ブラック洋楽New Music: エイサップ・ファーグ feat. ニッキー・ミナージュ「Move Ya Hips」

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(verse by エイサップ・ファーグ)
Diamonds all on my gums
Talk all my sh-t, I got runs
Hole in my jeans like I’m grunge
F-ckin’ that bi-ch in the buns
She suck on my d-ck ‘til it’s numb
Pockets is fat like the clumps

(対訳)
ハグキにハメるダイヤのグリル
偉そうなことヌカして,何周も走る
穴だらけのジーンズ,グランジ・スタイル
あの女のケツの穴にぶち込んで
アソコが麻痺するまで舐め回してくれる
カネは豊満,おデブのクランプスの如く

(verse by ニッキー・ミナージュ)
Straight from out of Queens headed to Harlem now
I got the panda mink on and it’s growlin’ now
Already bodied ‘Plain Jane’ and we mobbin’ now
That’s ‘cause all these fake n-ggas try to rob my style
Yo, these b-tches really be slow, tell ’em I’m Billy the G.O.A.T
I’m getting that dough, my neck and my wrist really glow

(対訳)
クイーンズの出で,向かうはハーレム
パンダ柄のミンクをまとって,唸り声を出す
「プレーン・ジェーン」でリミックスかまし,モブってやった
真似したがりの連中が,あたいのスタイルをパクってる
ヨゥ,あの女たち,大したことないわ,だってアタシは最も偉大なるビリー
カネ儲けて,首元と手首がギラギラに輝いてる

(対訳:Jun Nishihara)

ニッキー・ミナージュ:デビュー以前のフリースタイル動画など

ニッキー・ミナージュが正式デビューしたのは2010年11月22日,アルバム『Pink Friday』を引っ提げて全世界に旋風を巻き起こしました。ニッキーがデビューするまで,「女子MC」や「女子ラッパー」という職業はめずしらかった。限られたラッパーでしか(例えばLil Kim, Missy Elliott, Eve, Rah Digga, Remy Ma),名声は得られていませんでした。認知度は低かった。

しかしニッキー・ミナージュ(Nicki Minaj)が世に出てくることにより,女子MCという職業の認知度は上がり,「女子もヒップホップ界に出て,一発カマしていいんだ」という,これまで潜在的に準備してきた女子MCたちがドバドバッと輩出され始めてきました。もちろん,インターネットや動画サイト,SMSサイト等の発展もそれに寄与しているでしょう。

さて,そのニッキーがデビューする以前に収録されたフリースタイル動画というものがあります。ものすごく貴重なものです。

以下にまとめておきます。

・これはニッキーがリル・キム(Lil Kim)のシングル曲「The Jump Off」のビートに乗っかって,フリースタイルをカマしたものです。当時,ニッキーはリル・キムにビーフを仕掛けようとしていました。

・これはニッキーが有名になるキッカケとなった最初の映像です。時は2007年。『The Come Up』という駆け出しの新人ラッパーが出るDVDに出演し,リル・ウェイン(Lil Wayne)の目に留まり,ドレイクやリル・ウェインのレーベル=Young Money Entertainmentと契約する運びとなりました。そういう意味で,とても貴重な映像です。前半はニッキーの豪語連発(boasting),後半はフリースタイルという構成です。

・デビュー前,リル・ウェインに見出される前,ニッキーはDirty Money Recordsというブルックリンのローカルレーベルにサインされていました。時は2006年です。当時は,今のようにここまで有名になるとは,誰が予想したことでしょうか。ビッグ・フェンディ(Big Fendi)です。ビッグ・フェンディはそれを予想していた。ビッグ・フェンディっていうのは,ブルックリン在住のDirty Money Records所属A&Rマネージャーです。ニッキーはもともと,ニッキー・マラージュ(Nicki Maraj)というラッパー名でやっていたのですが,フェンディが「マラージュなんかより,ミナージュのほうが良い。フロウがヤバイから!」って言って,ニッキーに「Minaj(ミナージュ)」という芸名を与えた張本人です。

