カニエ・ウェストの噂の新盤アルバム『DONDA』リリース日を2021年8月6日へ変更。

カニエ・ウェスト(Kanye West)が7月22日(木)に、アトランタのメルセデスベンツ・スタジアムにて盛大に開催したリスニング・イベントですが、その目玉である新盤アルバム『DONDA』はその後、日付が23日(金)に変わる0時にリリースはされず、8月6日(金)までリリース日を遅らせることが判明しました。

これはカニエがアルバムに込めた「思い」とクリエイティヴィティをさらに先鋭化させたものとするための決断であることが期待できます。

これだけ観客が満席で入る中で、アルバムに収録された楽曲を世に初めて公開する、という趣旨のイベントなのですが、逆に言うと、ただアルバムの収録楽曲を流す、しかも全曲ではなく、各楽曲の要所要所部分をかいつまんで(スニペットで)、ということにすぎません。しかしながら、たったそれをするだけであるにもかかわらず、このスタジアムの全座席が観客で埋め尽くされて、満席となる現象が起きるというのは、カニエ・ウェストだからであって、まったくカニエというアーティストは不可思議なアーティスト(他に類似のアーティストがちょっと見つかりません)であるなぁ、と私はいつも悩んでいます。

もうネタバレさせてよいでしょうか?
もうちょっと待ちますか?

それでは日本語ではなく、英語だけで・・・

This might be the return of the Throne…

当該リスニング・イベントのワンシーンを掲載しておきます。これは私が撮ったものです。スタジアムの端から端まで観客で埋め尽くされています。

(文責:Jun Nishihara)

ジェイ・Zのヴァース歌詞対訳(アルバム『Khaled Khaled』収録楽曲⑩「SORRY NOT SORRY」より)

こんにちは、Jun Nishiharaです。
本日も当サイトにお越しいただき、ありがとうございます。

DJキャレドのアルバム『Khaled Khaled』より、収録楽曲⑩「SORRY NOT SORRY」のジェイ・Zのヴァースについて対訳を掲載いたします。

(Verse – JAY-Z)
Sorry, that’s another B
Haters still ain’t recover from the other B
Mm, that’s a double B
Nah, that’s a triple B, can’t forget ’bout the other Bey (Hey)
It’s the white gloves for me
Haters know not to touch me, I’m with the fuckery (Fuck with me)
Humbly (Humbly), nah, respectfully
I’m a project baby, fuck y’all expect from me? (Technically)
‘Merica’s disrespect for me
You killed Christ, you created religion, unexpectedly
Circular ice on Japanese whiskey, on my mezzanine
Overlookin’ the City of Angels, the angel invested in thing
Unprecedented run (Facts)
Everybody’s gettin’ bands, we just dance to different drums (Bram, bram, bram, bram, bram, bram)
I like who I’ve become
Intermittent fasting, but these meals, I’m not missin’ none (Sorry)

(対訳:ジェイ・Zのヴァース)
わりぃな、また億単位(ビリオン(B))を儲けちまった
俺がこの前に稼いだビリオンから、ヘイター連中は未だに立ち直れていない
それって、ダブルでB
いや、トリプルでB、俺の奥さん(BEY)を忘れちゃいけねぇぜ(Hey)
彼女の白い手袋にやられたぜ
ヘイターどもよ、俺に簡単に触れようとすんじゃねぇ、すぐ火傷するからさ
謙虚に(謙虚に)、いや、敬意を表して
俺はゲットーのベイビー、他にどう「あれ」っつうんだよ(つくづく思う)
アメリカっつう国は、無礼な国だ
イエスを殺して宗教を生み出した、それも「まぐれ」で
ニッポンのウィスキーに、丸氷(アイスボール)を転がして、メザニン席に腰かけて
L.A.(ロサンゼルス)の街を見おろして、天使がこの人生に投資をしてくれた
前代未聞の業績(事実)
周りが全員バンドを組んでいた時代に(=周りが全員クラックを売り捌いていた時代に/周りが全員拳銃を撃ち放っていた時代に)
俺らは一味違った太鼓(ドラム)の音に踊ってた
(バン、バン、バン、バン、バン、バン)
なかなか今の人生、気に入った
断続的断食(intermitten fasting)をやってる、だが、ミリオン(ミールズ)はひとかけらも逃してないぜ(わりぃな)
(対訳:Jun Nishihara)

注目すべき歌詞は幾つもありますが、しいて言うならば、
「Everybody’s gettin’ bands, we just dance to different drums」と、
「Intermitten fasting, but these meals/mills, I’m not missin’ none」でしょう。

