UKの若手黒人音楽シーン(UKシリーズ:その④)

英国UKの黒人音楽シリーズその④として,本日は,UK出身の若手黒人アーティストの楽曲を幾つかお届けします。

まずは1人目,英国はノッティンガム生まれの32歳。NAO(ナオ)です。ノッティンガムは人口27万人越えの学生の街として知られますが,子供の頃にイースト・ロンドンに引越し,学生の街生まれで大都会育ちの女子として育っていきます。

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(photo credit: The Fader)

デビューは2016年,アルバム『For All We Know』を発表し,UKのR&Bチャートで第5位を獲得。セカンド・アルバムは『Saturn』を2018年にリリースし,UKのR&Bチャートで第2位を獲得します。

その『Saturn』からシングル曲「Make It Out Alive」を下記掲載いたします。

2人目は,FKAツイッグス(FKA Twigs),17歳の頃,サウスロンドンという大都会に引越し,バックアップダンサーとして暫く名を馳せます。24歳で歌手デビューを果たし『EP1』をリリース。米ダンス・ミュージックとして第11位にランクイン。EP盤にも関わらず,好成績を挙げます。

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(photo credit: Glamour)

2014年にアルバム『LP1』をリリースし,あらゆるメディアから絶大の高評価を得ます。同アルバムに収録された「Two Weeks」を以下掲載いたします。

続きまして,3人目はロンドン出身のアーティスト,ドーニック(Dornik)です。ドーニックは元はラッパーのゴーストライターとして働いておりました。しかし2015年,ついに自身のために歌詞を書き,アルバムDornik』をリリースします。裏の人間から,オモテに出てきた瞬間です。

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そのドーニック(Dornik)から楽曲「Retail Therapy」を以下掲載いたします。

おまけにもう1曲,英国生まれのソウルフル!な楽曲「God Knows」です。

4人目は,セレステ(Celeste)。生まれは米国カリフォルニアですが,3歳の頃,ロンドン東部のダゲナム地区(Dagenham)に引越します。イギリス人の母親とジャマイカ人の父親を持ち,アレサ・フランクリン(Aretha Franklin)やエラ・フィツジェラルド(Ella Fitzgerald)の音楽に影響を受けます。

そのセレステから「I Can See The Change」をお届けします。

最後5人目は,マイケル・キワヌカ(Michael Kiwanuka),ロンドン出身のシンガー・ソングライターです。2012年にデビューを果たしアルバム『Home Again』をリリース。セカンド・アルバム『Love & Hate』は米GQ雑誌が選ぶ「2016年に出たベスト10枚のアルバム」の第7位に選ばれます。

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アルバム『Love & Hate』から楽曲「Black Man In A White World」を掲載いたします。

(文責及びキュレーション:Jun Nishihara)

黒人若手女子アーティスト2名(米公共ラジオ局(NPR)主宰“Tiny Desk Concert”で取り上げられた黒人女子シンガー抜粋(その②))

本日ご紹介する2名のシンガー/ラッパーは,現代音楽界に於ける,とても特別なお二人です。

ひとりめは,当サイトでも以前取り上げました。
公式デビューアルバムを本年3月にリリースしたチカ(CHIKA)です。
(「第4位:大ブレイク寸前,漆黒の女子ラッパー=オラニカ又の名をCHIKA「トランプ大統領への手紙」(2019年Hip-Hop名曲名場面ベスト50)」)

ついに,チカも米公共ラジオ局(NPR)の「Tiny Desk Concert」に登場するようになりました。
以下の演奏と彼女の饒舌ぶり(間奏中の,おしゃべり達者!)をご堪能下さい。

前回,当サイトで彼女を取り上げた際には彼女が公式デビューアルバム『Industry Games』をリリースする前でしたので,彼女のフリースタイル映像をメインにご紹介いたしました。

最近はもう有名になってきておりますので,米国現代の若者文化(スローガンは“The Culture of Now”)を代表するウェブサイトUPROXXに於いて,“Rising Hip-Hop Star”(人気上昇中のヒップホップスター)として取り上げられたこともあり,その洗練されたミニセッション映像をお送りいたします。

チカのシングル曲「No Squares」も掲載しておきます。

ちなみにヒップホップを聴いている方なら誰でも知っている(べき)元Queen of Hip-Hopといえばローリン・ヒル(Lauryn Hill)ですが,彼女のメジャーヒットシングル曲「Doo Wop (That Thing)」のビートに乗っけたチカ(CHIKA)のフリースタイルがありますので,掲載しておきます。これは2017年の映像です。もう3年前!