・リル・ウェイン見出されるキッカケとなったDVD『The Come Up』より,フリースタイルをいくつか掲載しておきます。

そしてこれがかの有名な「The Lip Gloss」フリースタイルです。

(キュレーティング:Jun Nishihara)

第1位:2019年の夏を制し,遂に1年まるごとヒップホップ界を盛り上げてくれた大・大・大ブレイクアーティスト登場!Megan Thee Stallion! (2019年Hip-Hop名曲名場面ベスト50)

2019年を一言で表現するとすれば,これかもしれません。「今年は女子ラッパーが活躍した一年だった」と。

シティ・ガールズ(City Girls)しかり,カーディB(Cardi B)しかり,ニッキー・ミナージュ(Nicki Minaj),カマイヤ(Kamaiyah),ドージャ・キャット(Doja Cat),キャッシュ・ドール(Kash Doll),ティエラ・ワック(Tierra Whack),トリーナ(Trina),ノーネイム(NoName),ステフロン・ドン(Stefflon Don),そしてラプソディ(Rapsody)などなど。いま挙げたのは全員女性です。

必ずしもヒップホップとは呼べませんがポップ界では,黒人女性として歌手のリゾ(Lizzo)も大活躍しました。

そしてさらに追い討ちをかけるかのように,ヒップホップ界の超重鎮黒人女性ラップ・アーティストのミッシー・エリオット(Missy Elliott)も今年のMTV Video Music Award賞受賞会でその伝説的なカムバックを果たしました。おまけにニューEPもリリース!

こんなにも黒人女性及び女子ラッパーが活躍した2019年,なかでも特に,そう,特に,そう,くりかえします,特に!大・大・大ブレイクしたのが,この女性でした。それがMegan Thee Stallion!

ヒップホップ業界ではよく「夏を制すものは,一年を制す」といわれます。つまりその夏に売れたものは,一年をとおして売れる,その一年でもっともHOTなものといえる,ということです。

そして今年の夏を制し,ついには一年をも制すこととなったヒップホップアーティストが,そう,Megan Thee Stallionです。

英語読みは「メーガン・ジー・スタリオン」ですが,日本語表記は「ミーガン・ジー・スタリオン」と書いたり,「メーガン・ザ・スタリオン」と書いたり,「ミーガン・ザ・スタリオン」と書いたりと,あらゆる場所で別記載をしています。英語で読む場合はあくまでも「メー」にアクセント(強調)を置いて「メーガン・ジー(“the”の強調形,舌を噛んで発音)・スタリオン(タにアクセント)」です。

英語表記は満場一致の“Megan Thee Stallion”です。彼女の名前を呼ぶときは仲間たちは「Megan(メーガン)」や「Meg(メグ)」と呼びます。サウス出身の人たちは「メィガン」と呼ぶ場合もあります。愛称は「Stalli(スタリー)」です。

さて,このメィガン AKA メグ,今年の夏前から,こういうハッシュタグで話題になりました。「#HotGirlSummer 」です。

ツイッターやインスタグラム,Facebook,スナップチャットまで,アメリカ中,西から東,北から南まで,女子,いや,クィアな男子たちまでも,#HotGirlSummerで今年の夏を盛り上げてくれました。

実はまだ大学生のメィガン。つまり,まだ学生。まさに,いまのトレンドをいっちばん理解している世代の女子なのです。学校はTexas Southern University(テキサス南部大学)。つまりですよ,キャンパスはほぼ黒人の,いわゆる「HBCU (Historically Black Colleges & Universities=歴史的黒人大学)」と呼ばれる大学に通学しています。

1995年2月15日生まれ。今年で24歳。いま,何が流行っているかをいちばん理解して,そのど真ん中を生きている女の子です。

その彼女=メィガンが,今年の夏,ニッキー・ミナージュとコラボレートを果たしました。

この写真です。

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(左がニッキー,右がメィガン)