これはジェイ・Zが得意とする、ダブルアンタンドラ(二重の韻踏み/意味掛け)です。前者については、二重どころか、トリプルアンタンドラです。「bands」というのは、バンドという意味もありますが、手首にかけるゴムバンド(コカインを売り捌くハスラーがよくかけていたことから、コカインを売り捌くことを意味します)、そして3つ目の意味は、拳銃です。ここでジェイが言っているのは、周りの連中がバンドを組んだり、コカインを売り捌いたり、拳銃を撃って犯罪を犯したりしていた時代に、俺はまた違った「ドラム」(=つまり、拳銃のバンバンバンという響きではなく、ヒップホップで低音に響くベース音)に乗って踊ってた、というのです。そこから転じて、周りとは違い、ジェイはヒップホップで金儲けしてきた、といっているのです。

後者の「intermitten fasting」というのは、現在流行りの断続的断食というものでしょう。健康志向の方々がよく実施しているもののようです。ジェイ・Zも暫く前から健康志向に興味を持ち始め、断食を始めていました。前は一時的なものでしたが、今は習慣的に、そして「断続的」に、断食をしているようです。まぁ、断食はしているものの(=meals(ご飯)は食べないときはあるものの)、mills(=ミリオンダラーの札束)については「断(た)えることなく」相変わらず儲けているよ、と、冒頭のビリオン(B)のくだりに原点回帰して、応えているものです。

なかなか凝ったラインを韻を踏んでラップすることが最近は多いですね。
デビュー当時からこのダブルアンタンドラについてはジェイ・Zの右に出るものがいない、と云われてきました。

そのジェイ・Zが昔からの盟友(一時犬猿の仲となり、ビーフを飛び交わせた仲)であるナズ(NAS)とこうして、DJキャレドのお蔭で同じトラックで再会したというのは、昔から聴いてきたリスナーにとっては喜ばしい極みです。

(文責及び対訳:Jun Nishihara)

アルバム『Khaled Khaled』より、楽曲⑩「SORRY NOT SORRY」です。

ついに来ました。

いつ書こうかと思っていましたが、この曲に辿り着きました。

DJキャレドのアルバム『キャレド・キャレド(Khaled Khaled)』より、楽曲⑩「SORRY NOT SORRY」です。フィーチャリング・アーティストはジェイムス・フォーントルロイ(James Fauntleroy)、ジェイ・Z(JAY-Z)そしてナズ(NAS)です。

あらゆる意味で歴史的な名曲ですが、ジェイ・Zとナズが同じトラックに登場しているという事実についてもさることながら、この二人をこのタイミングで引き合わせたというDJキャレドの功績も評価されるべきであると思います。

以下、ジェイZのヴァースです。

(Verse – JAY-Z)

Sorry, that’s another B

Haters still ain’t recover from the other B

Mm, that’s a double B

Nah, that’s a triple B, can’t forget ’bout the other Bey (Hey)

It’s the white gloves for me

Haters know not to touch me, I’m with the fuckery (Fuck with me)

Humbly (Humbly), nah, respectfully

I’m a project baby, fuck y’all expect from me? (Technically)

‘Merica’s disrespect for me

You killed Christ, you created religion, unexpectedly

Circular ice on Japanese whiskey, on my mezzanine

Overlookin’ the City of Angels, the angel investor in things

Unprecedented run (Facts)

Everybody’s gettin’ bands, we just dance to different drums (Bram, bram, bram, bram, bram, bram)

I like who I’ve become

Intermittent fasting, but these meals, I’m not missin’ none (Sorry)

歌詞対訳は次回、掲載いたします(Respectfully)。

(文責:Jun Nishihara)

元ネタの曲を知る(15):ドレイク ⇄ ジェイ・Z

2001年9月11日にリリースされたジェイ・Z(JAY-Z)の『The Blueprint』を当時,CDで買い,その翌年(2002年)に予定されていたNYで始まる学生生活に向けて,準備をしていた。その準備期間中,2001年〜2002年にかけて,『The Blueprint』ばかりを聴いていた。お金は無く,現代のようにストリーミングサービス(Apple MusicやSpotify等)があるわけではないため,聴ける音楽の種類と量は限られていた。その限られた中でも,『The Blueprint』をPanasonicのポータブルCDプレイヤーで聴きながら,タワレコ(Tower Records)やHMV等に通っては,リリースされたニューアルバムだけに限らず,以前にリリース済みの古いアルバムについても試聴をしまくり,店頭のラックを見て勉強しつつ,TSUTAYAで安くレンタルしたりして,どういった音楽が世に出ているのかを勉強するといった日々を過ごしていた。幸い,インターネットが世に出て初期の頃であり,ありがたいことに私もインターネットが使えたため(AOLの有線で,接続する際にピーピュルルーと鳴るアレである),YouTubeなど存在しない当時ではあったものの,非常に画質の悪いもののミュージックビデオ等を確認することは可能であった。かろうじて,音は聞こえたし,当時TVの衛星放送等でミュージックビデオ等が放映されていたため,食い入るようにして観ていた。

