楽曲(15)対訳「Souls Anchored」(カニエ・ウェスト率いるSunday Serviceのニューアルバム『Jesus Is Born』より)

楽曲(15)「Souls Anchored」対訳
(カニエ・ウェスト率いるSunday Serviceのニューアルバム『Jesus Is Born』より。カニエ自身のアルバム『Jesus Is King』の対訳については,こちらをどうぞ。)

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[Verse]
On time (On time)
Every time (Every time)
Always there (Always there)
Said you’ll never leave us nor forsake us (Sake us)
So we stand (So we stand)
On your Word (On your Word)
Brought us out of darkness into your light (Your light)
By your power (By your power)
We’re set free (We’re set free)
Where two or three are gathered you’re there (You’re there)
In the midst (In the midst)
Thank you, Lord (Thank you, Lord)
So glad we know our…

(ヴァース)
ちょうどいい時に(ちょうどいい時に)
いつだって(いつだって)
傍にいてくれる(傍にいてくれる)
こう言ってくれた「傍を離れることも,見捨てることもない」(見捨てることもない)
我らは信じる(我らは信じる)
あなたの言葉を(あなたの言葉を)
我らを暗闇から,明るみに導いてくれた(あなたの光で)
あなたの力によって(あなたの力によって)
解放された(解放された)
2,3人がいるところに,あなたはいる(あなたはいる)
まっただ中に(まっただ中に)
ありがとう,神よ(ありがとう,神よ)
嬉しく思う,こんなふうに・・・

[Chorus]
Soul’s anchored
Every single day you’re worthy
To you we give the glory ’cause our
Soul’s anchored
When we think back where we started
We were brokenhearted, now our
Soul’s anchored
Every single day you’re worthy
To you we give the glory ’cause our
Soul’s anchored
When we think back where we started
We can’t help but lift our hands up

(サビ)
我らの魂は導かれて
いつの日も,尊きあなた
あなたへ賛美を捧げる,なぜなら
我らの魂は導かれて
スタート地点を思い返せば
我らは悲嘆に暮れていた,でも今は
我らの魂は導かれて
いつの日も,尊きあなた
あなたへ賛美を捧げる,なぜなら
我らの魂は導かれて
スタート地点を思い返せば
いてもたってもいられずに,我らは両手を挙げる

[Bridge]
Ooh, ooh, ooh
Hey, hey, hey
Ooh, ooh, ooh
Hey, hey

(ブリッジ)
オゥ,オゥ,オゥ
ヘイ,ヘイ,ヘイ
オゥ,オゥ,オゥ
ヘイ,ヘイ

[Verse]
On time (On time)
Every time (Every time)
Always there (Always there)
Said you’ll never leave us nor forsake us (Sake us)
So we stand (So we stand)
On your Word (On your Word)
Brought us out of darkness into your light (Your light)
By your power (By your power)
We’re set free (We’re set free)
Where two or three are gathered you’re there (You’re there)
In the midst (In the midst)
Thank you Lord (Thank you Lord)
So glad we know our…

(ヴァース)
ちょうどいい時に(ちょうどいい時に)
いつだって(いつだって)
傍にいてくれる(傍にいてくれる)
こう言ってくれた「傍を離れることも,見捨てることもない」(見捨てることもない)
我らは信じる(我らは信じる)
あなたの言葉を(あなたの言葉を)
我らを暗闇から,明るみに導いてくれた(あなたの光で)
あなたの力によって(あなたの力によって)
解放された(解放された)
2,3人がいるところに,あなたはいる(あなたはいる)
まっただ中に(まっただ中に)
ありがとう,神よ(ありがとう,神よ)
嬉しく思う,こんなふうに・・・

[Chorus]
Soul’s anchored
Every single day you’re worthy
To you we give the glory ’cause our
Soul’s anchored
When we think back where we started
We were brokenhearted, now our
Soul’s anchored
Every single day you’re worthy
To you we give the glory ’cause our
Soul’s anchored
When we think back where we started
We can’t help but lift our hands up

