ファレル・ウィリアムス主宰=“Something In The Water”フェス(平成最後もうひとつの音楽祭)

ファレル・ウィリアムス出身の地,米ヴァージニア州ヴァージニア・ビーチの海辺で4月26日(金)〜28日(日)にかけて開催されたミュージック・フェス=“Something In The Water”は,平成の幕を閉じるにふさわしい音楽祭となりました。

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その模様をインスタグラムの“Something In The Water”特設ページから掲載いたします。

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さて,別途特筆すべきことがあるとすれば,このフェスであらわれたキャラクター=KAWSのHolidayでしょう。

それはこういう↓ものです。

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これはファレルもさることながら,カニエ・ウェストが全世界に広めたことでも有名なKAWS先生のキャラクターです。本件ミュージック・フェス“Something In The Water”のコンセプトは,何かの物体(Something)が海に浮かんでいる(in the water)。それが浜辺に乗り上げて,ポツンとこのビーチに座っているわけです。それがこのデッカいキャラクターなのです。これは浜辺に乗り上げた姿なのです。そこから,この物体(=KAWSのHolidayキャラクター)がライヴステージを鑑賞している,という考え方なのです。ですから,この“Something In The Water”ミュージックフェスの主役は,ライヴで演奏するアーティストたちでもはなく,主宰者のファレル・ウィリアムスでもなく,コイツ=KAWSのキャラクターなのです。彼(彼女?無性?)のためにライヴをやり,彼(彼女?無性?)のためにフェスを開催している,というコンセプトであります。

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さて,カニエの息吹はここでも流れておりました。ファレルが着ているカニエの「HOLY SPIRIT」のトレーナーです。

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ファレルはなぜこういったミュージック・フェスを開催したのでしょうか。今年が初めてです。

ファレルはその問いにこう答えます。

「これはただのミュージック・フェスではない。これは地元のお祭りなんだ。ヴァージニアで生まれ育った人たちのために開くお祭りなのさ」(ファレル・ウィリアムス)

そしてファレルと同郷のヴァージニア・ビーチ出身のミッシー・エリオットやティンバランド,プッシャTも参加しておりました。

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地元のためのお祭りとは言い得て妙,カニエが開いたコーチェラでの“Sunday Service”とは,これまた違った趣(おもむき)のあるものとなりました。

ここに2つ並べて,掲載しておきます。その違いは明らかです。

カニエ・ウェストの“Sunday Service”
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ファレル・ウィリアムスの“Something In The Water”
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なんか雰囲気も色も形もぜんぜん違いますね。

アクセスの方法,といいますか,会場のマップもこの際,比べておきましょう。

カニエ・ウェストの“Sunday Service”
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ファレル・ウィリアムスの“Something In The Water”
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最後に“Something In The Water”にはヒップホップの三冠王=ディディ,ジェイZ,ティンバランドも登場しました。

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(ヒップホップ界最も偉大なるプロデューサー=ティンバランド)

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(ジェイZと)

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(ディディakaパフ・ダディと)

(文責:Jun Nishihara)

第14位「シアラの”Level Up”で次世代のヒップホップダンスを踊れ」。(今年2018年に出た最も偉大なるヒップホップ曲ランキング)

さて,前回の第15位に続いて,第14位は,ミッシー・エリオットの女弟子であるシアラ(Ciara)の曲「Level Up」です。

日本でもヒップホップダンスをされる方は,知らない人はいないと言われるシアラの存在ですが,彼女は2002年にリリーされた巨大ヒットシングル曲「1, 2 Step」で全世界にヒップホップダンスの嵐を巻き起こしました。彼女を取り巻くアーティストは,全米ネットで放映されたアメリカン・アイドル(American Idol)でおなじみのファンテイジア(Fantasia)や,ヒップホップ・プロデューサーのジャジー・フェイ(Jazze Pha),そしてシアラの師匠であるミッシー・エリオットです。

シアラのキャリアの一番最初にヒットしたシングル曲としての「1, 2 Step」ではミッシー・エリオットをフィーチャリングしており,実際にミッシーも作曲に加わっています。この曲は当時,ヒップホップダンスの未来と呼ばれた程,ミュージックビデオもダンスの振り付けも,全米で大人気を博しました。

その彼女が,今年リリースした最大のヒップホップダンス曲が本日ランクインした「Level Up」です。2002年にリリースされた「1, 2 Step」がそうであったように,2018年リリースされた「Level Up」も未来のヒップホップダンスと呼んでいい程,今年は誰もこんな素早いヒップホップダンスはやらなかったですね,シアラ以外は。