「ミュージックビデオ」という存在は当時はめずらしかった。今でこそ,YouTube等で誰でも観られるようになり,めずらしくもなんともなくなったが,当時は,毎週MTVでその週のミュージックビデオランキングをしていたほど,ある種の「特別感」があり,我々はそれをワクワクしながら観ていた。

JAY-Zの「Song Cry」のミュージックビデオを初めて観た時は感動した。理由は,この曲の音源はそのポータブルCDプレイヤーの中のCDが擦り切れる程,聴きまくっていたのに,ミュージックビデオだけは長い間,観られなかった(観られる環境がなかった)からだ。インターネットでもこの曲のミュージックビデオは,どうしても見つけられなかった。なので,あそこまで音源だけは繰り返し聴いていて,ミュージックビデオを初めて観たのは,もっと後になってからであった。

現代の音楽を聴く世代をうらやましく思う反面,かわいそうに思えるのはこれが理由である。私が当時経験した,楽曲だけは聴いていて,ミュージックビデオがどうしても観られない,そしてそれを何がなんでも観たいと日々強まる想い,というこの気持ちを,現代の子たちは経験できなくなってしまっているのではないかと思う。今は,見ようと思えば,YouTubeやGoogleで検索すればすぐに観られる時代である。日々,強まる想いは,すぐにその瞬間に「解消」「解決」されてしまう。そのスピード感であるがゆえに,当時感じたような,ゆっくり湧き上がる,徐々に強くなる想いのような青春は感じられなくなってしまっているのではないかと推測する。

「涙が出ないので,曲に泣いてもらうしかないんだ」という切なさをラップしたこの曲を,「音源」だけを聴いて,どういった意味をJAY-Zはこの曲にもたせているんだろうと,少なくとも1,2年はそれについて考え続けた。その楽曲を聴きながら。だから必然的に何度も何度も繰り返し聴き込んだ。知りたかったから。JAY-Zがどういう思いをこの曲にもたせたのか,ということを。インターネットは当時あったが,そんなことを解説しているブログ(ブログという言葉すら存在しない時代)もなかったし,「Song Cry」を私ほど聴き込んでいる日本人は日本中探してもどこにもいないだろう,と思っていたからだ。その答えを知るために,誰に頼ることもできない。日本人に頼ることなどできない。自分で答えを探すしかなかった。だから,他の日本人の誰よりも,聴き込んだ,という自信だけはあった。しかし,ミュージックビデオだけは見つからなかった。

その答えを見つけたいという思いと,ミュージックビデオを観たいという日々強まる想いと,楽曲の切なさに胸打たれる思いと,そんなあらゆる思いが複雑に交わり合って,ついにミュージックビデオを初めて自分の目で見ることができた瞬間は,涙が流れた。

JAY-Zは曲に泣いてもらうしかない,とラップしていたが,私自身の目から涙が流れた。

そのようなあらゆる思いが入ったこの曲を,19年後の2020年3月にドレイク(DRAKE)がサンプリングネタとして起用し,「When To Say When」という楽曲として世に出した。そしてまた,それを聴いたあと,NYに戻っていた。

Drake – “When To Say When”

JAY-Z – “Song Cry”

P.S. 上記本文内で,「Song Cry」を私ほど聴き込んだ日本人は他にいないと書きましたが,故・二木崇先生だけは私よりも聴いていた(いや,正確に言えば,私ほど聴き込まなくても,ちゃんとこの名曲のことをご理解されていた)のではないか,と後に有難いご縁もあり,そういう想いを強めた次第でした。二木先生,私はあなたの書くヒップホップ的な文章にずっと憧れておりました。

(文責:Jun Nishihara)

第11位:ブラック・ムスリムとして多彩なる宗教心を反映させた特異なアルバム『A Written Testimony』をリリースしたJay Electronica (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

本アルバムは,2021年グラミー賞の「ベスト・ラップ・アルバム」部門でノミネートが決まりました。

ジェイ・エレクトロニカ(Jay Electronica)の本アルバム『A Written Testimony』については,下記ページに10回に分けて書き記しておきましたので,ご参照ください。

JAY ELECTRONICAのデビュー公式アルバム『A Written Testimony』ようやくリリース!(独断偏見ライナーノーツ)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲②「Ghost of Soulja Slim」(独断偏見ライナーノーツ)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲③「The Blinding」(独断偏見ライナーノーツ)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲④「The Neverending Story」(独断偏見ライナーノーツ)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲⑤「Shiny Suit Theory」(対訳:ジェイ・エレクトロニカのヴァース)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲⑤「Shiny Suit Theory」(対訳:ジェイZのヴァース)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲⑤「Shiny Suit Theory」(対訳)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲⑥「Universal Soldier」(独断偏見ライナーノーツ)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲⑦「Flux Capacitor」(独断偏見ライナーノーツ)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲⑧「Fruits Of The Spirit」からジャスト・ブレイズまで。