もうひとつ,チカのフリースタイルを。これも3年前の映像です。キレッキレのフリースタイルです。韻を全くハズさない!脚韻だけでも注意して聴いてみてください。脚韻というのは各ラインの終わりのフレーズで踏む韻です。

続きまして,ふたりめはNoname(ノーネーム)です。本名ファティマ・ワーナー。当サイトでも以前,こちらで取り上げました。

彼女の以下“Tiny Desk Concert”での模様は,大好きな動画の一つで,これを観て朝元気になって仕事に行くということもありました。

Nonameはシカゴ出身。シカゴはカニエ・ウェストやコモン,ルーペ・フィアスコなど,ソウルフルなラッパーを数々輩出してきた大都市です。そこにこの特別な星(スター)をわれわれファンに授けてくれるなんて,なんてありがたいことか。

Nonameのように,ラップが詩的な人,って最近はめずらしくなってきています。とくに20代のアーティストではそうです。とっても貴重なアーティストなのですよ,ノーネームは。

そんな特別な存在であるNonameのライヴが51分間堪能できる映像がありますので(YouTube, thank you!)掲載しておきます。

あまりにも有名なシングル曲「Diddy Bop」のサビでNonameは歌います。

Watching my happy block my whole neighborhood hit the diddy bop
(ハッピーな近所の隣人たちが,みんなでディディ・ボップのダンスを踊る)

この1行を聴いた時,聴いた人の頭の中では,「幸せそうな隣人たち」のイメージが浮かんだかと思いきや,その後瞬間的に,イメージは「ディディ・ボップを踊る黒人」に切り替わります。

「幸せそうな隣人たち」といういかにもゆったりした時間かと思いきや,次に飛び込んでくる映像は「ディディ・ボップ」ですからね。もう,たまんないです。

同曲から,もう少し歌詞を引用してみます。

Stop overreacting, it’s past my curfew I’m out after 6
Happily making my accident
Mama gon’ whoop on my ass again
Pray that I’m making my way before 8 and I might have to sneak in the back again

(対訳)
過剰に反応しないで,門限はとっくに過ぎてる,夕方6時を回ってる
嬉しさあまりにアクシデント起こす
ママにまたお尻ぺんぺんされるわよ
祈ってる,午後8時前までには帰宅できること,また家の裏口からこっそり入ろうかしら

なんて素朴な歌詞!
Rauryというノーネーム仲間のヴァースです。

まぁ,これがノーネーム(Noname)なのです。まったく飾らない,素朴な歌詞を曲にするのです。

そして冒頭のチカ(CHIKA)とは対照的で,ノーネームには脚韻はあまり関係ないのです。その分,ラップにキレ感は無いのですが,しかしながら,脚韻なんて踏まなくても,すでに詩的になっている。

もう一丁,歌詞,行ってみましょう。

B2K in the stereo, we juke in the back seat
Or juke in the basement, in love with my KSWISS’s
This feel like jumping in a pool and I’m knowing I can’t swim
Ooh, you about to get your ass beat
For stealing that twenty dollars like “baby, just ask me”

(対訳)
ステレオで流れるB2Kの歌,後部座席でバカ暴れするアタシたち
お気に入りのKSWISSのスニーカー履いて,家の地下でバカ暴れ
まるで気分は,プールに飛び込んで,アタシ,泳げないんだけどね
ウゥゥ,あんた,ママにお尻蹴飛ばされるわよ
20ドル札ドロボーしたでしょ「ベイビー,いつでも言って」って

良いですねえ。

歌詞中の「B2K」っていうのは2000年代前半に流行った黒人のボーイバンドです。↓これです。

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2行目の「KSWISS」っていうのは,これも2000年代前半に流行ったスニーカーです。懐かしいですね。今でも売れていますよ。