(サビ)
我らの魂は導かれて
いつの日も,尊きあなた
あなたへ賛美を捧げる,なぜなら
我らの魂は導かれて
スタート地点を思い返せば
我らは悲嘆に暮れていた,でも今は
我らの魂は導かれて
いつの日も,尊きあなた
あなたへ賛美を捧げる,なぜなら
我らの魂は導かれて
スタート地点を思い返せば
いてもたってもいられずに,我らは両手を挙げる

[Outro]
Ooh, ooh, ooh
Hey, hey, hey
Ooh, ooh, ooh
We can’t help but lift our hands up
Ooh, ooh, ooh
Hey, hey, hey
Ooh, ooh, ooh
We can’t help but lift our hands up

(アウトロ)
オゥ,オゥ,オゥ
ヘイ,ヘイ,ヘイ
オゥ,オゥ,オゥ
いてもたってもいられずに,我らは両手を挙げる
オゥ,オゥ,オゥ
ヘイ,ヘイ,ヘイ
オゥ,オゥ,オゥ
いてもたってもいられずに,我らは両手を挙げる

(対訳:Jun Nishihara)

カニエ・ウェストの“Sunday Service”まとめ(10月6日&10月12日開催分)

引き続きカニエ・ウェストの“Sunday Service”を掲載しておきます。

10月6日(日) 於:ユタ州ソルト・レイク・シティ
“Sunday Service”ファンにはお馴染みの曲を,タイムライン9:07秒からどうぞ。

 

10月12日(土) 於:ハワード大学(名門黒人大学)
アメリカには「歴史的黒人大学(HBCU=Historically Black Colleges and Universities)」という言葉があります。ハワード大学(Howard University)はその中でも名門と呼ばれる大学です。土曜日の“Sunday Service”ですが,そのハワード大学にカニエが登場しました。
以下は,そのハワード大学のツイッターより抜粋します。

以下はTMZからです。冒頭の曲は,なかなかアツいですね。Mad fireですね。

そしてなんと,カニエ・ウェストは2003年にも同大学でライヴを開催していました。2003年といえば,16年前,まだデビューアルバムさえもリリースしていなかった頃です。まだアルバムを1枚も出していなかった頃!(カニエにもそんな時代があったのです。)その貴重な映像が以下です。なにせ16年前の映像ですので,映像クオリティの悪さには悪しからず。(カニエ・ウェスト,2003年ハワード大学にて。)

(文責:Jun Nishihara)

カニエ・ウェスト“Sunday Service”まとめ(つづき:9月1日,9月8日,9月15日開催分) あと,黒人の「揺れ」について。

カニエ・ウェスト軍団が毎週日曜日に開催する“Sunday Service”(日曜のミサ)ゴスペルを今年初の日曜日から欠かさずアップしてきました。カニエ・ウェストのこのサンデー・サーヴィスは初回分からかなりの盛り上がりを見せてきましたが,ここへ来て,アメリカ全土の主要都市を回り始めております。今までは,主にカリフォルニア州カラバサス(カニエの豪邸近隣)で実施されてきましたが,カラバサス市を飛び出します。ついに8日,15日にはカリフォルニア州さえも出ます。

9月1日(日):カリフォルニア州ワッツ市(歴史的黒人コミュニティが集まる市街)

9月8日(日):カニエの生まれ故郷であるイリノイ州シカゴ市

9月15日(日):ジョージア州アトランタ市(←これまでのSunday Serviceとは,確実に異なっております。ミニコンサートと呼んでもよいほど,本格的になってきました。この観客(audience)の数はこれまでとは確実に違います。4月のイースター祭の日に開かれた特別な“Kanye West’s Easter Sunday Service”を除いては。)
※特に下記映像0:44秒から始まる観客側にいる複数メンバーが同時に揺れる映像は,これはこのブログで今までも何度も買いてきましたが,これこそが「奴隷時代を経た先祖の血が入った黒人にしかできないリズム感とともに“体のうねり”」ですね。しかも一人でやっているのではなく,一人一人各人のうねりが合わさって,映像2:41からの爆発力ある黒人の女性も含めたバワーとエネルギーは物凄いものです。これに近いものをこの人たちは毎週日曜日にやってきているのですから,この継続するエネルギーもすぐれています。何度も何度もこれでもかと突き続ける,といいますか,揺れ続けるエネルギーは圧巻です。そしてその上にさらに声!メンバーの中には白人もちらっといますが,この黒人の揺れに付いていけるでしょうか。たとえば下記映像7:28の箇所で,まわりの黒人は揺れていますが,真ん中にポツンと映る白人は静止していたり。これはもう体の作りというか,魂の熱(=体温)の違いであるから,もうしょーがない!黒人が揺れていて,白人が揺れていないなんて,もうこの子は責められない。「揺れる」はもうこのブログのキーワードでもあります。下記映像17:29からはウケのいい曲「Father Stretch My Hands」も鳴り始めます。映像タイムライン18:16からの黒人たちの「揺れ」もまことに見事です。映像タイムライン20:45からの黒人の手拍子(clapping)と揺れも,まさにこの映像の真骨頂です。

