Feel Good な楽曲(1)

このコーナーでは,気分がよくなる,つまり“Feel Good”な楽曲をご紹介して参ります。作業のBGMにも使えます。

Robert Glasper feat. H.E.R. & Meshell Ndegeocello – “Better Than I Imagined”

Stevie Wonder – “All I Do”

Patrice Rushen – “Forget Me Nots”

(キュレーティング:Jun Nishihara)

ジャスティン・ビーバーが「NPR: Tiny Desk (Home) Concerts」に登場。

ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)が米NPR局「Tiny Desk (Home) Concert」に出演いたしました。

評論家や,世間がなんと言おうと,ジャスティンの味方をやってきて良かったと思っています。周りは反対したんですけどね。こんな素晴らしいショーを見せてくれるのは,苦しかった時代をくぐり抜けてきただけではなく,やはりそれなりの天賦の才能が彼にはあるのだなぁ,と,ほら見たことかと,私は評論家たちに言いたいですね。

(文責:Jun Nishihara)

ビッグ・ショーンとニプシー・ハッスルの「Deep Reverence」ミュージックビデオをリリース。

Big Sean(ビッグ・ショーン)及びニプシー・ハッスル(Nipsey Hussle)のコラボレーション作「Deep Reverence」のミュージックビデオがリリースされました。

ミュージックビデオでは,ニプシー・ハッスルが生まれ育った地元=L.A.のクレンショー(Crenshaw)の街を,ニプシーが生前乗り回していたクラシック・カーで超大物の運転でドライブするという豪華な映像です。

超大物とは誰か,ミュージックビデオを観ていただければ分かりますが,ニプシーの告別式にも出席していたL.A.を最も代表する首領(ドン)です。

ニプシーの壁画があらゆる場所に鏤められていますが,いかにL.A.全体でニプシーとの別れを偲んでいるかが明らかです。

Fuck rap, I’m a street legend
Block love me with a deep reverence
I was birthed in a C Section
Hella cops and police presence

ラップはクソ喰らえ,ストリートの伝説とは俺のこと
地元は深き畏敬とともに俺を愛す
俺は帝王切開(“C”セクション)でこの世に生まれてきた
周りはサツとポリに囲まれて
(対訳:Jun Nishihara)

L.A.のギャングに精通している方であれば,この“C”セクションが「帝王切開」だけを意味しているのではないことはお分かりでしょう。

(文責及び対訳:Jun Nishihara)

第30位〜第1位まで総まとめ:2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30

昨年2020年に最も活躍したHip-Hopアーティスト及びHip-Hopの名曲と名場面をおさらいしておきます。昨年11月末から12月,そして2021年3月にかけて,この企画を開催いたしました。