(上記ページの文責は全てJun Nishiharaによるものです。)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲⑧「Fruits Of The Spirit」からジャスト・ブレイズまで。

この曲を再生(play)すると,まずビートに反応します。2000年代初期の頃にすでにラップをヘヴィに聴いてきたヒップホップ・ヘッズ(Hip-Hop Heads)にとっては,感慨深いものがあるでしょう。なんといったって,ジャスト・ブレイズ(Just Blaze)のビートをサンプリングしているのですからね。

聴き比べて見てください。まずは,ジェイ・エレクトロニカの当曲「Fruits Of The Spirit」です。

そして,このビートの元ネタとなったビート・プロデューサーの鬼才=Just Blaze先生のビートを聴いてみぃ。

ここまでソウルフルなビートネタ使いをできるのは,ジャスト・ブレイズ先生以外にいる?!?・・・あ,カニエがいたな。しかしながら,ジャスト・ブレイズ(「ジャス・ブレェェェィィィィィィィイズ!」)とカニエ・ウェストのネタづかいは,ちと違うんですねえ。

そっくりなんですけどね。

でも違うんですね。

例えばですよ,ジャスト・ブレイズ(Just Blaze)先生のビート・プロデュースの曲として,これを聴いてみて下さい。

The Diplomats – “I Really Mean It”(ビート・プロデューサーは produced by ジャスト・ブレイズ)

続きまして,こちらもジャスト・ブレイズ作。

Memphis Bleek – “Intro (U Know Bleek)”(produced by ジャスト・ブレイズ)

だんだん,感じてきました?ソウルネタも入れているのに,ドラムビートがぶっ飛んでます。

JAY-Z – “PSA (Public Service Announcement)”(produced by ジャスト・ブレイズ)

続けましょう。
次の曲は,メンフィス・ブリークのセカンド・アルバムから。

Memphis Bleek – 曲名が“Just Blaze, Bleek & Free”と3名の名前を並べた曲名。シック!(produced by ジャスト・ブレイズ)

続きまして。
ジャスト・ブレイズの弟子,と言っても,ビートメイカーの弟子ではなく,ラッパーとしての弟子。サイゴン(Saigon),覚えてます? 2011年に遅咲きでデビューして,アルバム『The Greatest Story Never Told』をリリースしたアイツ。レペゼンはニューヨーク市はブルックリン。少なくとも,ビートはキレッキレ!

Saigon – “The Greatest Story Never Told”(produced by ジャスト・ブレイズ)

それから,こういう曲もありました。
アッシャー(Usher)の名曲「Throwback」のビートを制作したのもジャスト・ブレイズ。

ヴォーカル無しで,ビートのみで聴いてみましょう。

最後に,XVっていうラッパー知ってますか?カンザス州出身のラッパーです。カンザス州と言えば『オズの魔法使い』の舞台となった場所で有名ですが,あんな田舎からラッパーが出てくるのか?と言わんばかりにあなた,今,思っていますよね?(笑)出てきたんです。

そのXVが自分の生まれ故郷であるカンザス州ウィチタ(Wichita)にオマージュを捧げた曲として,同名のタイトルで曲を作りました。ビートはもちろん,ジャスト・ブレイズ。

XV – “Wichita”(produced by ジャスト・ブレイズ)

このクラシック・ソウルミュージックをネタに回し,ヒップホップ曲に仕上げるというワザは,ジャスト・ブレイズの特権と言ってもいいほど,この人,廻しまくってます。まず,ジャスト・ブレイズがいて,その後にカニエ・ウェストがそのワザで名を馳せ始めてきました。

上記「ウィチタ」の曲は,ジャスト・ブレイズの典型的なソウル・ネタ回しだと思います。やっぱりカニエとは違いますよね。これはカニエではない,ジャスト・ブレイズだ,っていうのが分かる。

すいません,最後とか言っといて,もう1曲いいですか?ジャスト・ブレイズ制作のビート。

ドレイク(Drake)のセカンド・アルバムから。この曲,Drake – “Lord Knows”(produced by ジャスト・ブレイズ)です。

本日は,ジャスト・ブレイズ(Just Blaze)制作の楽曲を聴きまくりましたので,次回はカニエ・ウェスト(Kanye West)が他のアーティストに提供した楽曲を幾つか聴いてみましょう。

(文責&キュレーション:Jun Nishihara)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲⑦「Flux Capacitor」(独断偏見ライナーノーツ)