(文責:Jun Nishihara)

カニエ・ウェストの“Sunday Service” (前回,前々回,前々々回・・・からのつづき)

カニエ・ウェスト(Kanye West)の世界では毎週日曜日恒例となっております「Sunday Service(カニエ版・日曜のミサ)」のつづきをお届けします。

当サイトではこれまでのカニエ・ウェストのサンデー・サービス模様を全てお伝えしてきました。しかしながら,ネットに投稿されているサンデー・サービス模様は限られております。ここからは所々断片的に特別なものを抽出し,掲載していくことにいたします。

29週目:7月21日(日)
この週は,カニエ・ウェストとキム・カーダシアンが結婚式を挙げた際,実際に結婚式を取り仕切った牧師さんが指揮してくださいます。カニエ・ウェストの音楽は出てきませんが,なるほど「日曜のミサらしい」牧師さん(Pastor Rich)からの説教(sermon)が聴けます。まだ若い彼はこう説教しております。
“Today, if you’re feeling something, understand it’s not a vibe. And I like the vibe. It’s not an energy. And I like the energy. But what you are sensing is the tangible presence of a living God.”(今日この日に君たちが感じるものがあれば,それはヴァイブスではない。ヴァイブスは大好きだけど。エネルギーでもない。エネルギーは大好きだけど。君たちが感じているもの,それは生きた神のまぎれもない存在感だ。)

33週目:8月18日(日)
今年お正月にカニエ・ウェストがサンデー・サービスを開始して以来,初めて,本物の教会で開催することが実現されました。場所はカリフォルニア州サンヴァレーに位置するCalifornia Worship Centerです。この教会は女性ゴスペルユニット=メアリー・メアリーの片割れであるエリカ・キャンベルとその旦那=ウォーリン・キャンベルが通っている地元の教会でもあります。カニエ・ウェストとウォーリン・キャンベルの縁は深く,カニエのアルバム『Graduation』等に関わったプロデューサーとしても有名です。そういった意味でも,“Sunday Service”を開始して以来初の教会としてCalifornia Worship Centerを選ぶことはとても意義深いことであると思量いたします。

(文責:Jun Nishihara)

Kanye Westの“Sunday Service”まとめ(23週目から26週目まで)

毎週日曜日の恒例行事といいますと,カニエの世界では「日曜のミサ」つまりサンデー・サービス=Sunday Serviceセッションです。今年に入ってから1日も休まず開催してきたミニコンサートですが,以下のとおり23週目から26週目までをまとめておきます。過去のものは,当サイトで全て掲載しておりますので,探してみてください。

23週目:6月9日(日)
カニエ・ウェストが新曲をアカペラで披露している映像です。

24週目:6月16日(日)
下記映像ではこれが「23週目(Week 23)」と記載されておりますが,もとから数えますと,これは正しくは24週目となります。4月のイースター祝祭日に開催したコーチェラ祭での“Sunday Service”を入れるか入れないかで計算が変わってきますが,ここではコーチェラ祭の“Sunday Service”も日曜日(イースター)に開催したものですので,カウントしております。

25週目:6月23日(日)
この週ではアルバム『808’s & Heartbreak』収録の楽曲「Say You Will」をゴスペル風にアレンジし,披露してくれています。

