他とは違う“変であること”を認めて、受け容れるということ、を音楽を通して成し遂げているアーティスト=Regina Spektorの「Tiny Desk Concert」ここにあり。

一般的に世の中で「正解」と考えられているものこそが、狭い物の考え方であるということ、視野が狭いということを教えてくれるような音楽をつくるレジーナ・スペクター(Regina Spektor)が、米NPR局の「Tiny Desk Concert」に登場しましたので、掲載しておきます。

アメリカのsit-comに「How I Met Your Mother」というNYを舞台にしたTV番組があるのですが、そこでレジーナ・スペクターの楽曲が番組挿入歌として起用されます。そのシーンはこちらです。ちなみに、後半のナレーションをしているのはFull Houseでお馴染みの今年1月に亡くなったボブ・サゲット(Bob Saget)です。

(文責:Jun Nishihara)

あの米NPR局の“Tiny Desk (Home) Concert”シリーズに、西海岸の生きるレジェンド=Too $hortが出ます。

あのToo $hort(トゥー・ショート)がNPR Musicの“Tiny Desk (Home) Concert”に出るとは、誰もイメージしなかったですよね。たとえばあなたが米NPR局に勤務していたとして、Music部門を任されるとします。それで、週1の部会議で、関係者と会議をするわけですけれど、そこでみんなで「“Tiny Desk (Home) Concert”に次は誰に出てもらおうか」、と話し合っています。

そこで、「次はToo $hortに出てもらおう」・・・って出ますか?あなたの口から。誰が彼を呼ぼうと提案(発案)したのか、って思いますよ。その人、天才とまでは言いませんけど、なかなかのアイデアだと思いますね。

で、1983年に米ヒップホップ界にデビューした(これはドクター・ドレー(Dr. Dre)よりも前です)Too $hortが“Tiny Desk (Home) Concert”に出たというわけです。その映像がこちらです。

What’s my favorite word?!
-Bitch!
って、NPR局でいちばん言っちゃいけないことですよね?

なのに、NPRはそれをやってのけているわけです。

なかなかおもしろい番組だとおもいますよ。

(文責:Jun Nishihara)

ついにコーデー (Cordae)が米NPR局Tiny Desk (Home) Concertへ登場!!

デビュー当時にはハードコアのラップをやっていましたが,ここへ来てここまでジャジーな音楽を作るようになるとは,誰が想像したでしょうか。しかしコーデーにとって,以前から全く変わっていないのは,ラップスタイル。むしろ上達しているというか,時間が経てば経つほど味が良くなるワインのように,深みを増しているように感じます。今般(2022年1月14日)リリースしたアルバム『From A Bird’s Eye View』をひっさげて,Tiny Deskにやって参りました。

後半,「Sinister」のように伝統的なフローをかまして,その次に地元ゲットーにおけるギャング抗争で亡くなった仲間に捧げる生まれ故郷のフッド「Momma’s Hood」,そしてデスチャの「Say my name」ラインを起用する楽曲「Chronicles」,ちょっとここらへんで哀愁が感じられる程まで成長を感じられます。涙をそそります。

完成度は非常に高いです。

(文責:Jun Nishihara)

パワーが必要な際に聴くべし!カーク・フランクリン(Kirk Franklin)の米NPR局“Tiny Desk (Home) Concert”映像

何も考えず,まずは見てみ。

All you got to do, no matter what you’re facing
Even if you don’t have all your teeth
Even if you have one tooth
Just one good tooth, right Mike
– That’s right
All you need is one good tooth
– Just one
Show’em right
– That’s right
Just one good tooth
All you gotta is smile!

どんな局面に直面していようとも,しなきゃいけないことは
歯が全部揃っていなかったとしても
丈夫な歯が一本あれば
丈夫な歯,一本あればいいだろ,そうだろマイク!
 ー そのとおりだ
丈夫な歯,一本あればいい
 ー 一本だけでいい
それ見せろ
 ー そのとおりだ
丈夫な歯,一本あればいい
しなきゃいけないことは,笑顔を見せることだ!

こういったことを物凄いエネルギーで言っていますので,最後まで,まず何も考えず,見てみなはれ。

(文責:Jun Nishihara)

米公共ラジオ局(NPR)主宰“Tiny Desk Concert”で取り上げられた黒人女子シンガー抜粋(その①)

初回は米国黒人女性シンガーを代表するこの2人です。

一人目はレイラ・ハサウェイ(Lalah Hathaway)。シカゴ出身のソウル・シンガー。女声の「アルト」の音域で歌う歌手として知られます。下記映像を観ていただくとわかると思いますが,かなり低い音程です。1990年にデビューし,既に6枚の公式アルバムをリリース。下記“Tiny Desk Concert”では楽曲セットリスト「Change Ya Life」「Boston」「Honestly」の順で歌います。

二人目はエリカ・バドゥ(Erykah Badu)。黒人音楽史上,非常に重要な奇才(鬼才)でありますため,紹介は不要でしょう。まぁ,この世の人物とは呼べない出立(いでたち)ですね。エリカは昔っからその奇才ぶりを発揮しておりました。その奇才ぶりはデビューアルバム『Baduism』を聴いて頂ければ分かると思いますが,最初っからこれまでのR&B界を覆す程のエネルギーを保持しておりました。公式デビューは1997年。同アルバム『Baduism』は後に「1976年以降リリースされた最も重要な261枚のアルバム」の内の1枚として称されることとなります。

レイラ・ハサウェイとエリカ・バドゥという同じソウルをやっていても,毛色が全く異なる二名は両名とも,音楽の歴史上,外せない人物です。

本日はいきなりの高レベルでした。歴史的な二名を取り上げましたが,レイラもエリカも,メジャーどころの曲を今回まったく披露していないのは,それもNPR主宰のこのミニセッションの醍醐味であります。

さて,今回は超ベテランのおふたりを取り上げましたが,次回は,まだまだ若手の黒人女子シンガーふたりを取り上げます。

(文責及びキュレーション:Jun Nishihara)