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楽曲の題名「flux capacitor」とは映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズに登場するタイムマシン(デロリアン)の内部装置として装着されている「次元転移装置」のことです。つまり,次元(時代)を行き来するために必要な装置で,ここでは,ジェイ・エレクトロニカとジェイZがこの曲を媒体にして時代(ジェネレーション)を行き来します。

前回の曲から曲調はガラッと変わり,早いテンポで二人のジェイがラップを交わします。

ジェイZはこうラップします。

You backstabbers gon’ turn me back to the old Jay
He’s not who you wanna see, he’s not as sweet as the old Ye

おまえら裏切り者のおかげで,昔のジェイに戻っちまうぜ
ほんとは見せたくねえんだよ,昔のカニエのように全然甘くねえぜ

ジェイ(Jay)とイェィ(Ye)=カニエ(KanYe)が韻を踏みます。

When I die, please don’t tweet about my death
Tryna get mentions, bringin’ attention to yourself
Please don’t post some pic from in the club
With some quote you stole like we was tighter than what we was
Tryna get likes from my love
If you can’t go by the crib and give my mama a hug

俺が死んでも,俺の死に対してツイッターでつぶやかないでくれ
下心みえみえ,結局はじぶんが注目されたいだけなんだろ
クラブで撮った写真を載せねえでくれ
人から盗んだ言葉を引用して,仲良いフリなんかして
俺のラヴを使って「いいね」を獲得しようとして
そのつもりなら,俺の実家に出向いて,俺のおふくろにハグでもしてやってくれ

最後の1行をできるのは,この人しかいないでしょう。
つまり,ジェイZの幼なじみで,子供の頃から,ジェイZの母親からも世話になっている人。プライベートでもジェイの親友である,タイタイ(TyTy:本名 Tyran Smith)です。
以下写真の左側です。

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最後にビギー・スモールズの歌詞をフリップしたこの2行を見ておきましょう。

Remember Rappin Duke? Duh-ha, duh-ha
You never thought we’d make it to Lā ‘ilāha ‘illā Allah

ラッピン・デュークを覚えてるか?「ダッハー,ダッハー」
誰が想像しただろう,俺らが「レイラッハー,イッラー,アッラー」の地まで達するとは

「レイラッハー,イッラー,アッラー」というのはイスラームの祈りの言葉で「神はアッラー以外にありえない」という意味の言葉です。

このラインはザ・ノトーリアス・BIGの「Juicy」からの借用ライムです。

Remember Rappin Duke? Duh-ha, duh-ha
You never thought that Hip-Hop would take it this far

ラッピン・デュークを覚えてるか? 「ダッハー,ダッハー」
誰が想像しただろうか,ヒップホップがここまで来るとはな

(文責:Jun Nishihara)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲⑥「Universal Soldier」(独断偏見ライナーノーツ)

戦争を忘れるな。とりわけ,第二次世界大戦を忘れるな,と「アメリカの白人に虐げられてきた黒人が」日本人である我々に警告してくれている楽曲と解釈が可能である。「白人に」あの惨事を二度と繰り返させてはならないのだ,と。

曲の冒頭で,第二次世界大戦中に広島に原爆を落下させた3名の白人の名前が挙がります。

これが何をもたらしたか。

それは映画『火垂るの墓』に描かれております。

ここで,第二次世界大戦中に日本人が経た悲痛と,500年続いた黒人奴隷制度の苦悩が一瞬交差します。

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そしてジェイ・エレクトロニカは2回「ビスミッラー」と唱え,イスラームの経典から祈りの言葉を発します。「アウードゥ・ビラーヒ・ミン・アル・シャイターン・イル・ラジーム(アッラーに救いを求め,悪魔から身を守ろうではないか)」。

そして3回目の「ビスミッラー」が唱えられ,最後に「アッラーのみが神であり,ムハンマドはアッラーの使者である」と述べられます。

これは,冒頭の悍しい報道に対する御祓の詞(ことば)の役割も果たしております。

この曲はジェイ・エレクトロニカ自身によって制作されました。曲のビートも本人が最初から作り,第2ヴァースにジェイZを迎えます。

ジェイ・エレクトロニカはこうラップします。

The son of slaves, true, I started out as a peasant
That’s why I build my temple like Solomon in the desert

奴隷の息子として生まれ,庶民として育った
だから砂漠にソロモン宮殿を建ててやろうと思った

前回も取り上げましたが,ジェイ・エレクトロニカの歌詞には頻繁に対比(comparison)が多く起用されております。ここでも奴隷(slaves)や庶民・百姓(peasant)とソロモン宮殿を対比させています。