26週目: 6月30日(日)
こうして“Sunday Service”の映像を26週間に亘って観察してきますと,パフォーマンスする「場所」の要素もおもしろいものと気づきます。初期の頃はカラフルな照明に照らされた部屋で開催し,途中から「外」つまり屋外へと飛び出しました。それはウェスト家のあるカラバサスの山の中で開催されたものですした。その後またこうして屋内へと場所を移し,サンデーサービスを開催しております。

(文責:Jun Nishihara)

カニエ・ウェストの“Sunday Service”(22週目)

もともとはカニエ・ウェストの仲間内だけで身内の小さなジャム・セッションとして始めた“Sunday Service”でしたが,6月2日(日)に開催されたいつもの“Sunday Service”は,ひときわ際立ってクオリティの高いものになりました。声(Voice)と手拍子(clappings)をたくみに使い,シンセサイザーやドラムマシンなんていう人工的なサウンドはまったく使っていないにも関わらず,ここまで質の高いものに仕上がるとは,衝撃的なものといえるでしょう。

音楽を生業としてやっているミュージシャンがこれを見ると,「これは並大抵のものじゃないぞ」と驚嘆すると思いますが,なにせカニエのこの“Sunday Service”は謂わばアングラでやっているものですので,著名なミュージシャンには見つけられる可能性が低いというだけでそこまで有名にはなっていないのでしょうが,たちまちこれが有名になれば,その才能の高さには衝撃を受けることでしょう。

白人には作れないセッション(いや,これはもうセッションなんかではなく,もはやゴスペルだ)であると思います。このテンポといい,力強さといい,キレのある手拍子といい,とおる声といい,黒人が歴史上経てきた「いろいろなもの」がこういう形でひとつの強力な合唱に昇華したといえるでしょう。

以下をご覧ください。3ページあります。右にスライドするとページをめくれます。
(2ページ目ではカニエも映っております。これを群衆にまぎれて同じように身体を揺らしているカニエは,聖歌隊の仲間たちがここまでついてきてくれている(そして彼・彼女ら自身が楽しんでやっている)のを肌で感じて,誇りに思う父親のようなまなざしで見ているのは,どこか感慨深いものがあります。)

いつものようにキム・カーダシアン(Kim Kardashian)もサンデーサービスに参加しているのですが,彼女のインスタグラムからのIGTVも以下のとおり掲載しておきます。

以上,22週目の“Sunday Service”でした。

(文責:Jun Nishihara)

カニエ・ウェストの“Sunday Service”まとめ(20週目と21週目)

本年2019年の最初の日曜日(Sunday)から始動したカニエ・ウェストの“Sunday Service”は,はやくも現在20週目を迎えることとなりました。

今年初めての日曜日は1月6日にあたりますが,その日から日曜日は1日たりとも休まず,カニエ・ウェストとその仲間たち(名付けてカニエ軍団)は“Sunday Service”を開催してまいりました。

本日はその20週目(5月19日)と21週目(5月26日)を以下にて記録しておきます。

20週目(5月19日開催):この回では奇抜なミュージックビデオとミステリアスな存在感で知られるシンガー=Sia(シーア)が登場します。彼女のヒット曲「Elastic Heart」をミサのゴスペル・クワイア(聖歌隊)と合唱します。

キム・カーダシアンのツイッターでも以下のとおり掲載されております。

21週目(5月26日開催):この回ではついに,こどもたちの合唱まで聴くことができます。こども達の合唱を聞いているのもいいのですが,この動画のほんとうに重要なポイントは,タイムライン01:02から始まります。(ビデオはもう少し下のほうに掲載しております。)タイムライン01:02から始まる曲では,次第に手拍子(clappings)が始まるのが分かります。黒人音楽の歴史において,リズム感抜群の「手拍子」はとても重要な意味をもっております。手拍子は黒人が奴隷として重労働を強いられていた1900年代初期,手拍子でリズムをとって,重労働のつらさを幾分か和らげておりました。以下は,ウェルズ恵子先生の『魂をゆさぶる歌に出会うーアメリカ黒人文化のルーツへ』より抜粋します。

