元ネタの曲を知る(15):フレディ・ギブス⇄NAS

フレディ・ギブス(Freddie Gibbs)が2021年4月2日にリリースした楽曲「Big Boss Shit」は,Nasの2001年楽曲「You’re Da Man」をサンプリングに起用しております。

Freddie Gibbs – “Big Boss Shit”

おおもとの楽曲 = Nas – “You’re Da Man”

(キュレーティング:Jun Nishihara)

リック・ロスが米NPR局「Tiny Desk (Home) Concert」で感動のライヴを披露してくれた。

当サイトでも何度か書きましたが,リック・ロス(Rick Ross)ほどハードコアなラップをやっているヤツに限って,真逆のバラードをやらせると,これが感動的な音楽を作ってくれる,という方程式のようなものがあります。

タイムライン@10:50でハードコアなラップをやっている反面,@14:38から始まる楽曲「Tears Of Joy」をラップしながら,リック・ロスがグラサンの奥で涙を流しなが,こう言います。「おまえに涙は見せねえけどな!おまえに涙は見せねえけどな!」”You just can’t see it! You just can’t see it!”

後半でリック・ロスが自分の先祖はピーカンナッツを摘む奴隷として生きた話をするライン,父親の親族はフロリダ生まれで,母方はミシシッピ,もうどちらもアメリカの深南部(deep South)ですけれど,ここら辺を感情的に話す(というか吐露する)ロスの肉声を聴くと,こちらも感情的にならざるをえなくなってきます。これはもはやラップというより,ブルース,否,バラードですよ。ロスのゴツい声に合わせて高音テノールのヴォーカルが,泣き声のように響きます。

(文責:Jun Nishihara)

DMXがカニエ・ウェスト率いるSunday Serviceに登場してくれた映像。

2019年4月に開催されたコーチェラ(Coachella)のカニエ・ウェスト率いるSunday Serviceに,DMXが来てくれました。

二木崇先生がライナーノーツに書いていたとおり,DMXの生の声ほど俺らを熱くしてくれるものはない,というのは,当時それを読んだ時,物凄く共感したのを思い出します。

こちらにもDMXは来てくれました。

ありがとう,DMX!

(文責:Jun Nishihara)

DMXの追悼式及び告別式

4月24日(土),ブルックリンのBarclays CenterでDMXの追悼式(memorial service)が近親者のみで行われました。

翌日25日(日),ブルックリンの教会で告別式(funeral service)がこれも近親者のみで行われました。

24日の追悼式では,カニエ・ウェストのSunday Service Choirも聖歌をDMXに捧げ,最後にRuff Ryders及びThe Lox仲間たちがDMXへ別れの言葉を捧げました。

Eve,Drag-On,Jadakiss,Styles P,そしてスウィズ・ビーツ(Swizz Beatz)が順番に追悼の言葉を捧げるのですが,個人的にDrag-Onの言葉が一番心に沁みました。掠れた声で,「コイツがいなけりゃ,今の俺はなかった。ブロンクスのドブで俺みたいな野郎を見っけてくれた。」と言います。作られた文章ではない,Drag-Onの生の声で,本心から湧き上がった言葉というのが聞いていて感じ取れます。

Sunday Service Choir です。

Nasも追悼の言葉を捧げます。

DMXの娘もフリースタイルを捧げます。

最後にカニエ・ウェスト率いるSunday Service Choirの「How Excellence」です。

そして翌日の告別式の一部を以下に掲載いたしますが,これはDMXの元妻(Tashera Simmons)がDMXとの11年間の結婚生活と,それ以上のDMXと歩んだ人生を語ります。これで1冊の本ができるくらい。結婚する前,そして結婚した後もTasheraはDMXと歩みました。

Tasheraがいなければ,DMXは無かったな,というのを直感的に思いました。Tasheraが話すように,彼女とDMXは子供の頃に出会い,39年間,共に過ごしました。離婚後も含め。話を聞いていて,DMXの分身のような存在だな,と分かります。そして最後に,DMXの現・フィアンセにバトンを渡します。そして一言「I love you.」とフィアンセに伝えます。

このTasheraの話は,どんな本よりも,どんなドキュメンタリーよりも,DMX,否,Earl Simmonsが「DMXでない時間」の彼について,最もうまく語っている永久保存版であると私は言いたいです。彼女の29分間の話を聞いて,私は個人的にDMXを高校生の頃から20年間大聴いてきましたが,それ以上にこの29分間で,その20年間を超えるほど,DMXのことが身近に感じられたように思いました。

(文責:Jun Nishihara)

Feel Good な楽曲(3):Janet Jackson(ジャネット・ジャクソン)