で,そのKSWISSを履いて,家の地下で踊りまくるっていうイメージです。まず,KSWISSで1ポイント。それに加えて,アメリカの家はよく地下に部屋がありますよね。郊外の中流階級の家庭では地下の部屋にpool table(ビリヤード台)を置いて,ちょっとした遊びの場所にするっていう。で,もちろんアメリカの家は靴を履いたまま家の中に入りますから,KSWISSを履いて踊るという映像。そういったアメリカの素敵なイメージを思い浮かばせといて,その後に「you ’bout to get your ass beat」というフレーズを繰り出す。まったりした白人の日常かと思いきや,リスナーが安心した瞬間に上記のようなフレーズを繰り出して「アタシは黒人よ!」というアイデンティティの表出を成功させます。

その素敵なシングル曲「Diddy Bop」を掲載して,本日終わりにします。

(対訳,文責及びキュレーション:Jun Nishihara)

ビヨンセのBET 2020スピーチと,メーガン・ジー・スタリオンの2020 BET MUSIC Awardsでのパフォーマンス映像。

当サイトで発表した「2019年に最も活躍したHip-Hopアーティスト及び名曲名場面ベスト50」の第1位を飾ったメーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)でしたが,本年2020年も彼女の勢いは続行します。

本年2020年6月28日に開催されたBET Awards ’20(18年前に私がBETを観ていた時,BET Awards ’02でしたが,今はもうBET Awards ’20なのです。あれからもう18年も経っているのです。)では,Humanitarian Award(人道的活動に対する賞)としてビヨンセ(Beyonce)が非常に栄誉ある賞を受賞しました。オープニングは元大統領夫人のミシェル・オバマ夫人が登場してくれました。

そして,「Best Female Hip-Hop Artist(最も素晴らしい女性ヒップホップアーティスト)」としてメーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)が賞を受賞。ノミネートは,カーディB(Cardi B)やニッキー・ミナージュ(Nicki Minaj),ドジャ・キャット(Doja Cat),サウィーティ(Saweetie)リゾ(Lizzo)そしてメーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)が入っておりましたが,メーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)が本賞を受賞し,今年も夏をアツくさせてくれるアーティストとして引き続き注目は欠かせないですね。

そのメーガン・ジー・スタリオンの2020年BETパフォーマンス映像を掲載いたします。

おまけに,昨年の夏をアツくしてくれたR&Bアーティスト=サマー・ウォーカー(Summer Walker)のパフォーマンス映像も掲載しておきます。

(文責及びキュレーティング:Jun Nishihara)

「ガタ・カタ・ラタ・アダ・ヤ・ビッチ・オナ・ガナ・ワナ・・・」と続く最新のラップ曲。

2020年5月22日にリリースされたニューアルバム『Wunna(ワナ)』は米国ジョージア州出身の若手ラッパー=Gunna(ガナ)の仕業によるものです。

リードシングルであるアルバムタイトルと同名の楽曲「Wunna」は,フック(サビ)が「ワナ」に韻を踏む語の羅列を用いてリスナーの耳に心地良い錯覚を与えるデキとなっています。

ビジュアルはこんなヤツです。

https://www.instagram.com/p/B4tJbVqpQRY/

以下のミュージックビデオでも聴けますが,そのサビの部分は英文で表記するとこうなります。

Money puddles (puddles) got a cutter (cutter)
Lotta orders (Orders), dollars, quarters (Ayy)
Wrist water (Ayy), Rich Porter (Ayy)
Your bitch on now (On now), Gunna Wunna (Wunna)
Commas, commas (Racks), hundreds, hey (Hey)
I’m a stunna (sauna) summer (Hey)
Benihana (‘Hana), cook up, hey (Hey)
My crew paid (Paid), surf a wave (Wave)

音声をカタカナで表記するとすれば,こうなります。
「マネー」が「マニ」,「ウォーター」が「ワラ」,「コンマ」が「カマ」になります。

マニ・パド・(パド)・ガタ・カタ・(カタ)
ラタ・アダ・(アダ)・ダラ・クォタ・(エィ )
リス・ワラ・(エィ)・リチ・ポタ・(エィ )
ヤ・ビッチ・オナ・(オナ)・ガナ・ワナ(ワナ)
カマ・カマ・(ラク)・ハニッ・ヘイ(ヘイ)
アイマ・スタナ・(ソナ)・サマ(ヘイ)
ベニ・ハナ・(ハナ)・クカッ・ヘイ(ヘイ)
マクル・ペイ・(ペイ)・サファ・ウェィ(ウェィ)