歌は,身体を使うどんな仕事のときも,働き手に力をくれました。リズムをとってみなが力を合わせた方が大きい力が出ますし,単純作業のときは歌いながらの方が飽きずに仕事がはかどります。帆船の船乗りは帆を揚げるときや錨を巻き上げるときに歌いましたし,農民が固い地面を耕したり,鉄道工夫が岩山をうがってトンネルを掘ったり,鉱山の坑夫が鉱石にハンマーを当てて砕くときなども,黒人たちは「はっ!」というかけ声を入れた歌をうたって力を合わせました。
(中略)
人間の筋力で固い地面を耕したり,鉱脈や石炭をハンマーとたがねで切り崩したりしていた時代,男たちは集団で歌のリズムにあわせて働きました。鉄の道具を振り上げるまでに息を吸ってひと呼吸,振り下ろすときに息を吐いてひと呼吸。テンポの速い曲も遅い曲もありますが,歌詞は呼吸と動作の速度にあわせて選ばれています。
−ウェルズ恵子・著『魂をゆさぶる歌に出会う(アメリカ黒人文化のルーツへ)』より︎

このように黒人にとって「リズム」は奴隷制度の時代から,黒人の身体を血液のように脈打つたいせつな要素でありました。リズムの中でも「打つ」という要素が高いものは「ビート」とも呼ばれます。

このように,黒人の身体の奥底に脈打つとても大事な要素としてリズムやビートがあり,黒人歴史にとっては,それはメロディや音色というものよりもさらに古くからあるものでした。メロディや音色を奏でるだけでは,重労働ははかどらないですからね。黒人にとってはリズムやビートが先に来ていた。逆に,貴族の暮らしをして,舞踏会に出向き,メロディにあわせて舞うように踊っていた白人にとっては,音楽のメロディや音色が重要視されておりました。こうした歴史を鑑みますと,黒人はビートの文化,白人は音色の文化,と位置付けることが一つの見方となりますでしょう。

そこで上記のカニエ軍団聖歌隊の「手拍子」に話を戻します。

この手拍子はとても速いテンポで叩かれます。「Jesus died for you.(ジーザスは我々の犠牲となった)」という歌詞を手拍子の合間に挿入し,聖歌隊メンバーが同じリズムで歌います。とても短いクリップですが,黒人文化に息づく音楽のとても大事な部分がここに垣間見れます。さて,そのビデオを以下に掲載しておきます。(タイムラインは01:02〜の箇所です。)

(文責:Jun Nishihara)

平成最後の米ミュージック・フェスは,カニエ・ウェストの“Sunday Service”で。

平成最後のミュージック・フェスは,米カリフォルニア州インディオ市で毎年恒例開催されているアメリカ最大のミュージック・フェス=コーチェラ(Coachella)でした。

去る4月21日(イースターの日曜日)に開かれたコーチェラ祭は,カニエ・ウェストの「Sunday Service(日曜のミサ)」には(いろいろな意味で)もってこいの吉日でした。

これを鑑賞するには2つ方法がありました。

1つは実際にカリフォルニアで開かれているコーチェラ祭へ足を運ぶこと。まずは,LAX(ロサンゼルス国際空港)まで飛び,そこからコーチェラ会場まで米ドル$75.00出せばシャトルバスで連れてってくれました。

もう一つの鑑賞方法は,生放送をYouTubeのコーチェラ特設ページでストリーミングで観るという方法でした。これは当サイトでも取り上げました。

ストリーミングで生放送をご覧になられた方々はもう気づかれておりますが,こういう映像がずっと流れました。

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これはfisheye lens(魚の目のレンズ)と言って,まるで望遠鏡で覗いているような錯覚を覚えます。どうせ生ストリーミングするのなら,他の人たちがやってるストリーミングとは違った方法でやりたい,というカニエのよくいえばアーティスティックな,別の方法でいえばひねくれた,一筋縄ではやらせない,もうこれはカニエの性(さが)と呼んでいいほどのものと思いますが,を見せてくれました。

しかしながら,さすが観客の数は相当なものでした。

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正規のコーチェラ会場とは別の(カニエ特別の)会場を使いました。もうこれは会場と呼んでよいのか,山の中の丘の上と呼ぶのがふさわしいのか,もう分からなくなりますが,今年頭から毎週日曜日にこじんまりと始めてきた「Sunday Service」を考えますと(それも山の中でやっておりました),とても適当(適切)なロケーションであったことは間違い無いでしょう。