このコーナーでは,気分がよくなる,つまり“Feel Good”な楽曲をご紹介して参ります。作業のBGMにも使えます。

Herb Alpert feat. Lisa Keith – “Making Love in the Rain”(この曲,実は,メインヴォーカルはLisa Keithで,今でこそ超大物のJanet Jackson(ジャネット・ジャクソン)はこの曲がリリースされた当時は,バックアップ・ヴォーカルでしかなかった!非常に重要な,掘り出し物の1曲です。)リリース日は1987年7月20日。

ちなみに上記,Herb Alpert(ハーブ・アルパート)はお馴染み,下記楽曲を作成した張本人であるトランペット奏者兼音楽プロデューサーであります。日本でもお馴染みの曲ですね。

Janet Jackson – “Funny How Time Flies”

Janet Jackson – “Come Back To Me”

(キュレーティング:Jun Nishihara)

Feel Good な楽曲(2):Sade (シャーデー)

このコーナーでは,気分がよくなる,つまり“Feel Good”な楽曲をご紹介して参ります。作業のBGMにも使えます。

Sade – “The Sweetest Taboo”(なんと1985年!シャーデーが生まれたナイジェリアの熱帯感があるメロディーであるのに,なぜこんなにも切なく聞こえるのか。あらゆる国とジャンルの要素が入り組んだ,名曲であると思う。)

Sade – “Smooth Operator”

Sade – “Your Love Is King”

(キュレーティング:Jun Nishihara)

DMXよ,ありがとう(その2)。

DMXへの追悼を続けます。

まずは,2001年8月に亡くなった仲間,Aaliyahへ追悼を捧げるDMXです。

Aaliyah – “Miss You”

DMX – “What These Bitches Want”

次の映像は1999年のWoodstockライヴでの映像です。DMXの「Stop Being Greedy」です。

そうかと思えば,下記のようにメロディアスな曲もリリースしておりました。DMXの「How’s It Goin’ Down」です。

(DMXを聴いて大きくなったJun Nishihara)

DMXよ,ありがとう。

私の人生の黄金時代を共に過ごしてくれたラッパーだった。こちらは勝手に親近感を感じていたし,あんたの声が聞こえると,身体が熱くなった。そして俺も吠えた。ラップを聴いて,ハードコアラップの叫びの部分を聴いているように感じたのは,DMXが初めてだった。そしてDMX以降,こんなに跳び上がるほどの爆発力を持ったラッパーには,出会うことはなかった。サビに入るまでの,導入部分で,「くるよ,くるよ,くるよ」と心の中で待ち伏せしながら,サビに入った瞬間に跳び上がる,そういうことができたのは,今も昔も,DMXだけだった。

ラッパーっていうのは割りと醒(さ)めている部分があるんだけれど,DMXはそうではなく,DMXはいつもアツかった。曲が鳴り出すと,腹の底からどんどん湧き上がってくる「熱」のようなものを感じ始め,サビの部分でそれが絶頂に達してJUMPするという快感をくれたラッパーだった。

そしてそれを私はだいぶ初期の頃に経験(体験)することができて,幸せだった。DMXと同じジェネレーション(世代)に生きることができてこそのご褒美だった。

DMXよ,ありがとう。

DMX – “What’s My Name”

こっちはそのライヴ版です。こんなアツいヤツいるか?

次は,DMXの「Where The Hood At?」,音量最大限までアゲて,爆音で鳴らしてください。近所に迷惑をかけることが重要。実際,本日のニューヨーク・ヨンカーズでは,街中でDMXが爆音で流れているという報告があります。曲の後半では「Kato」と書いて,「加藤」ではなく「ケイトー」に捧げた曲が流れます。

DMX feat. Dyme – “Good Girls, Bad Guys”

(DMXを聴いて大きくなったJun Nishihara)

Feel Good な楽曲(1)

このコーナーでは,気分がよくなる,つまり“Feel Good”な楽曲をご紹介して参ります。作業のBGMにも使えます。

Robert Glasper feat. H.E.R. & Meshell Ndegeocello – “Better Than I Imagined”

Stevie Wonder – “All I Do”

Patrice Rushen – “Forget Me Nots”

(キュレーティング:Jun Nishihara)

ジャスティン・ビーバーが「NPR: Tiny Desk (Home) Concerts」に登場。

ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)が米NPR局「Tiny Desk (Home) Concert」に出演いたしました。

評論家や,世間がなんと言おうと,ジャスティンの味方をやってきて良かったと思っています。周りは反対したんですけどね。こんな素晴らしいショーを見せてくれるのは,苦しかった時代をくぐり抜けてきただけではなく,やはりそれなりの天賦の才能が彼にはあるのだなぁ,と,ほら見たことかと,私は評論家たちに言いたいですね。

(文責:Jun Nishihara)