さて,日本語意味に対訳するとなると,こうなります。

カネ・たんまり・(たんまり)・忍ばす・銃・(銃)
どっさり・注文・現ナマ・硬貨(エィ )
手首・ギラギラ・(エィ )・リッチ・野郎(エィ )
おまえの・女・抱く・俺が・ヤる(ヤる)
1万・10万・(札束)・100万・ヘイ(ヘイ)
俺は・スタナ・(サウナ)の如く・夏のよに・アツい・野郎
高級・レストラン・コックの・料理・ヘイ(ヘイ)
仲間も・カネも・(儲け)・波に・ノッてる(ノッてる)

真夏の・夜の・眠れなき・暑さの・中で・こんな・曲は・どで・っか?

1993年生まれのラッパー=ガナ(Gunna)は,同郷であるアトランタ出身の大人気ラッパー野郎ヤング・サグ(Young Thug)に見出されて,ヤング・サグ自身が創設したレコード・レーベル=YSN Recordsに迎えられた。まさに現代の若者ラップをリードするヤング・サグ(Young Thug)に認められたラッパーであり,昨年2019年にはデビューアルバム『Drip Or Drown 2』を発売し,米ビルボードチャート第2位を獲得した。そして先日リリースされた本アルバム『Wunna』では,現在最も勢いあるウェッサイはコンプトン出身のラッパー=ロディ・リッチ(Roddy Ricch)をフィーチャリングした楽曲「Cooler Than A Bitch」も収録。ガナ自身はサウス・ラップのど真ん中であるATL(アトランタ)はカレッジ・パーク出身。カレッジ・パーク出身のラッパーには,2チェインズ(2 Chainz)やリュダクリス(Ludacris),ヤング・ジョック(Yung Joc)等,大物ラッパーが並ぶ,と書くと,ガナにプレッシャーを与えるかな,カナ?

これまで出てきたサウスのラップ調子をさらに鋭敏化させたこの「ガナ・ワナ調」ラップを以下ミュージック・ビデオでお聴き下さい。

Gunna – “Wunna”

(文責&キュレーティング:Jun Nishihara)

ドレイクに影響を与え,そして影響を受けた,UKの黒人音楽シーン(その③)

まずは,こちらをお聴き頂いて,この英国ヒップホップの雰囲気を十分に堪能して下さい。

ドレイク(Drake)が2017年3月にリリースしたUKミュージックシーンの影響をモロに受けた(heavily influenced)アルバム『More Life』には,UK(英国)のR&Bシンガーソングライターであるジョルジャ・スミス(Jorja Smith)もフィーチャリングされていました。

ジョルジャ・スミスは英国中部に位置するウェスト・ミッドランド州ウォル・ソール市の生まれ。父親はジャマイカ人で母親はイギリス人。2018年にリリースされた公式デビューアルバム『Lost & Found』は「UK R&Bチャート」で第1位を記録。毎年イギリスで開催される音楽の祭典式=ブリット・アワード(The Brit Awards)では,2018年にクリティクス・チョイス・アワード(音楽評論家が選ぶアーティスト)を受賞。翌年2019年には,同ブリット・アワードのベスト・フィメール・ソロ・アーティスト(最優秀女子ソロアーティスト)部門で賞を受賞しました。

雨季が多い英国のしっとりした雰囲気を醸し出す音楽もあれば,冒頭のように現代英国のヒップホップシーンを映し出す楽曲も披露するという多才ぶり。彼女の幾つかのミュージックビデオを以下に紹介いたします。

Jorja Smith – “Goodbyes”

Jorja Smith – “Teenage Fantasy”

Jorja Smith – “Where Did I Go?”

Jorja Smith – “The One”

そして2018年に大ヒットしたマーベル・スタジオ製作の映画『ブラックパンサー』のサウンドトラックでもジョルジャはフィーチャリングされておりました。それがこちらです。

Jorja Smith – “I Am”

最後に英国ラッパーであるストームジー(Stormzy)と,生粋のナイジェリア生まれラッパー=バーナ・ボーイ(Burna Boy)と共演した楽曲をそれぞれ掲載いたします。ストームジーやバーナ・ボーイと共演してここまでぴったりウマが“合う”女性のR&Bアーティストというのは珍しく,ジョルジャ・スミスならではの味が出ていることが伺えます。

