリートの伝説とは俺のこと
地元は深き畏敬とともに俺を愛す
俺は帝王切開(“C”セクション)でこの世に生まれてきた
周りはサツとポリに囲まれて
(対訳:Jun Nishihara)

L.A.のギャングに精通している方であれば,この“C”セクションが「帝王切開」だけを意味しているのではないことはお分かりでしょう。

(文責及び対訳:Jun Nishihara)

元ネタの曲を知る(14):ドレイク⇄ローリン・ヒル

ドレイクのシングル曲「Nice For What」がリリースされてから,もう2年半が経ちました。時間が経つのは早いですね。

その「Nice For What」はローリン・ヒル(Lauryn Hill)の名曲「Ex-Factor」を元ネタにした楽曲でした。

本日も両曲を聴き比べてみてください。

Drake – “Nice For What”

Lauryn Hill – “Ex-Factor”

そしてこの「Ex-Factor」が収録されているアルバム『The Miseducation of Lauryn Hill』(1998年リリース)は,HIP-HOP界だけでなく音楽界全体において歴史上重要なアルバムと称されており,1999年のグラミー賞では10部門でノミネートされ,5部門でグラミー賞を獲得し,歴史上ヒップホップというジャンル関係なく,「女性」として初の快挙(5部門も獲得というのは女性のアーティストでそれまで存在しなかった)を成し遂げた歴史的に重要なアルバムでもありました。

やがて同アルバム『The Miseducation of Lauryn Hill』は米国内で800万枚のセールスを記録し,全世界で1,200万枚の売り上げを記録。

本年(2020年)9月,米ローリングストーン誌において「500 Greatest Albums of All Time」(歴史最高のアルバム500選)の最新バージョンが発表され,本アルバム『The Miseducation of Lauryn Hill」が第10位に選ばれたこともここに追記しておきます。

(文責及びキュレーティング:Jun Nishihara)

バスタ・ライムスの新盤ニューアルバム『Extinction Level Event 2: The Wrath of God』の破壊力について。

破壊力を影響力と同等の意味と捉えると,バスタ・ライムス(Busta Rhymes)が2020年10月30日(ハロウィーンの前夜)にリリースしたニューアルバム『E.L.E.2 (Extinction Level Event 2: The Wrath of God』は,現時点では計り知れない破壊力を持つアルバムであることはマチガイ無いです。

T.I.がバスタ・ライムスからの決戦を断ったワケには,本アルバムを聴いていただくとお分かりいただけるかもしれないですが,恐れもあったのではなかろうか,とも思えてきます。その恐れというのは,T.I.側がバスタに対して抱いている恐れです。

もともとT.I.はバスタのことを「世代が違いすぎる」といって断りました。つまり自分(T.I.)はバスタのHip-Hopを聴く世代よりも,若い世代を相手にする音楽を作っている,ということを言っているのでしょう。だから,ヴァーサス(Verzuz)バトルで決戦をするのは相応しく無い,と。

結局T.I.は同時代に出てきたサウスのとんでもなくビッグなハスラー=ジージー(Jeezy)とやることになったのですが(見てみたい!),それはそれで楽しみとして置いておいて,しかし,ですよ,しかし,今回のバスタ・ライムスのニューアルバムをお聴きになると,T.I.が恐れていたまさにバスタの「破壊力(destructive force)」が余すところなく良い塩梅に表現されています。まー,いっぺん,聴いてみとくんなせー。

たとえば楽曲5の「Outta My Mind」をどうぞ。脳みそぶっ飛びますので,ご注意を。これは1989年にR&B界に彗星の如く現れたR&Bトリオ=Bell Biv Devoe(ベル・ビヴ・デヴォー)のかの有名な「ポイズン(Poison)」のビートを下敷きにしてネタ回しをしている楽曲です。

Busta Rhymes feat. Bell Biv Devoe – “Outta My Mind”

このビートの大元となった楽曲は以下のとおりです。80年代から90年代に流行ったBell Biv Devoeの「Poison」です。

もういっきょく,いっときまひょか。

同アルバムから楽曲20,Busta Rhymes feat. Mary J. Bligeの「You Will Never Find Another Me」です。ソー・ソウルフル!

