久しぶりにこのコーナーをやってみました。
「元ネタ」というのは,ある曲(とりわけ旧い曲)を下敷き(つまり元ネタ)にして,新しいヒップホップやR&B曲を作り出す,というものです。
本日ご紹介するのは,現在全米チャートを総ナメ状態の,大ブレイクしているシングル曲「B.I.T.C.H.」です。アーティスト名は,ご存知Megan Thee Stallion(ミーガン・ジー・スタリオン,メーガン・ジー・スタリオン,愛称メグ,メィガン)です。昨年2019年に最も活躍したアーティストとして,大ブレイクを果たしました。
https://www.instagram.com/p/B6yUnhNFjMN/
(ビヨンセと娘ブルー・アイヴィー,そしてMegan Thee Stallionとの3ショット)
さて,そのチャート急上昇の楽曲「B.I.T.C.H.」を以下のとおりまずお聴きください。
この曲を聴いて,どこか「なつかしさ」を感じた方は,理由があります。なぜ「なつかしく」感じたか。それは1996年2月にリリースされた2パック(2Pac = Tupac)の名盤『All Eyez on Me』に収録されている楽曲「Ratha Be Ya Nigga」をこの曲は下敷きにしているからなのです。
聴いてみましょう。1996年のカリフォルニアを思い起こされるでしょう。
しかしながら,これにもさらに「大元(おおもと)」のサンプリング・ネタが存在します。
それがファンク界でもエキセントリックな格好をし,サイケデリックさをバンバン醸し出していたベースの天才=ブーツィー・コリンズの「I’d Rather Be With You」です。
これらを聴いた上で,もとに戻ってMegan Thee Stallionの「B.I.T.C.H.」を聴いてみてください。
最後にもう一つ。黒人音楽(ブラック・ミュージック)の歴史に残る素晴らしき名曲と呼ばれた「Redbone」についても同曲を一部サンプリングとして起用しております。
(文責:Jun Nishihara)