Jorja Smith feat. Stormzy – “Let Me Down”

Jorja Smith feat. Burna Boy – “Be Honest”

(文責&キュレーティング:Jun Nishihara)

ドレイクに影響を与え,そして影響を受けた,UKの黒人音楽シーン(その②)

UKの黒人音楽シーンに出現した若手シンガー女子2名=エラ・メイ(Ella Mai)とマハリア(Mahalia)が並んで映ると,まさに姉妹のように映る,そんな映像が流れるのが2019年9月にリリースされたミュージックビデオ「What You Did」です。二人ともUK出身。エラ・メイはジャマイカ人の母親と,アイルランド出身の父親の混血。マハリアは,英国ミッドランド東部に位置するレスターシャーの生まれ。同じくジャマイカ人の母親と,アイルランド出身の父親の混血。やっぱり二人とも,姉妹?!

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「What You Did」のミュージックビデオはこちらです。

Mahalia feat. Ella Mai – “What You Did”

キャムロン(Cam’ron)好きの私は,すぐにこの曲が好きになりました。
(キャムロンについては,コチラを読んでみてください。)

なぜこれがキャムロン好きにはタマらん曲なのか,と言えば,マハリアのこの楽曲「What You Did」のビートは,まさに以下のキャムロンの2002年4月リリースのシングル曲をサンプリングしているからです。

Cam’ron – “Oh Boy”(2002年4月リリース)ディップ・ディップ・セッセッ!!

なお,知ってました?この「オゥ・ボーイ・ビート」は以下の曲でマライア・キャリー(Mariah Carey)もサンプリングします。

Mariah Carey feat. Cam’Ron – “Boy (I Need You)”

さて,話を戻しますと,エラ・メイはシングル曲「Boo’d Up」で2018年に全世界を席巻し,売り上げは米国のみで500万枚セールス,カナダや英国での売り上げを合わせますと,合計600万枚以上。2018年のビルボードチャートを総ナメする勢いにまで発展しました。

他方,マハリアはその間,UKの音楽シーン,とりわけアンダーグラウンド・シーンでグツグツと人気を温存してきており,2019年9月にアルバム『Love and Compromise』をリリースし,同アルバムは英国R&Bアルバムランキングに於いて第3位を記録しました。

この生粋のUK生まれの二人は,冒頭のシングル曲「What You Did」でコラボレーションしたわけですけれども,楽曲に起用されている元ネタ・ビート「Oh Boy」を世に出した張本人であるキャムロン自身を迎えたというREMIXヴァージョンも今年リリースされました。2002年に出たキャムロンのビートをサンプリングとして使い,そして18年後の2020年に,キャムロン自身をREMIXに迎えた!という大胆な手法で,以下REMIXをリリースしたものです。

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ちなみに,マハリアが上記写真でまとっている緑色の毛皮は,2002年にキャムロンがピンクの毛皮をまとって撮った以下の写真をオマージュとしております。これは2002年当時,キャムロンがヒップホップ界随一のピンク色好きということで有名で,クルマもピンク,ダボダボのシャツもピンク,毛皮もピンクという出立(いでたち)で,ヒップホップ界では当時このピンク色を「Cam’ron Pink(キャムロン・ピンク)」と呼ぶようにまでなり,当時かなり話題になりました。ゴテゴテのヒップホップ野郎でもピンク色のシャツを着てもいいんだ,と,NYの若者はそのカラーを真似するようになり,ついにヒップホップ・ファッション界にまで影響を及ぼすこととなりました。

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さて,そのキャムロン張本人を迎えてリリースしたREMIXヴァージョンがこちらです。

Mahalia feat. Cam’ron & Ella Mai – “What You Did (REMIX)”

(文責:Jun Nishihara)

元ネタの曲を知る(12):ドレイク ⇄ JAY-Z ⇄ ボビー・グレン

どうも,西原潤です。

1年半以上前ですが,2018年9月にこういう見出しを1件UPしました。

ジェイZのヒップホップ界歴史に残る名盤『The Blueprint』に収録されている「Song Cry」の元ネタを探ったものでした。

この曲が世にリリースされて,かれこれ18年以上が過ぎておりますが,その18年以上が経過した今,ヒップホップ界でベテランの域に入り始めているドレイクが,この名曲を引っ提げお手本にして,「When To Say When」という曲を今年2月にリリースしました。そして,2020年5月1日にリリースした公式ミックステープに同曲「When To Say When」を収録しました。