第30位〜第1位までをおさらいしておきます。
件名をクリックするとそれぞれのページに飛ぶことができます。

第30位:DaBabyのアルバム『BLAME IT ON BABY』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第29位:Lil Uzi Vertのアルバム『Eternal Atake』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第28位:A Boogie wit da Hoodieのアルバム『Artist 2.0』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第27位:Jadakissのアルバム『Ignatius』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第26位:Rick Ross vs. 2 Chainz(ヴァーサス・バトル)(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第25位:Thundercatの2020年アルバム『It Is What It Is』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第24位:2020年大活躍若手ラッパー5名大放出。ロディー・リッチ,リル・ベイビー,リル・ダーク,NLE・チョッパー,そしてYoungBoy Never Broke Again。(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第23位:サウス出身の新人ワル女ラッパー=Mulatto(ムラート)(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第22位:黒人女性シンガーの“comeback story”:2020年R&B界へ復帰したJazmine Sullivan (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第21位:歌モノ・リリカル,どちらも揃ったミックステープ『No Ceilings 3』をリリースしたリル・ウェイン (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第20位:ジャングルプッシーのニューアルバム『JP4』 (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第19位:まさに1年中Poppin(大ウケ)し続けたジャック・ハーロウの「What’s Poppin」 (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第18位:バスタ・ライムスの新盤ニューアルバム『Extinction Level Event 2: The Wrath of God』の破壊力について (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第17位:ジャンルを超越したマック・ミラーの遺作アルバム『Circles』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第16位:この時代にこのフローで勝負するコンウェイ・ザ・マシーンのアルバム『From King To A GOD』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第15位:現代の米HIP-HOP界に革命を引き起こし始めていた中で亡くなったポップ・スモーク(Pop Smoke)の名作『Shoot for the Stars, Aim for the Moon』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第14位:CHIKAというの名のラッパーによる本年リリースされた『Industry Games』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第13位:道に迷った時に聴くべきNasのアルバム『King’s Disease』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第12位:Big Seanのアルバム『Detroit 2』より2020年イチのフリースタイル曲「Friday Night Cypher」(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第11位:ブラック・ムスリムとして多彩なる宗教心を反映させた特異なアルバム『A Written Testimony』をリリースしたJay Electronica (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第10位:隔離(Quarantine)期間中でのカニエ・ウェスト率いる“Sunday Service Choir” (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第9位:2020年米XXL誌フレッシュマン・サイファー(ラップ・フリースタイル)(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第8位:コロナ禍であるため,自宅から配信されたNPR主催“Tiny Desk (Home) Concert” (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第7位:今となってはHip-Hop及びR&Bアーティスト対決の鉄板の「場」となった“Verzuz Battle” (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第6位:Run the Jewelsが2020年にリリースしたアルバム『RTJ4』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第5位:NETFLIXラップ・バトル番組『リズム+フロー』で優勝したD・スモーク (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第4位:コロナ禍からBLM運動まで (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第3位:米BETテレビ局で放送された番組『ラフ・ライダーズ・クロニクル』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第2位:Freddie Gibbs + Alchemistのコラボ作『Alfredo』(2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第1位に行く前に,2020年リリースされた特別な楽曲について。

第1位:2020年冒頭から終盤まで,いやいや,いまだに終わらないMegan Thee Stallionの活躍ぶり! (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

第1位のおまけ:メーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)の魅力,続く。

(文責及びキュレーティング:Jun Nishihara)

パワーが必要な際に聴くべし!カーク・フランクリン(Kirk Franklin)の米NPR局“Tiny Desk (Home) Concert”映像

何も考えず,まずは見てみ。

All you got to do, no matter what you’re facing
Even if you don’t have all your teeth
Even if you have one tooth
Just one good tooth, right Mike
– That’s right
All you need is one good tooth
– Just one
Show’em right
– That’s right
Just one good tooth
All you gotta is smile!

どんな局面に直面していようとも,しなきゃいけないことは
歯が全部揃っていなかったとしても
丈夫な歯が一本あれば
丈夫な歯,一本あればいいだろ,そうだろマイク!
 ー そのとおりだ
丈夫な歯,一本あればいい
 ー 一本だけでいい
それ見せろ
 ー そのとおりだ
丈夫な歯,一本あればいい
しなきゃいけないことは,笑顔を見せることだ!

こういったことを物凄いエネルギーで言っていますので,最後まで,まず何も考えず,見てみなはれ。

(文責:Jun Nishihara)

元ネタの曲を知る(15):ドレイク ⇄ ジェイ・Z

2001年9月11日にリリースされたジェイ・Z(JAY-Z)の『The Blueprint』を当時,CDで買い,その翌年(2002年)に予定されていたNYで始まる学生生活に向けて,準備をしていた。その準備期間中,2001年〜2002年にかけて,『The Blueprint』ばかりを聴いていた。お金は無く,現代のようにストリーミングサービス(Apple MusicやSpotify等)があるわけではないため,聴ける音楽の種類と量は限られていた。その限られた中でも,『The Blueprint』をPanasonicのポータブルCDプレイヤーで聴きながら,タワレコ(Tower Records)やHMV等に通っては,リリースされたニューアルバムだけに限らず,以前にリリース済みの古いアルバムについても試聴をしまくり,店頭のラックを見て勉強しつつ,TSUTAYAで安くレンタルしたりして,どういった音楽が世に出ているのかを勉強するといった日々を過ごしていた。幸い,インターネットが世に出て初期の頃であり,ありがたいことに私もインターネットが使えたため(AOLの有線で,接続する際にピーピュルルーと鳴るアレである),YouTubeなど存在しない当時ではあったものの,非常に画質の悪いもののミュージックビデオ等を確認することは可能であった。かろうじて,音は聞こえたし,当時TVの衛星放送等でミュージックビデオ等が放映されていたため,食い入るようにして観ていた。

