第11位:イマドキラッパー最前線!若者黒人の間で今年超ハヤったDaBaby,おまけに今覚えておくべき4人のラッパー!(2019年Hip-Hop名曲名場面ベスト50)

ヒップホップ業界は,移り変わりがきわめて激しい業界だといえます。それぞれの年ごとに,キーとなる最重要人物がいて,他方で,それぞれの年ごとに大ブレイクした新人若手アーティストというのもいます。

たとえば2016年。キーとなる最重要人物は名盤『Awaken, My Love!』をリリースしたチャイルディッシュ・ガンビーノ(Childish Gambino)であり,歴史に残るアルバム『blond』をリリースしたフランク・オーシャン(Frank Ocean)でした。大ブレイクした新人若手アーティストはチャンス・ザ・ラッパー(Chance The Rapper)であったり,ミーゴス(Migos)であったり,カーディB(Cardi B)であったり,21サベージ(21 Savage)でした。

その翌年は2017年。キーとなる最重要人物は名作『DAMN.』をリリースしたケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)であり,そのケンドリック自身が絶賛していたアルバム『4:44』をリリースしたジェイZ(JAY-Z)でした。大ブレイクした新人若手アーティストはXXXテンタシオン(XXXTentacion)であったり,アンダーソン・パーク(Anderson .Paak)であったり,レイ・シュレマー(Rae Sremmurd)であったり,テカシ69(6ix9ine)でした。

昨年は2018年。キーとなる最重要人物は『More Life』や『Scorpion』を立て続けにリリースしたドレイク(Drake)であったり,『Astroworld』をリリースしたトラヴィス・スコット(Travis Scott)でした。大ブレイクした新人若手アーティストにはジュース・ワールド(Juice WRLD)やプレイボーイ・カーティ(Playboy Carti)やリル・パンプ(Lil Pump)やシェック・ウェス(Sheck Wes)という名前が並びました。

そして今年!2019年!キーとなる最重要人物はもうヤツ=カニエ・ウェスト(Kanye West)でしょう。2010年に始まったこのデケイド(decade)を代表する最重要人物でもあります。そして今年大ブレイクした新人若手アーティストには・・・(今覚えておくべき4人のラッパーとして)

DaBaby(ダ・ベイビー),YBN Cordae(YBNコーデー(テニス選手大坂なおみの恋人として報道)),J.I.D.,そしてYoung M.A(ヤングM.A)の4名です。

中でも,勢いが止まらないのが,ダ・ベイビー(DaBaby)!!!!!

ダ・ベイビーの勢いは電光石火のごとく,閃光が放つ稲妻のごとく,物凄い勢いで2019年を圧巻させました。まぁ,ここまで威勢のいいヤツがあらわれるのは久しぶりです。どれくらい威勢のいい野郎かっていうのは,次の動画を見てみるとその感じが掴めると思います。

ライトブルーの服着たヤツがダ・ベイビー(DaBaby)で,赤いのがミーゴス(Migos)のメンバーでカーディB(Cardi B)の旦那さんであるオフセット(Offset)です。

早速,ダ・ベイビーが人気を博すキッカケとなったフリースタイルがこちら。当サイトでも常連のHOT97: Funk Flex Freestyle番組でフリースタイルをカマすDaBabyです。

それにしてもこの1年で,ダ・ベイビーの盛り上がりは,急上昇。これは物凄いですね。

続いて2人目!テニス選手の大坂なおみの恋人として報じられているラッパー=YBNコーデー(YBN Cordae)も今年2019年,大人気,絶好調です。同じフリースタイル番組で,お届けします。ビートはJAY-Z & Kanye Westの名曲「Otis」です。2曲目のビートは「Suge」,3曲目のビートはルーペ・フィアスコの「Kick, Push」です。YBNコーデー自身もフリースタイル中に言うように「ビートのヴァラエティ,たまんねえ!」です。7分間みっちりフリースタイルするヤツ(顔はこんなんですけど,ラップはスゲえ!)ですので,最後まで聴いてください。大坂なおみが惚れる理由もわかります。たしかに,すごいです。この7分間のあいだに,ラップの「スタイル」を5,6回,変えてますから。わかります?このすごさ。