そういったステージもなく,カニエを映すステージ上のモニターもないところで,これだけの観客数が集まった(しかも日曜日の午前9時!)のは,特筆すべき事項でしょう。

さて,4月21日,イエスが甦ったとされるイースターの日曜日,時間は午前9時。まだ始まりません。しばらく経って9時15分,聖歌隊(choir)の仲間たちがこぞって丘の上へ向けて歩き始めました。だんだんとオルガンの音色が聞こえてきました。これまでのサンデーサービス同様,パステルカラー(カニエのファッション色)の衣装に身を包んだ聖歌隊の方々です,皆おそろいです,が丘の上に集まり始めました。

オルガンの音が聞こえていましたが,時間が経つにつれ,少しずつジャジーな音色に変化してきました。音量もだんだんと大きくなってきました。まだ演奏は始まっておりません。まだカニエは登場しておりません。

一番最初に映ったのが,タイ・ダラー・サイン(Ty Dolla $ign)した。丘の近くではカニエの娘,ノースちゃんとセイント君が踊っている姿が見え始めました。

カニエのレーベル仲間であるキッド・カディ(Kid Cudi)そしてチャンス・ザ・ラッパー(Chance the Rapper)が二人でポーズを決めている姿も映し出されました。

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(チャンス・ザ・ラッパーが指を差しているのは,結婚指輪です。今年3月11日に結婚式を挙げたばかりでした。)

そしていよいよ,このコンサートの大ガシラ=カニエが現れました。

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そうこうしているうちに時間は9時55分となり,いよいよ,コンサートが幕を開けました。

曲もくは「Father Stretch My Hands」やめずらしいところではジェイZとビヨンセの「Lift Off」(『Watch The Throne』収録)などを披露。

このコンサート中のトリビアとして,ずっと帽子(キャップ)をかぶっていたラッパーは誰でしょう。

こたえはチャンス・ザ・ラッパーでした。

この“Sunday Service(日曜のミサ)”という聖なる時間にキャップをかぶって許されるのはチャンスくらいですね。

カニエのレーベル仲間であるティアナ・テイラー(Teyana Taylor)ももちろん参加しておりました。楽曲「Never Would Have Made It」を披露した彼女の声は,天にさえも届くような美声でした。

それから聖歌隊のみなさんの迫力も見応え(聞き応え)がありました。

ティアナ・テイラーが歌っている間に,聖歌隊が連呼した「Stand up! Press forward! Move on!」という掛け声が(これはさすが黒人の聖歌隊です)圧倒的な迫力を醸し出しておりました。

そして吠えるあの男=DMXもちゃっかり参加。「This is a God dream…」の歌中にヤツが現れました。

ライヴ終わり近くに「Jesus Walks」をカニエ,聖歌隊,全員で歌い上げ,Happy Easterで幕がないところで幕を閉じました。

米全国紙のニューヨークタイムズ(The New York Times)が素晴らしい写真を撮っておりますので,以下掲載します。

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アメリカ全国ネットワークのBET (Black Entertainment TV)はさすが黒人に特化したTVネットワークと言わんばかりに,下記の迫力ある写真を撮影しました。

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さて,この一連の“Sunday Service”で,カニエはそれさえも「ブランド」化することに成功しております。それは「CHURCH CLOtHES」という名前で販促商品ならぬ洋服を作り上げました。

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パステルカラーのトレーナーやパンツです。

そして4月26日〜28日の3日間に亘って開催された,ファレル・ウィリアムスのミュージック・フェス=“Something In The Water”では,ファッション誌にも登場しまくりのあのファレル・ウィリアムスがカニエの“Sunday Service”のトレーナーを着ておりました。

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(4月27日(土)に開催された“Something In The Water”ミュージックフェスのステージで。左はジェイZ,右はカニエのトレーナーを着るファレル・ウィリアムス。)

平成最後のアメリカ最大のミュージック・フェスはコーチェラでしたが,もうひとつファレル・マニアにとっては,“Something In The Water”フェスも欠かせないものとなりましたので,次回はこの”Something In The Water”を取り上げます。

(文責:Jun Nishihara)