私の尊敬するHip-Hop JournalistにElliott Wilsonという方がいます。Elliott(YN)は80年代から米ヒップホップ雑誌(『ego trip』『The Source』『XXL』『RESPECT.』)の編集者(後に編集長)として名を上げてきた人物です。最近はTIDALで放送されている動画付きのラッパー・インタヴュー集「Rap Radar Podcast」を立ち上げております。すでに現時点で,90話まで進んでおりますので,約90名のラッパーをインタヴューしてきた計算になります。このインタヴュー集は,TIDALを月額購買していれば,視聴可能です。

昨年2019年12月25日に公開されたElliott Wilson & B.Dotとドレイク(Drake)のインタヴューは,ドレイクのトロントの自宅で行われました。インタヴューが“あの”ドレイクの自宅で行われた,というのは,どれだけElliottがヒップホップ界でリスペクトされているか,ということを物語っています。このインタヴューはTIDALを月額払って観てみる価値はありますので,お金に少し余裕のある方は,月額スタートしてみると良いですよ。

さて,そのドレイクが「When To Say When」を今年2月にリリースした際に,ミュージックビデオも同日公開されました。そのミュージックビデオは,ドレイクがジェイZの生まれ育ったブルックリンのMarcy Projectsに赴き,そこで撮影しているという感動的なものです。なぜ感動的か,というのは幾つか理由はあるのですが,1つは,タイミングです。2001年8月に亡くなったAaliyahをドレイク自身,当時好きで聴いていました。当時2001年にドレイクはラッパーとしてまだ世に出ていませんでしたが,同じ世代の人間として私も,Aaliyahを当時ヘヴィロテで聴いておりました。当時ヘヴィーローテーションで流していた大好きなアルバムの歌手が亡くなった,と。それを知ったのは,当時インターネットなんて僕はやってなかったですから,誰かアメリカに住んでいた友達から聞いたんだと思います。新聞でも見たのかな?もうアメリカと黒人音楽にどっぷり浸かっていた2001年でしたので,当時の様々な思い出が,「Song Cry」を聴くと甦ってくるのです。そういう最中のことでしたから,Aaliyahが亡くなった翌月にリリースされた『The Blueprint』収録楽曲の最も感動的である曲をサンプリング(という言葉が安っぽく聞こえてしまうので使いたくない)否,サンプリングではなく「お手本として起用させていただいた」曲をドレイクがリリースしたというのは,そして同日にリリースされたミュージックビデオを拝見した時には,あの当時を思い出して,いろいろな感情が溢れ出してきたため,涙が出てしまったのでした。

ここにその「When To Say When」と「Song Cry」と,そしてBobby Glennの「Sounds Like A Love Song」を掲載しておきます。

Drake – “When To Say When”

JAY-Z – “Song Cry”
(ミュージックビデオの冒頭で2002年という文字が出てきますが,この曲を収録したアルバムが出たのは2001年です。当時はミュージックビデオ(当時の言葉でPV)は時間をかけて製作されていましたから,曲が世に出て1年,2年後にPVが発表されても不自然ではなかったのです。最近のように,リードシングル曲ならまだしも,それ以外の曲がリリースされて,同日中にミュージックビデオも世に出るなんていうのは極めて稀なことだったのです。)

Bobby Glenn – “Sounds Like A Love Song”

(文責&キュレーション:Jun Nishihara)

ビヨンセを招いての「Savage REMIX」/ミーガン・ジー・スタリオン自身が振り付けを踊る動画UP!(そして愛犬のフォー)

先週,全米の女子たちを席巻したビヨンセ(Beyonce)を招いてのミーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)の楽曲「Savage Remix(サヴェッジ・リミックス)」を紹介しました。ダンサーに限らず,むしろ一般人による動画のUPが全米中で話題になりました。

そしてついに,ミーガン自身もその振り付け(choreography)を踊って,自身にインスタグラム(@theestallion)にUPされました。後ろの二人はお友達です。愛犬のフォー(@frenchie4oe)はここには登場していないですね。

https://www.instagram.com/p/B_54HrilZ-C/

ちなみに愛犬フォー(Foe Thee Frenchie(フォー・ジー・フレンチー))はコチラです。

以上,フォーのブロマイドページでした。

(文責&キュレーション:Jun Nishihara)