ジェイは続けます。

My mathematical theology of rhymin’ a touch the soul
I spent many nights bent off Woodford
Clutchin’ the bowl, stuffin’ my nose
Some of the cons, I suffered for prose
My poetry’s livin’ like the God that I fall back on

考え抜かれた俺の「神学ライム」は人々の魂を動かす
ウッドフォード通りで俺は,打ちひしがれる日を幾夜も経てきた
お椀を握りしめ,鼻を詰まらせて
まわりから反対された,散文に苦しんだ
俺の詞(うた)は,いざという時頼りになる神さんのようだ

そして第2ヴァースでジェイZはニーチェの言葉を引用します。

What don’t kill us make us stronger, that’s Nietzsche on me

ニーチェがこう言ってた,「どれだけ苦しくとも,それによって死なない限り,それは俺を強くしてくれるばかりだ」と。

ジェイは最後にこう言います。

We was in your cotton fields, now we sittin’ on Bs, on me

昔,あんたの綿農場(コットンフィールド)で働いていた奴隷野郎が
今は数十億ドルの家に住んでいる,それ俺な
(※註:B’s=Billions)

日本人はどうしてここまで黒人のメンタリティーに共感するところがあるのだろうか,と,長い間考えてきました。そのひとつの答えが,この曲で見つかったように感じました。

(文責:Jun Nishihara)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲⑤「Shiny Suit Theory」(対訳)

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楽曲⑤「Shiny Suit Theory」歌詞対訳

[Intro: Jay Electronica]
One two, one two, yeah, uh huh, yeah

(イントロ:ジェイ・エレクトロニカ)
1,2,1,2,イヤー,そうだ,イヤー

[Chorus: Jay Electronica]
I’m sailing on a cloud, they trailing below
My shrink told me, “It’s a feeling they’ll never know”
I pack up all my sins and I wear ’em to the show
And let ’em go, let ’em go, let ’em go, let ’em go
I’m sailing on a cloud, they trailing below
My shrink told me, “It’s a feeling they’ll never know”
I pack up all my sins in every L that I blow
And let ’em go, let ’em go, let ’em go, let ’em go

(サビ:ジェイ・エレクトロニカ)
雲の上を滑翔(かっしょう)する俺に,ずっと下で遅れを取る連中
お医者さんに言われたよ「ヤツらには一生わかんねえ爽快感だ」って
今までの罪を全部スーツケースに詰め込んで,俺はツアーに乗り出した
手放せ,手放せ,手放せ,手放せ
雲の上を滑翔する俺に,ずっと下で遅れを取る連中
お医者さんに言われたよ「ヤツらには一生わかんねえ爽快感だ」って
今までの罪を全部ハッパに詰め込んで,一服してやった
ぶっ飛べ,ぶっ飛べ,ぶっ飛べ,ぶっ飛べ

[Verse 1: Jay Electronica]
In the land before time
A land before altar boys, synagogues, and shrines, man was in his prime
Look how far I go in time just to start a rhyme
The method is sublime, you get blessed with every line
I’m in touch with every shrine from Japan to Oaxaca
The melanated carbon-dated phantom of the chakras
Me and Puff, we was chilling in Miami
He said, “Nigga, fuck the underground, you need to win a Grammy
For your mama and your family, they need to see you shined up
You built a mighty high ladder, let me see you climb up
Nigga, what you scared of?
Terrorize these artificial rap niggas and spread love, pollinate they earbuds
Like you supposed to, spit it for the culture
Pay no attention to the critics and the vultures
They rather have a shot of Belvy just to spite you
They casting judgments ’cause they feel they got the right to
Fuck ’em, I let the dice roll like The Father did
I gotta shine, it’s in my blood, I’m a Harlem kid
I treat my babies right, treat my ladies ladylike
Hit them with a remix to make sure that they play me twice
I thought you said, “It’s the return of the black kings
Luxurious homes, fur coats, and fat chains”