「ミュージックビデオ」という存在は当時はめずらしかった。今でこそ,YouTube等で誰でも観られるようになり,めずらしくもなんともなくなったが,当時は,毎週MTVでその週のミュージックビデオランキングをしていたほど,ある種の「特別感」があり,我々はそれをワクワクしながら観ていた。

JAY-Zの「Song Cry」のミュージックビデオを初めて観た時は感動した。理由は,この曲の音源はそのポータブルCDプレイヤーの中のCDが擦り切れる程,聴きまくっていたのに,ミュージックビデオだけは長い間,観られなかった(観られる環境がなかった)からだ。インターネットでもこの曲のミュージックビデオは,どうしても見つけられなかった。なので,あそこまで音源だけは繰り返し聴いていて,ミュージックビデオを初めて観たのは,もっと後になってからであった。

現代の音楽を聴く世代をうらやましく思う反面,かわいそうに思えるのはこれが理由である。私が当時経験した,楽曲だけは聴いていて,ミュージックビデオがどうしても観られない,そしてそれを何がなんでも観たいと日々強まる想い,というこの気持ちを,現代の子たちは経験できなくなってしまっているのではないかと思う。今は,見ようと思えば,YouTubeやGoogleで検索すればすぐに観られる時代である。日々,強まる想いは,すぐにその瞬間に「解消」「解決」されてしまう。そのスピード感であるがゆえに,当時感じたような,ゆっくり湧き上がる,徐々に強くなる想いのような青春は感じられなくなってしまっているのではないかと推測する。

「涙が出ないので,曲に泣いてもらうしかないんだ」という切なさをラップしたこの曲を,「音源」だけを聴いて,どういった意味をJAY-Zはこの曲にもたせているんだろうと,少なくとも1,2年はそれについて考え続けた。その楽曲を聴きながら。だから必然的に何度も何度も繰り返し聴き込んだ。知りたかったから。JAY-Zがどういう思いをこの曲にもたせたのか,ということを。インターネットは当時あったが,そんなことを解説しているブログ(ブログという言葉すら存在しない時代)もなかったし,「Song Cry」を私ほど聴き込んでいる日本人は日本中探してもどこにもいないだろう,と思っていたからだ。その答えを知るために,誰に頼ることもできない。日本人に頼ることなどできない。自分で答えを探すしかなかった。だから,他の日本人の誰よりも,聴き込んだ,という自信だけはあった。しかし,ミュージックビデオだけは見つからなかった。

その答えを見つけたいという思いと,ミュージックビデオを観たいという日々強まる想いと,楽曲の切なさに胸打たれる思いと,そんなあらゆる思いが複雑に交わり合って,ついにミュージックビデオを初めて自分の目で見ることができた瞬間は,涙が流れた。

JAY-Zは曲に泣いてもらうしかない,とラップしていたが,私自身の目から涙が流れた。

そのようなあらゆる思いが入ったこの曲を,19年後の2020年3月にドレイク(DRAKE)がサンプリングネタとして起用し,「When To Say When」という楽曲として世に出した。そしてまた,それを聴いたあと,NYに戻っていた。

Drake – “When To Say When”

JAY-Z – “Song Cry”

P.S. 上記本文内で,「Song Cry」を私ほど聴き込んだ日本人は他にいないと書きましたが,故・二木崇先生だけは私よりも聴いていた(いや,正確に言えば,私ほど聴き込まなくても,ちゃんとこの名曲のことをご理解されていた)のではないか,と後に有難いご縁もあり,そういう想いを強めた次第でした。二木先生,私はあなたの書くヒップホップ的な文章にずっと憧れておりました。

(文責:Jun Nishihara)