ドレイクのデモテープならぬミックステープ登場!タイトルは『Dark Lane Demo Tapes』。

先週は,いそがしい週でした。週の中日(なかび)にミーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)がビヨンセをフィーチャリングした「Savage Remix」をリリースし,全米がそのRemixで躍りまくっていた最中さながらに,ドレイク(Drake)が新盤公式ミックステープ『Dark Lane Demo Tapes』をリリースしました。

ゆーたら,現代黒人音楽のスリー・トップですよ。ミーガン,ビヨンセ,そしてドレイク。この3人が話題となった先週は2020年始まって,ヒップホップ界的にはなかなか濃い週でした。

そのドレイクの『Dark Lane Demo Tapes』,アルバムジャケはコチラ。

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聴きどころは以下のとおり。

収録楽曲,②「When To Say When」,③「Chicago Freestyle」,⑤「Toosie Slide」の3曲に関しては,3曲とも2020年になってから世に出回っていたストリート・シングル曲。それぞれにミュージック・ビデオもリリースされております。

既出の上記3曲以外で,今回のミックステープで初出の楽曲としては④「Not You Too」(クリス・ブラウンを迎えて,ムードある曲調)⑦「Time Flies」(ポップな仕上がりで,中毒性のあるフック),⑩「Pain 1993」(若者がリスペクトするファッションデザイナー=イアン・コナー(Ian Connor)に捧げた曲),12「From Florida With Love」(2009年に銃を持った強盗にガンポイントで狙われたドレイク自身の体験をもとに曲作りしたもの。まさにアルバムタイトルのとおり“ダーク”な曲調。),そして最終曲14「War」はいわゆる「UK Tings(UK調子)」で作り上げたラップスタイル。他のドレイクのラップスタイルとは全く異なった調子でラップするドレイクに注目。これは数年前から英国(United Kingdom)出身のラッパーと連れ始めたドレイクならではの曲です。

以上,ミックステープの良さは適度に力を抜いて聴けるというところ。収録楽曲の2曲目「When To Say When」以外は,力を抜いて聴けるという,どこへでも持っていけそうな1枚です。

(キュレーティング:Jun Nishihara)

ビヨンセを招いてREMIX登場。ミーガン・ジー・スタリオンのアイマ・サヴェッジ!

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(種馬=スタリオン,ミツバチ群=クイーン・ビー。スタリオン(Stallion)とは「種付け馬のようにがっしりとした体格で性的に魅力のある女」という意味の米スラング用語。ミツバチは,ビヨンセの愛称=Queen Beeより。)

出ました。サヴェッジのリミックスヴァージョン。

今年の夏もアツくさせてくれそうです。ホット・ガール・メグことミーガン・ジー・スタリオン。

ホット・ガール・サマー(Hot Girl Summer)は2019年でした。今年2020年は,サヴェッジ・ガール・サマー(Savage Girl Summer)となる勢いです。

まずは,そのオリジナル・ヴァージョンで素人がダンス披露をするコンピレーション動画をご覧下さい。その後,ビヨンセを招いてのREMIXヴァージョンです。

オリジナル(Megan Thee Stallion – “Savage”)

https://www.instagram.com/p/B-r9Piulqpt/

https://www.instagram.com/p/B-iSUQNF0Lw/

以下はジャスティン・ビーバーも参戦。

https://www.instagram.com/p/B-F8_gelXS8/

続いて,2020年4月29日にリリースされたBeyonce(ビヨンセ)を招いてのリミックス:Megan Thee Stallion feat. Beyonce – “Savage Remix”です。YouTube上のミーガンの公式ページでアップされ,すぐにトレンディング急上昇第1位,再生回数は3日で1000万回超え,全米のサヴェージ女子がリミックスを掛けてダンス動画を続々UPするという記録。

以下は,#SavageRemixChallengeより。

https://www.instagram.com/p/B_qOh9fFgB6/

https://www.instagram.com/p/B_tlf43BZpm/

https://www.instagram.com/p/B_p5sUYpkyX/

以下はきちんと歌詞の意味を捉えてのダンスでなかなかの好印象。
https://www.instagram.com/p/B_trHmgJrws/

(キュレーション:Jun Nishihara)