(ヴァース1:ジェイ・エレクトロニカ)
その昔の大地でのハナシ
祭壇も無く,礼拝堂も無く,神社も無かった時代,人類は最も生き生き輝いていた
ライムの冒頭で,時代をここまで遡り
極上のメソッド,ラインが飛び出す毎に恩恵を授ける
日本からメキシコのオアハカまで,あらゆる神社のパワーを集め
放射年代測定法によって算出された黒い肌したチャクラの霊と繋がる
俺とディディ,マイアミでチルしてた
ディディに言われた「おまえなぁ,アングラなんてもうやめて,さっさとグラミー獲得しろよ」
「かーちゃんと家族のためにな,おまえが輝いてるとこ,見たがってんだろ」
空高くそびえる梯子を立てかけられ,俺はそれを登るところを期待されている
「おまえは一体,
何におびえてんだ?」
「ウワベだけのラッパーどもをブチのめして,愛を広め,リスナーの耳に受粉の種を植えつけてやれ」
「それがおまえの役目だろ,カルチャーのためにラップしな」
「批評家の言うことは無視していい,ハゲタカも気にすんな」
「ベルヴェデーレのシャンパン飲んで,人の悪口言ってればヤツらは幸せなんだ」
「権利があるからって人を軽蔑の目で見て,好き勝手言ってるんだ」
「糞食らえでいい,気にせずサイコロ転がしてればいい,クラレンス13のように」
ギラギラ輝いていたい性格,動脈を流れる,俺はハーレム野郎
子供たちを良く養い,オンナたちを淑女のようにモテなす
リミックスをヒットさせ,ちゃんと俺の曲を流してもらうために
俺には聞こえたぜ「黒人キングのお戻りだ。
馬鹿デッカイ豪邸に,身にまとうのは毛皮のコート,おまけにぶっといダイヤのチェーン」ってな

[Chorus: Jay Electronica]
I’m sailing on a cloud, they trailing below
My shrink told me, “It’s a feeling they’ll never know”
I pack up all my sins and I wear ’em to the show
And let ’em go, let ’em go, let ’em go, let ’em go
I’m sailing on a cloud, they trailing below
My shrink told me, “It’s a feeling they’ll never know”
I pack up all my sins in every L that I blow
And let ’em go, let ’em go, let ’em go, let ’em go

(サビ:ジェイ・エレクトロニカ)
雲の上を滑翔(かっしょう)する俺に,ずっと下で遅れを取る連中
お医者さんに言われたよ「ヤツらには一生わかんねえ爽快感だ」って
今までの罪を全部スーツケースに詰め込んで,俺はツアーに乗り出した
手放せ,手放せ,手放せ,手放せ
雲の上を滑翔する俺に,ずっと下で遅れを取る連中
お医者さんに言われたよ「ヤツらには一生わかんねえ爽快感だ」って
今までの罪を全部ハッパに詰め込んで,一服してやった
ぶっ飛べ,ぶっ飛べ,ぶっ飛べ,ぶっ飛べ

[Verse 2: Jay-Z]
In this manila envelope, the results of my insanity
Quack said I crossed the line ‘tween real life and fantasy
Can it be the same one on covers with Warren Buffett?
Was ducking the undercovers, was warring with muh’fuckers
Went from warring to Warren, undercovers to covers
If you believe in that sort of luck, your screws need adjusting
In the world of no justice and black ladies on the back of buses
I’m the immaculate conception of rappers-slash-hustlers
My God, it’s so hard to conceive
But it all falls perfect, I’m like autumn is to trees
Aw, the doc interrupted
He scribbled a prescription for some Prozac, he said, “Take that for your mustard
Boy, you must be off your rocker
If you think you’ll make it off the strip before they ‘Pac ya
Nigga, you gotta be psychotic or mixing something potent with your vodka
It takes a lot to shock us but you being so prosperous is preposterous
How could this nappy-headed boy from out the projects
Be the apple of America’s obsession?
You totally disconnected with reality, don’t believe in dreams
Since when did black men become kings?”

(ヴァース2:ジェイZ)
この黄褐色の封筒に,俺の狂気の沙汰が封されている
ヤブ医者に言われた「おまえは現実と幻想をはき違えてる」
ウォーレン・バフェットに並び,これが表紙を飾ったヤツか
覆面ポリを避けて,連中たちと争いを続けてきた
争いからウォーレンへ,覆面から雑誌の表紙へと
そのような運を信じるのなら,あんたの脳味噌のネジに調整が必要だ
正義なんて無い世界,バスの後部に追いやられた黒人女性
ラッパー兼ハスラーの無原罪懐胎説,俺はその象徴
なんてこった,難産の極み
全てがピッタリハマる,紅葉の秋立ち
オゥ,医者が割り込んだ
俺に抗うつ剤を処方してくれた,こう言われた「おまえのその脳味噌にくれてやれ」
まるでイカレてんぜ
ベガスのカジノ通りを,パックのように撃たれず,生きて通れると思うのか
精神病にでもやられたか,もしくはウォッカに強烈な麻薬をぶち込まれたのか
俺らは簡単には驚かねえが,おまえが裕福ってのはまるで荒唐無稽
ゲットー生まれのチリチリ髪した鼻垂れボウズが
どうしてここまでの全米の羨望の的となり得たのか
まるで現実味がひとかけらも感じられねえ,夢を信じてどうなる
黒人野郎がキングになるなんて,いつのハナシだ

[Bridge: The-Dream]
You have no idea, yeah
The meaning to what I say
And you have no idea
Of how I got this way
Now hear my dreams
And by the time you wake
I’ll look down from the clouds
See I’m on my way