実際に「Level Up」のミュージックビデオで観られるダンスをご自身でもやってみると分かると思いますが,息が切れます。心拍数が上がり,最強の有酸素運動となるでしょう。今までのヒップホップダンスは,ゆっくりめで態度をデカく見せつけビートに乗ってダンスする,というのが一般的でしたが,今年シアラが全米に流行らせたダンスは,スピード感に溢れ,こまやかなキレで,腰を微妙に使い,早いテンポでバウンスする,というまさに今まで見たことないヒップホップダンスでした。

今まで見たことないヒップホップダンスですが,全米のヒップホッパー女子がこれを真似して,SNS上に自分が踊る「Level Up」のダンスをアップして,話題になりました。一部では男子も真似して踊り,笑いをもたらせてくれました。今年全米に広がったその現象は「レベルアップ・チャレンジ(Level Up Challenge)」と呼ばれました。

以下のビデオは素人コメディアンのクウェイ(Kway)がインスタ上にアップした「Level Up」のダンスビデオのスクリーンショットですが,再生回数はまだシロウトのコメディアンにもかかわらず,すでに500万回を超えています。(@blameitonkway on Instagramより)

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さて,今年全米に「Level Up Challenge」現象を巻き起こした本物のビデオが以下のとおりです。

そして全米・・・いや,以下のビデオを見ると全世界ですね,シアラの公式YouTubeアカウントで発表された素人が踊る「レベルアップ・チャレンジ」のビデオを集めたコンピレーションです。

続いて,Aliya Janellによる別バージョンの振り付け(Choreography)も載せておきます。

ミッシー・エリオットが2002年にシアラという前途多望なアーティストをジョージア州アトランタで発掘していなければ,16年後の現在こういった現象も起きていなかったということです。まさに昨日の話じゃないですけれど,ミッシーがヒップホップ史に与えた功績は計り知れないものですが,いくらミッシーが偉人であったとしても,シアラもシアラで,それを受け容れる器がなければ,ここまで大きなアーティストにはなり得ていなかったでしょう。ヒップホップダンスという「新しいジャンル」を生み出したミッシー,そしてそれを師匠から受け継いでまさに現役で全世界にダンスと振り付けを広めているシアラは,ヒップホップ界にとって現代欠かせない大切なアーティストです。

(文責:Jun Nishihara)

第15位「ミッシー・エリオットの”I’m Better”」。(今年2018年に出た最も偉大なるヒップホップ曲ランキング)

女性ヒップホッパーの代名詞として2000年代を代表する偉大なるアーティストは,ミッシー・エリオット(Missy Elliott)です。彼女の音楽は,ヒップホップを愛する日本の女子にも昔から人気ですね。(昔というのは2000年以降のことです)。

さて,そのミッシー・エリオットが今年も出しました。シングル曲を出しました。「I’m Better」という曲ですが,ビートはミニマリスティックですので,好き嫌いが分かれるかもしれませんが,これを「未来のヒップホップ曲」と呼ぶファンもいるほど,まさに新しいジャンルの音楽と呼べるでしょう。

ミッシーはヒップホップに新しいサブ・ジャンルを生み出しました。「ヒップホップ・ダンサー用の音楽」という今ではしっかり定着している概念を,2000年代に入ってから生み出した張本人です。

ミッシーが遺してきた(継いできた)功績と貢献は素晴らしいものです。「ミッシーがいたから,ダンスを始めた」とか「ミッシーの音楽をバイブルにしている」というダンサーは多いでしょう。

本日ランクインしたこの曲も,「かけよう」によってはダンスせずにはいられない,超ダンサブルな曲でしょう。実際に,ミュージックビデオ内でもバランスボールを使って踊る振り付けや,フロアに寝転がって踊る振り付けが見られます。

こういうノリをヒップホップに生み出したアーティストとして,ミッシー・エリオットはヒップホップ史に残る偉大なアーティストと呼んでよいでしょう。

ちなみに,ミッシー・エリオットは女性ラッパーとして初めて,来年2019年に発表される「ソングライターの殿堂」入りにノミネートされています。ニッキー・ミナージュやカーディBを聴いているバワイじゃないのデス。

最後にこの曲のミュージックビデオを記載しておきます。

第15位:Missy Elliott feat. Lamb – “I’m Better”

(文責:Jun Nishihara)