コーチェラ音楽祭(Coachella)LIVE STREAM

現在週末のみ開催されているアメリカ最大の音楽祭=コーチェラ(Coachella Music Festival)は,以下でストリーミングライヴ視聴が可能です。(今年2019年は4月12日(金),4月13日(土),4月14日(日),4月19日(金),4月20日(土),4月21日(日)のみ開催。なお,ストリーミング(生放送Live Streaming)も同日のみ可能です。カニエ・ウェスト率いる“Sunday Service”のコーチェラステージは4月21日(日)開催です。)

コーチェラ(Coachella)は複数のステージで同時にミュージックライヴを行いますので,生ストリーミングもチャンネルが複数あります。

YouTubeのLive Stream(生放送)では,チャンネルが2つ用意されております。
(上記開催日以外は,チャンネルは無効となっております。)

全ては以下のリンクで閲覧可能です。
https://www.youtube.com/user/coachella

(↓上記開催日以外は,チャンネルは無効です。開催日(4/19~21)に復活します。)
チャンネル1(Channel 1)

チャンネル2(Channel 2)

出演アーティストの一部(これでも一部!この他にもたくさん出演します。)は以下のとおりです。

アンダーソン・パーク
ジャネル・モネ
ディプロ
ブラックピンク(K-Pop)
チャイルディッシュ・ガンビーノ
ティアラ・ワック
DJスネーク
ジュース・ワールド
ウィズ・カリファ
キッド・カディ
J.バルヴィン
ビリー・アイリッシュ
テーム・インパラ
プレイボーイ・カーティ
リコ・ナスティ
YG
プッシャT
バッド・バニー
リゾー
グッチ・ギャング
ケイトラナダ
ブラッド・オレンジ
ゼッド
カリード
H.E.R.
アリアナ・グランデ
(他)

(英語版)
Anderson .Paak
Janelle Monae
Diplo
BLACKPINK
Childish Gambino
Tierra Whack
DJ Snake
Juice WRLD
Wiz Khalifa
Kid Cudi
J Balvin
Billie Eilish
Tame Impala
Playboi Carti
Rico Nasty
YG
Pusha T
Bad Bunny
Lizzo
Gucci Gang
KAYTRANADA
Blood Orange
ZEDD
Khalid
H.E.R.
Ariana Grande
(and more and more!)

これだけのアーティストのライヴが生放送で,しかも無料で閲覧できるというこんなゼータクなことはそうそうありませんね。

(文責:Jun Nishihara)

カニエ・ウェストの“Sunday Service”(さらなる,つづき:Week 12)

さて2019年,今年に入ってからずっと,カニエ・ウェストは“Sunday Service(日曜のミサ)”と名付けられたジャムセッションを欠かさず開催しております。先日は,その10週間分をまとめて掲載いたしました。

そして先週は,11週目をこちらに掲載しました

さらなるカニエ・ウェストの快進撃はつづきます。

本日は,“Sunday Service”の12週目(Week 12)を以下のとおり掲載いたします。

まずは,黒人が奴隷として雇われていた時代を彷彿とさせるこのセッション。
見ていただきたいのは,タイムライン00:38からの映像です。
00分38秒からの映像は,手拍子(clapping)と肉声(vocals)だけで音楽を作り上げるというゴスペル型の手法で,これはまさに映画『12 Years a Slave(邦題:それでは夜は明ける)』という奴隷として売られた黒人の奴隷体験記にも描かれていた映像を喚起させるセッションですね。

カニエ・ウェストは黒人としての原点に回帰し,このゴスペル型ジャムセッションを毎週日曜日に我々に見せてくれています。

我々がカニエ・ウェストの映像から学べることは,単なる黒人の歴史そのものというよりも,黒人の歴史をへて生まれてきた音楽,つまり,それこそがソウル・ミュージックなのであると思います。

ゴスペル型のジャムセッションや,軽率に使われがちな「ソウル・ミュージック」という用語ですが,本物(に近いもの)はカニエ・ウェストがこうしてタダ(無料)でYouTubeで見せてくれています。

それでは,カニエ・ウェスト,日曜のミサ,12週目ジャムセッションです。

Kanye West “Sunday Service” (Week 12, held on March 24th, 2019)

(Part 1)

(Part 2)

(文責:Jun Nishihara)