(ブリッジ:ザ・ドリーム)
キミは知らない,イヤー
僕の本心をさ
キミは知らない
どうしてここまできたか
僕の夢が聞こえるかい
キミが目を覚ます頃には
雲の上から眺めているよ
もうすぐ行くからね

[Chorus: Jay Electronica]
I’m sailing on a cloud, they trailing below
My shrink told me, “It’s a feeling they’ll never know”
I pack up all my sins and I wear ’em to the show
And let ’em go, let ’em go, let ’em go, let ’em go
I’m sailing on a cloud, they trailing below
My shrink told me, “It’s a feeling they’ll never know”
I pack up all my sins in every L that I blow
And let ’em go, let ’em go, let ’em go, let ’em go

(サビ:ジェイ・エレクトロニカ)
雲の上を滑翔(かっしょう)する俺に,ずっと下で遅れを取る連中
お医者さんに言われたよ「ヤツらには一生わかんねえ爽快感だ」って
今までの罪を全部スーツケースに詰め込んで,俺はツアーに乗り出した
手放せ,手放せ,手放せ,手放せ
雲の上を滑翔する俺に,ずっと下で遅れを取る連中
お医者さんに言われたよ「ヤツらには一生わかんねえ爽快感だ」って
今までの罪を全部ハッパに詰め込んで,一服してやった
ぶっ飛べ,ぶっ飛べ,ぶっ飛べ,ぶっ飛べ

(対訳:Jun Nishihara)

JAY ELECTRONICAのアルバム『A Written Testimony』楽曲③「The Blinding」(独断偏見ライナーノーツ)

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収録楽曲③「The Blinding」

フィーチャリング・アーティストとして現代ヒップホップ界を先導(仙道?)するトラヴィス・スコット(Travis Scott)参戦。プロデューサー陣は,ジー・ライ(G. Ry),エイラーブ・ミュージック(AraabMUZIK),ヒット・ボーイ(Hit-Boy),そしてビートプロデューシング名人=スウィズ・ビーツ(Swizz Beatz)センセー。なんと豪華な。ヒット間違いナシ。

冒頭からアラビア語が飛び出します。もうスローダウン,メーン!

Kayfa ḥal-uk? Kayfa ḥal-uk, habibi?
(調子,どうや?元気に,やってっか?)

この曲では,ヒップホップの伝統芸=マイクリレー(mic relay)が行われます。

ジェイとジェイ,つまり,ジェイ・エレクトロニカとジェイZのマイクリレーです。
ヴァース1でもジェイ・エレクトロのリリックと,ジェイZのリリックが交差します。

It’s the return of the Mahdi, it’s the return of the Akhis
It’s the return of the lost and found tribe of Shabazz, the Annunakis
It’s the return of Mr. Shakur spittin’ out phlegm at paparazzi
That’s my new style

マーディがお戻りになった,アーキーがお戻りになった
シャバズの見失われた部族,つまりアヌナーキーがお戻りになった
パパラッチ向けツバを吐きまくるシャクール(=2パック)がお戻りだ
それが俺の新しいスタイル

マーディというのはイスラームの先導師,アーキーとはムスリムの間での兄弟関係を意味し,
シャバズとはアフリカの内陸部へ黒人を導いた部族の長,
アヌナーキーとは,シュメール神話に登場する神々のこと。
シャクールとはご存知,2パックの本名(=トゥパック・アマル・シャクール)。

さて,曲の途中でビートを一変させる技については,このページで説明しました

まさにこの技を得意とするトラヴィス・スコット(Travis Scott)の登場です。エンジニアリング・ミクスチャーはヒップホップ界の大ベテランでありロッカフェラ時代からジェイZの盟友である=ヤング・グールー(Young Guru)が担当。

Blinding (Hit-Boy)
Blinded by the light
See the stars and our sun

目がくらむ(ヒット・ボーイ)
光がまばゆくて,目がくらむ
見えるか,スターたちとあの太陽が

そして,ヴァース2ではジェイ・エレクトロニカが内省的(introspected)なラップを試みます。

When I lay down in my bed it’s like my head in the vice
When I look inside the mirror all I see is flaws
When I look inside the mirror all I see is Mars
In the wee hours of night, tryna squeeze out bars
Bismillah, just so y’all could pick me apart?

夜中,床(トコ)につき,悪徳にアタマをうずめる
鏡を見れば,映るのは俺の欠点ばっか
鏡を見れば,映るのは娘(マーズ)の姿
夜が開けようとする早朝,俺はリリックを搾り出している
ビスミッラー,そのリリックを聴いて,俺を批判しまくってくれ

ビスミッラー,つまり,アッラーの名にかけて。

(文責及び対訳:Jun Nishihara)