そしてその曲が以下です。

Megan Thee Stallion feat. Nicki Minaj & Ty Dolla $ign

メィガンは昨年からジワジワとヒップホップ界,ラップ界を湧かせてきておりました。

昨年2018年に発表したシングル曲が以下の曲です。これは今年になってもストリーミング及びダウンロードされまくり,売れ続けまくりました。

Megan Thee Stallion – “Big Ole Freak”

以下は11月に開催されたAmerican Music Awardsの帰り際にカマした即興フリースタイルです。

12月には遂に,NPR Music: Tiny Desk Concertにも登場いたしました。

メィガンのフリースタイルをもう一本,掲載しておきます。

最近のフィメール・ラッパーつまり女子ラッパーと何が異なるかというと,リリシズム(リリックを重視する)という態度です。

もちろん,タイトなルックスで,奇抜な服を着て(もしくは太ももを露出して)お尻を突き上げて,ダンスもしますが,それ以上に彼女の才能はそのリリシズムにあらわれています。

容赦ないフロー。スピード感あるラップ。90年代から2000年代にかけて,流行ったハードコアラップをも彷彿とさせます。リリックの内容はストリッパーだけじゃない。エロだけじゃない(もちろんエロもありますが,内容をセックスやドラッグばかりに頼っていない。

古き良き時代?!(いや,ヒップホップはそんなに古くない)のヒップホップをbring it back (よみがえらせた)ラッパーとも言えます。そういう点で優れているにもかかわらず,そういう点を差し置いたとしても,今年#HotGirlSummerのハッシュタグでヒップホップ界最高にアツい夏を魅せてくれました。

もうひとつ,メィガンについて,特筆しておくべき点は,アメリカのディープサウス(深南部)出身ということです。その深南部出身という肌感覚から,同じ深南部であるメンフィス出身のジューシーJ(Juicy J)とタッグを組んでラップしております。

肌感覚はよく曲にあらわれます。メィガンの肌感覚は,その昔,深南部で奴隷が経てきた苦しみを深い歴史に刻んでいます。500年間つづいた奴隷制度です。その奴隷の感覚がメィガンの肌感覚に残っている。その肌感覚から溢れ出るメィガンの音楽,といいますか,ラップといいますか,ヒップホップには,北部出身のラッパーには出せないソウルがあります。それはビートによってもあらわれます。コーンフィールドという畑を,鍬をふりかざして,耕す黒人奴隷。その「耕す」という行為には,早いテンポのビートが求められました。ビート(当時は「掛け声」)とともにふりかざして耕さないと,白人のご主人様にムチでぶったたかれますからね。だからダラダラしたラップで,間延びするラップのフローでは,いけなかった。間延びしちゃいけない。そこに深南部出身ラッパーの独特のラップスタイルがあります。それをメィガンも綿々と受け継いでいる。意識的に,無意識的に,どちらかはさて置いて,確実に受け継いでいる。そこにわずか40年という若い歴史のヒップホップを超えた,500年続いた奴隷制度の深い歴史を感じることができます。

Megan Thee StallionがJuicy Jとタッグを組んだ曲に,以下の曲があります。これはエロがメインテーマです。(Juicy Jはエロに生きる男ですから,彼と組めばこういう曲内容になるのは必然でしょう。うなずけます。)

つい先日1月10日(金)にリリースされた,Normani(ノーマニ)との新曲MVも以下に掲載しておきます。現在YouTubeにてトレンド第8位!