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続いて3人目!J.Coleのチーム=Dreamvilleから,超リリカルなヤツが出てきました。その名もJ.I.D.です。彼もすごいですよ。若手なのに。新人なのに。このフリースタイルのことを英語で「bar game」とも呼びます。ファンク・フレックスが言うように,I know your bar game crazy, bruh!(あんたのフリースタイルもたまんねえぜ,ブラザー!)。

続いて4人目!彼女(彼)=Young M.Aのことは,もう新人とは呼べないですが(でもまだ若手!),ブルックリン出身。2014年にリリースしたデビューフリースタイルの「ChiRaq」は傑作。ストリート音楽の傑作です。

その彼女(彼)が同じくFunk Flex Freestyle番組でフリースタイルを今年カマしましたので,ご覧あれ。

本日は,今年2019年に出た物凄い勢いの若手4名を紹介しました。来年2020年,この4人(DaBabay, YBN Cordae, J.I.D., Young M.A)ますます注目!!!!

(文責:Jun Nishihara)

第21位:Big SeanのNYラジオ局,HOT97でのフリースタイル。(2019年Hip-Hop名曲名場面ベスト50)

だんだんとランキングが上がってきました。それにあわせてラッパーのレベルも上がってきます。

と,そう言って今,ハードルを上げましたが,そのハードルを上げても,ちゃんと期待通りカマしてくれるのがビッグ・ショーン(Big Sean)です。まずは今年8月にニューヨークのヒップホップラジオ曲=HOT97で行われたフリースタイルをご覧下さい。
冒頭はフレックスとビッグ・ショーンのトークが3分ほど入りますが,フリースタイルはタイムライン3:07から始まります。

5 P’s = Proper Preparation Prevents Poor Performance
(5つの“P”とは,つまり,事前の準備を怠らなけりゃ,イマイチなパフォーマンスも事前に防げる。)

なお,ビッグ・ショーンは今年のMTV Video Music Awardsでも以下パフォーマンスを披露してくれました。

Big Sean feat. A$AP Ferg – “Bezerk” です。

(文責:Jun Nishihara)

カニエ・ウェスト“Sunday Service”を金曜日に開催 (9月27日分) & アルバム『Jesus Is King』のリスニングパーティー

いよいよカニエ・ウェストのニューアルバム『Jesus Is King』がリリースされるぞ!と期待が絶頂に高まろうとしようとしていた頃,カニエは週末にかけて連チャンでライヴパフォーマンスを開催しました。

第1日目は9月27日(金)デトロイトにて“Sunday Service”を開催。そう!“Sunday Service(日曜のミサ)”は当然のようにこれまでずっと「日曜日に」開催されてきました。しかしここへきて初めて!金曜日に日曜のミサを開催!これまで以上に素晴らしいパフォーマンスとなりました。カニエのみならず,“Sunday Service”クルーの皆さんのダンスとパフォーマンスが極上!当サイトで何度も何度も詳細に亘りくりかえし書いてきましたが,黒人のパワーが発現します。

そして第2日目は9月28日(土),この日,カニエ・ウェストは同じシカゴ出身の同胞ラッパー=Chance The Rapper(チャンス・ザ・ラッパー)のライヴステージでパフォーマンスします。同日,ここでも書いたように,カニエ・ウェストのドキュメンタリー映画(IMAX配給)『Jesus Is King』の上映日もキム・カーダシアンのInstagramやTwitterをとおして発表されました。

さて,チャンス・ザ・ラッパーのライヴに登場したカニエ・ウェストの映像も掲載しておきます。

ここでカニエ・ウェストは「Jesus Christ is king.(イエス・キリストこそが王様だ。)」と発言します。

そして第3日目の9月29日(日)には,NYはクイーンズの教会にカニエ・ウェストがあらわれます。クイーンズにあるGreater Allen A.M.E. Cathedral(グレイター・アレンA.M.E.大聖堂)です。地元のクイーンズ出身のアーティストやメディア関係者,ヒップホップジャーナリストたちはこぞって参加。クイーンズは地元といってももうニューヨークですから,ヒップホップ業界の関係者たちもいます。まさにヒップホップの生誕地で,日曜日にヒップホップ化されたゴスペル・クワイアとともに繰り広げる“Sunday Service”はまさに格別!!こんなゼータクなことはないでしょう。