(キュレーティング:Jun Nishihara)

若返ったNAS(ナズ)。とびきりカッケーMVリリース。

2020年8月にリリースされたHIP-HOP史上最も重要なMC=Nas(ナズ)の通算13枚目のアルバム『King’s Disease(キングの病い)』で,収録楽曲のトリを飾る曲「Spicy」のミュージックビデオが同年10月2日にリリースされた。

フィーチャリング・アーティストには,若手ルーキーのFivio Foreign(ファイヴィオ・フォーリン)及びA$AP Ferg(エイサップ・ファーグ)を起用して,現代HIP-HOPに参上。

まぁ,みてみい。中毒,マチガイ無し。

Nas feat. Fivio Foreign & A$AP Ferg – “Spicy”

(キュレーティング:Jun Nishihara)

週末HIP-HOP曲:YBN Cordae feat. Roddy Ricch – “Gifted”

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大坂なおみ選手の彼氏でも知られるYBNコーデー(Cordae)の新曲を以下のとおり掲載しておきます。今をときめくロディ・リッチ(Roddy Ricch)を迎えてのコーデー新曲です。曲名は「Gifted」,日本語では「天賦の才を授けられた」と訳されますが,giftedのニュアンスとして授けられているものは必ずしも「才能」とは限らず,日本で言う「縁」という場合もありますし「恩恵」という場合もあります。そういった「恵み」を見えないものから授けられたという語義がこの言葉に含まれているようです。

YBN Cordae feat. Roddy Ricch – “Gifted”

(キュレーティング:Jun Nishihara)

今週の新曲:Black ThoughtそしてPusha TそしてKiller Mikeという朝から超リリカル・タッグで新曲「Good Morning」をリリース!

朝起きのお供にどうぞ。スウィズ・ビーツが「グッ・モーニン!!」って起こしてくれます。iPhoneの目覚まし時計にこの曲を仕掛けておけば,その時間にSwizz Beatzの声とともに目覚められます。

Black Thought feat. Pusha T, Swizz Beatz & Killer Mike – “Good Morning”

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BlackThought of The Roots.

なお,ブラック・ソート(Black Thought)という偉大なるラッパーについてはこちらもどうぞ。

(キュレーティング:Jun Nishihara)

NASニューアルバム『King’s Disease』リリース

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NAS(ナズ)のニューアルバム『King’s Disease』とともにリリースされた新曲「Ultra Black」も併せて以下掲載いたします。

Nas feat. Hit-Boy – “Ultra Black”

こちらもどうぞ。その昔,もうあれは1996年のことじゃった,The Firmというスーパーグループが結成された。メンバーはNas, Foxy Brown,そして,AZの御三方。マネージャーはスティーヴ・スタウト,専属プロデューサーはドクター・ドレー,4人目のメンバーはCormegaが外れて代わりにNatureが後に加わったという,とんでもない偉大なるグループ。そのThe Firmをフィーチャリングした楽曲が今回の『King’s Disease』に収録された。

Nas feat. The Firm, AZ, Foxy Brown, Cormega – “Full Circle”

フォクシー・ブラウンのフロウ節,すたれてないですねぇ。

(キュレーティング:Jun Nishihara)

今週の新曲:Big Sean feat. Nipsey Hussle – “Deep Reverence”

出ました。ニプシー・ハッスルをfeat.したビッグ・ショーンの新曲「Deep Reverence」。こちらを以下のとおり掲載しておきます。

Big Sean feat. Nipsey Hussle – “Deep Reverence”

なお,まもなくリリースされる予定のビッグ・ショーンの新盤『Detroit 2』に向けて,こちらのプレビューをどうぞ。

アツい!
外気は寒くなってきたのに,アツい!
ドンの生き様(=DON LIFE),見せてくれや。

(キュレーティング:Jun Nishihara)