第1位のおまけ:メーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)の魅力,続く。

Megan Thee Stallion(メーガン・ジー・スタリオン)の活躍ぶりは2021年になっても止まりません。新年早々,2021年1月15日にはアリアナ・グランデ(Ariana Grande)の楽曲「34+35」に,ドジャ・キャット(Doja Cat)及びメーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)を迎えて,リミックスがリリースされました。

Ariana Grande feat. Doja Cat & Megan Thee Stallion

ちなみに,2020年2月(コロナ禍前)に米Rolling Stone社で撮影された,これも女子3人の「The First Time」ショウです。ここでの3人は,Megan Thee Stallion(メーガン),SZA(シザ)とNormani(ノーマニ)です。

この3人を見ていると,それぞれに違ったキャラが上手く映し出されています。SZAのリラックスした感じはまさにダンサーっぽい(これこそがSZAっぽい)です。でもSZAは1990年生まれで,メーガンは1995年生まれなので,SZAが一番年上なんですけれどね。なぜかメーガンが一番の姉キャラのように見えますが。Normaniは1996年生まれで,一番の妹キャラです。

米VOGUE雑誌で撮影された「24 Hours with Megan Thee Stallion」も掲載しておきます。

まぁこれを見ていても,一番の姐御(あねご)キャラっていうのが分かります。

最後にメーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)が最も大事にしている相棒(4oe(読み方はフォゥ))を抱いた画を掲載して終わります。

(文責:Jun Nishihara)

第1位:2020年冒頭から終盤まで,いやいや,いまだに終わらないMegan Thee Stallionの活躍ぶり! (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

2020年の第1位は,Megan Thee Stallion(メーガン・ジー・スタリオン)です。

実は,昨年2019年も第1位をMegan Thee Stallionに選びました。すでに彼女は2019年にかなり活躍し始めておりましたが,その時点でメーガンのことを知っている人々はまだまだヒップホップ界のみ。それが2020年になり,全米各地で老若男女,お茶の間に知られる名前となりました。

全米に知られることになる火付け役となったキッカケはビヨンセ(Beyonce)とのコラボレーション楽曲「Savage (Remix)」でした。

これで,全米各地のまさに老若男女が,TikTokやインスタ,ツイッター等のSNS上でそれぞれにダンスをした動画をアップしました。

2020年前半のちょっとした社会現象ともなりました。

その後,2020年6月28日開催の米BETのアワード・ショウで,Megan Thee Stallionがマスクをするバックダンサー達とともにパフォーマンスを披露しました。

これはメーガン自身がまわりのダンサー達のことをちゃんと気遣っていたパフォーマンスであったと,ファンや批評家達からも評価が高かったものでした。

その後,メーガンはあらゆる雑誌の表紙(カバー)を飾ることになります。

まずは米TIME誌の「The 100 Most Influential People」で,大坂なおみ選手らとともにその一人として取り上げられ,表紙を飾りました。続いて2020年5月号の米ファッション雑誌であるマリ・クレール(Marie Claire)の表紙を飾り,そして2020年12月/2021年1月号の米GQ雑誌で「今年最高のラッパー(Rapper of the Year)」としてカバーを飾りました。その他にも米ローリング・ストーン(The Rolling Stone)誌の表紙,米国で最も洗練された芸能雑誌であるVarietyの表紙,イギリス(英国)の音楽雑誌であるNMEの表紙,そして米FADER誌の表紙。その他にも,まだまだあります。下記に掲載しておきます。

1. 米TIME誌

2. 米GQ誌

3. 米Marie Claire誌

4. 米The Rolling Stone誌

5. 米VARIETY誌

6. 英NME誌

7. 米FADER誌

8. The New York Times Magazine

9. i-D(米ファッション・スタイル雑誌)

10. 米Harper’s Bazaar誌(2021年2月/3月号)

11. 米PAPER誌

2020年,最も多くの雑誌表紙を飾ったヒップホップ・アーティストとしての活躍ぶりがこれだけでも明らかです。

しかしながら,メーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)の2020年の活躍ぶりは,これだけではありませんでした。

