ビヨンセ楽曲対訳「スピリット(『ライオン・キング』のテーマより)」

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(上記写真は今年全米公開予定の映画実写版『ライオン・キング』の公開に先立ち,L.A.でのワールド・プレミア祭で。)

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(映画『ライオン・キング』のサウンドトラック,ビヨンセ「スピリット」のシングル曲ジャケットです。)

Beyonce – “Spirit”
ビヨンセ対訳「スピリット(映画『ライオン・キング』より)」

Uishi kwa muda mrefu mfalme

(Uishi kwa uishi kwa)

Uishi kwa muda mrefu mfalme
(
Uishi kwa, uishi kwa)

王よ,永遠なれ
(王よ,永遠なれ)
王よ,永遠なれ
(王よ,永遠なれ)

[Verse 1]

Yeah, yeah, and the wind is talkin’

Yeah, yeah, for the very first time

With a melody that pulls you towards it

Paintin’ pictures of paradise

(ヴァース1)
そう,風が語っている
そう,こんなことは初めて
音色に乗せて,心をとらえる
楽園の絵を描いている

[Pre-Chorus]

Sayin’ rise up

To the light in the sky, yeah

Watch the light lift your heart up

Burn your flame through the night, woah

(プレ・コーラス)
さあ,立ち上がれ
光とともに,大空へ
光とともに,羽ばたいて
夜空にあなたの炎を輝かせて,ウォゥ

[Chorus]

Spirit, watch the heavens open (Open)

Yeah

Spirit, can you hear it callin’? (Callin’)

Yeah

(コーラス)
精霊よ,さあ,天空を見上げて(見上げて)
そう
精霊よ,あなたを呼んでいる(呼んでいる)
そう

[Verse 2]

Yeah, yeah, and the water’s crashin’

Trying to keep your head up high

While you’re trembling, that’s when the magic happens

And the stars gather by, by your side

(ヴァース2)
そう,大海の波は打つ
顔を上げて,もう,うつむかないで
おびえている時は,奇跡が起こる時
夜空の星群が,あなたの味方になる

[Pre-Chorus]

Sayin’ rise up

To the light in the sky, yeah

Let the light lift your heart up

Burn your flame through the night, yeah

(プレ・コーラス)
さあ,立ち上がれ
光とともに,大空へ
光とともに,羽ばたいて
夜空にあなたの炎を輝かせて,ウォゥ



[Chorus]
Spirit, watch the heavens open (Open)
Yeah
Spirit, can you hear it callin’? (Callin’)
Yeah

(コーラス)
精霊よ,さあ,天空を見上げて(見上げて)
そう
精霊よ,あなたを呼んでいる(呼んでいる)
そう

[Post-Chorus]
Your destiny is comin’ close
Stand up and fi-i-ight

(ポスト・コーラス)
運命が近くまで来ている
立ち上がれ,力を出しきって

[Bridge]
So go into that far off land
And be one with the Great I Am, I Am
A boy becomes a man, woah

(ブリッジ)
はるか遠くの大地へたどり着き
天の主とともに一つとなる
少年が一人前の男となる瞬間,ウォゥ

[Chorus]
Spirit, watch the heavens open (Open)
Yeah
Spirit, can you hear it callin’? (Callin’)
Yeah
Spirit, yeah, watch the heavens open, open
Yeah
Spirit, spirit, can you hear it callin’? (Callin’)
Yeah

(コーラス)
精霊よ,さあ,天空を見上げて(見上げて)
そう
精霊よ,あなたを呼んでいる(呼んでいる)
そう
精霊よ,さあ,天空を見上げて,見上げて
そう
精霊よ,精霊よ,あなたを呼んでいる(呼んでいる)
そう

[Post-Chorus]
Your destiny is comin’ close
Stand up and fi-i-i-ight

(ポスト・コーラス)
運命が近くまで来ている
立ち上がれ,力を出しきって

[Outro]
So go into a far off land
And be one with the Great I Am

(アウトロ)
はるか遠くの大地にたどり着き
天の主とともに一つとなる

(文責及び対訳:Jun Nishihara)

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ちょこっと解説:ザ・カーターズ『Everything Is Love』論評記事

6月18日付ニューヨークタイムズ紙Culture欄にビヨンセ&ジェイZ改めザ・カーターズのニューアルバム『Everything Is Love』についての論評が掲載されていた。概ね良好のレヴューであり,ビヨンセ及びジェイZのリリックがところどころで引用されていた。

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本記事に引用されていた,ジェイZの歌詞を3箇所掲載することにする。

“I said no to the Super Bowl /
You need me, I don’t need you”
(スーパーボウル出演は断った/
俺に出て欲しいって? 俺はお断り)(訳:J.N.,以下同様)

“Time to remind me I’m black again, huh?”
(俺が黒人であることを,また意識させてくれたな)

“I’m good on any M.L.K. Boulevard.”
(キング牧師の名のストリートなら,どこでも俺はお似合いさ)

こうしてジェイZの歌詞が世界中で流通しているニューヨークタイムズの記事に掲載されているわけである。ニューヨークタイムズは日本ではジャパンタイムズ紙に挟まれて(セット発行されて)販売されている。同様に他国海外でもその国の英字紙にセット発行されて販売・流通されている。こうしてジェイZの歌詞は音楽を媒介としてだけではなく,世界中のビジネスマンやサラリーマンがコンビニや書店,待合室等で置かれているこの新聞を媒介として,流通されているわけだ。

ジェイZはそのむかし,コカインやクラックを流通させて“ハスラー”として名を挙げたわけであるが,彼は今こうして,世界で最も古い印刷物である「新聞」という媒体をとおして,歌の言葉(ライム)を流通させている。

むかしから,ジェイは「流通」にこだわった。だからconscious(意識が高い)なラップを避けてきた。コンシャスすぎるラップは売れにくいからだ。2003年リリースの名作『The Black Album』収録の楽曲「Moment of Clarity」でジェイZは,こうラップした。

“I dumbed down for my audience to double my dollars /
They criticized me for it, yet they all yell “holla” /
If skills sold, truth be told, I’d probably be lyrically Talib Kweli /
Truthfully I wanna rhyme like Common Sense /
But I did 5 mill’ – I ain’t been rhyming like Common since!”

(観客にもっとウケる曲を作るため,歌詞のレベルを低めてラップしてきた/
それを批判するヤツもいれば,それにノッてくるヤツもいる/
ラップのスキルが売れるなら,マジな話,タリブ・クウェリみたいにリリカルなラップしてるよ/
本来は,コモンのようにライムしたい/
だがそうせずとも,500万枚売り上げてきた
ー それ以来,コモンみたいにラップするのはやめた!」(訳:J.N.)

「流通」をさせるため,一方でウケる歌詞と,他方でタリブ・クウェリやコモンのようにコンシャスな歌詞とを,織り交ぜて,ラップしてきた。そのバランスがジェイの場合は特段に巧かった。ずば抜けていた。

今回,”Apeshit”では,フランスはパリのルーブル美術館でミュージックビデオを撮影している。正真正銘のモナリザ絵画の正面で。

ルーブル美術館で舞う黒人のダンサーたちが,白人を主とする西洋の美術や彫刻に囲まれて踊っているところが,なんともいえず美しい。これも「黒」と「白」のバランスか。

これがまさにキング牧師が夢見ていたことか。