タイムライン4分53秒あたりから,祭壇の奥の方にカニエ・ウェストの姿が見え始めます。

ついにニューヨークまで来ましたね。今まではニューヨークを避けて,ニューヨーク以外のいろいろな場所で“Sunday Service”を毎週日曜日に開催してきましたが,ニューヨークだけは来なかった。しかし,いよいよ,ここへ来た。こりゃあ,ニューヨークの連中は黙っていないですよ。全米でいちばんうるさい野郎たちがニューヨークにいますから。ヒップホップに関しては。黙っていないですよ。ニューヨーク最大のヒップホップ&R&Bラジオ局=HOT97でもちろん取り上げました。以下です。

ニューヨークはアメリカではない,というのがこれを見ていると分かります。ニューヨークではまったく違う時間が流れている。まさにそれをNew York Minuteという。ニューヨーク以外のその他全米と,そしてニューヨークとでは,物事のとらえ方がまったく違う。いやあ,これを見ていて,爽快です。

それから,カニエ・ウェストの未だリリースされないニューアルバム『Jesus Is King』のリスニング・セッションの模様を以下,数枚掲載いたします。(それぞれのクリップは非常に短く,すぐ終わります。)

カニエ・ウェストの『Jesus Is King』アルバムは未だリリースされておりませんが,彼がアルバムをリリースしない時,それはさらなる良き改良(tweaks)を加えているということを意味し,われわれの期待はさらに膨らんでいきます。

(文責:Jun Nishihara)

第10位「10分間ぶっ続けのフリースタイル・ラップ」(今年2018年に出た最も偉大なるヒップホップ曲ランキング)

2018年総まとめヒップホップ曲ランキング《トップ30》です。
本日は第10位の発表です。

第10位:NYラジオ「HOT97局のFREESTYLES ON FLEX番組」で放送された,ブラック・ソートの10分間ぶっ続けのフリースタイル・ラップ。

10分間フリースタイルをマジでやり遂げた,ザ・ルーツのベテラン・ラッパー=Black Thoughtに拍手です。ラップやってるほうも汗だく。聴いてるほうも汗だく。最近のどんな若者ラッパーよりもタフなラッパーです。

このフリースタイルのハイライトを3つ。

1.映像2:11部分の”Pre-Kardashian Kanye!”(カーダシアンに会う前のカニエ!)つまり,恋愛にメロメロしていなかった頃のカニエのごとく!

2.映像3:48部分の”No doubt / Yo, the game went their own route / I can’t explain what these lame kids is talkin’ bout!”(マジで,ヒップホップが一人歩きし過ぎちまってる。最近のイカレたキッズ・ラッパーどもの言ってることは,わけわかんねえ!)つまり,口をもごもごするだけの最近ハヤリのラップ(=ちまたで噂のmumble rapというやつ)へのアンチテーゼ!

3.映像6:49部分の”My mother was a working-class very loving woman who struggled / Every dinner could’ve been the last supper.”(俺のおふくろは肉体労働者だったが,とても素敵な女性だった。常に俺たちを食わせるために苦闘してた。いつ晩飯が食えなくなってもおかしくなかった。)

おまけ:コメント欄より(「Chris Melendez」のコメント)
“Flex needs to bronze that mic and donate it to the Smithsonian.”
(フレックスは,このマイクをメッキ製にして,スミソニアン博物館に寄贈すべき!)

ブラック・ソート(Black Thought)のこの10分間ぶっ続けフリースタイルを聴いて,思いました。ベテラン・ラッパーもまだまだ捨てたもんじゃねえな,と。むしろ,最近の若者ラッパーどもは,こんなことできねえな,と。できるのは,ケンドリックくらいじゃないか,と。最近の若者ラッパーでこんなことできるのは,他にいねえよ,と。

(文責:Jun Nishihara)