米ビルボード・チャートで複数週に亘って第1位に君臨し続けたCardi Bとのコラボレーション曲「WAP (=Wet Ass Pussy)」での活躍もありました。

2020年3月にアルバム『Suga』をリリースし,同年11月にアルバム『Good News』をリリース。1年に2枚もニューアルバムをリリースするという,ヒップホップ・アーティストとしては非常にめずらしい快挙を成し遂げました。

その間に,グラミー賞では「Best New Artist(今年最高の新人アーティスト)」としてノミネートされ,ビヨンセとの「Savage (Remix)」で「Record of the Year(今年最高の楽曲)」としてノミネートされました。

2020年の「People’s Choice Awards(人々が選ぶアワード・ショウ)」では,ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)と同じ8つの部門でノミネートされ,同年の「American Music Awards」では,ロディー・リッチやザ・ウィークエンドに続いてノミネート数が最も多いラップ・アーティストとしてノミネートされました。

コロナ禍における活躍したアーティストとして,メーガン(Megan Thee Stallion)は,「Bread of Life」という非営利団体に,シングル曲「Savage」の売り上げを寄付することに回し,10月のSaturday Night Liveでは全米で広がっている人種差別に関しての歌詞を新しく楽曲「Savage」に充て,披露しました。

2020年11月には,メーガンは全国黒人女性のicon(代表的存在)として米新聞ニューヨーク・タイムズ紙(The New York Times)に論説(コチラ)を発表しました。

昨年2019年に最も活躍した女性,否,女性とか男性とかカンケーなくのヒップホップ・アーティストとして,この場で発表しましたが,2020年はメーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)にとって,さらなる飛躍の年でありました。現に,上記,これだけ(これ以上に)活躍したのでありました。

さて,最後に,2年前にL.A. Leakersのラジオ局で発表されたメーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)によるフリースタイルを掲載いたします。

2020年も第30位から第1位までお付き合いいただきまして,ありがとうございました。ちなみに,メーガンが11月にリリースした『Good News』の冒頭楽曲は,ビギー(The Notorious B.I.G.)の「Who Shot Ya?」をサンプリングしております。

もうひとつ,「ちなみに」関連で,同アルバムより楽曲2「Circles」のおおもとのネタはJazmine Sullivanの名曲「Holding You Down (Goin’ In Circles)」です。

(文責:Jun Nishihara)

第1位に行く前に,2020年リリースされた特別な楽曲について。

「生きることよりも,さらにもっと魂の奥底から自分を衝き動かしてくれるもの,自分をドライブしてくれるものがある」というのを数年前に友人から聞いた。

これは僕にとって衝撃的な言葉だった。なぜなら「生きる」ことが人間が最も大事にすべきことであると思っていたからだ。人間にとっての根源には「生きる」ということがあると思っていた。しかしその友人は「生きることよりも,さらにもっと魂の奥底から湧き上がってくるもの」があるのだと言った。

それは「凄い」と思うことや「素晴らしい」と感じることよりも,さらに速く(そんなことを思う前に)自分に取り憑き,時にそれは涙として表現されるものである,と。

芸術的に「凄い」とか,言葉でそれが「なぜ素晴らしいか」と人に向けて説明しようとする時間でいうとほんの一瞬の「前に」,(何かを表現しようとする一瞬の「前に」先に),魂の奥底から湧き上がってくる。何かを思う・感じる前に,湧き上がってくる。

ここでいうと,第2位まではその思う・感じるという「後」の話であった。
しかしながら,この第1位は,その「前」にあるもの(生きることよりもさらにもっと「根源」を為すもの)の話である。

それが,ドレイク(Drake)が2020年3月1日(ミュージックビデオはその一瞬前,2020年2月29日(閏年!))にリリースした「When To Say When」であった。

Drake – “When To Say When / Chicago Freestyle”

この楽曲がリリースされた5ヶ月後,(コロナ禍の中),僕はNYに着いた。
この楽曲がなければNYに来ていなかったと思った。

つまりその友人の言ったように,自分が意識する「以前」に,それにドライブされた,ということであるのかもしれない。

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しかしながらですよ,2020年,最も活躍したヒップホップ・アーティストは他にもいました。楽曲に限らず,全般的に活躍したアーティストとして,次回,第1位で取り上げます。

(文責:Jun Nishihara)