なお,こちらは年末年始のバケーション中に撮影したMegan Thee Stallionのフリースタイルです。

https://www.instagram.com/p/B7H6BemF7oL/

2019年,メィガン AKA メグは,ジェイZが築き上げたレーベル=Roc Nationに引き抜かれました。しかし,彼女がRoc Nationに入隊したのは,結果論。メィガンの魅力は彼女がRoc Nationに入ったことではなく,Roc Nationに入る前に,すでに魅力であふれておりました。Roc Nationに入ったのはオマケ。Roc Nationに入る事実を知る前から,Megan Thee Stallionは今年ナンバー1の女子ラッパー,いや,女子も男子もひっくりめての,「まるごと第1位」のヒップホップアーティストとして,ここに記載いたします。

2020年は明けました。2019年(平成31年/令和元年)もありがとうございました。今年も,当サイトに来ていただいて,ありがとうございます。これまでベスト50として,毎日アップをし続けましたが,あさってからは通常どおりのパターンに戻り,ほぼ毎週水曜日と土曜日の朝のアップいたします。2019年は皆さんにとってヒップホップに溢れた一年だったことと願っております。新年2020年はさらに素敵なヒップホップと出会えますように。どうもありがとうございました。

(文責:Jun Nishihara)

第20位:姉御Trinaと令妹Nicki Minajのコラボレーション曲「BAPS」(2019年Hip-Hop名曲名場面ベスト50)

本年リリースされたトリーナ(Trina)&ニッキー・ミナージュのシングル曲「BAPS」が古き良きサウス・ヒップホップをよみがえらせました。そしてTrinaが最近の若手女子ラッパーたちへ与えた影響力は偉大なるものであると,当サイトでも何度も書いてきました。

当該楽曲については,以下をご参照願います。

元ネタの曲を知る⑨:TRINA & ニッキー Minaj ⇆ Big Tymers, ジュヴィナイル&リル・ウェイン

そしてトリーナがどれだけサウス出身の若手女子ラッパーたちに影響力を与えきたかは,最近の若手女子ラッパーの曲を聴いてみれば感じると思います。今までトリーナがやってきたことが,うまく受け継がれてきております。カーディBやニッキー・ミナージュやキャッシュ・ドールやドージャ・キャットやカマイヤやティアラ・ワックやシティ・ガールズ,彼女たち若手ラッパーに影響を与えてきた張本人がまさしく,トリーナ(Trina)なのです。

以下もご参照願います。

ヒップホップ歌詞引用解説:2ライヴ・クルー「Me So Horny」の場合。

それでは,Trina & Nicki Minaj – “BAPS”で本日を締め括ります。

Merry Christmas EVE!

(文責:Jun Nishihara)

第30位:6ix9ineの楽曲「MAMA」に乗っかったカニエ・ウェストのヴァース (今年出たHip-Hop名曲名場面ベスト50)

髪の毛をレインボーカラーに染め,身体中にタトゥを入れていることで有名なテカシ69こと,シックスナイン(Tekashi 6ix9ine)がリリースしたラップ曲「MAMA」では,ニッキー・ミナージュ及びカニエ・ウェストとコラボレートをした。そのカニエ・ウェストのヴァースが見事でありました。まずは曲を通して聴いてみてください。

6ix9ine feat. Nicki Minaj & Kanye West – “MAMA”

Man, oh my God
She Instagram famous but she can’t keep a job (Ooh)
Man, oh my God
Swipe her 30-inch weave on her sugar daddy card (Ooh)
Man, oh my God
Her doctor got her bustin’ out her motherfuckin’ bra (Mmm)
Man, oh my God
She Uber to a nigga with no car

Talkin’ ’bout the relish, I do not embellish
Jacket got wings, True’s got propellers
Gave all my old Margielas to my boy Marcellus
Pulled up with no laces, had the whole block jealous
Oh, Jesus Christ, I don’t need advice
Wild nigga life, tell ’em read my rights
Man it hot tonight, lucky I wore my ice
15 in the game, baby girl, I got stripes (Huuh)

メーン,オーマイガーッ
インスタで人気の彼女,でも職は安定しない
メーン,オーマイガーッ
30インチの長髪の三つ編みまとって,リッチなカレシに貢いでもらって
メーン,オーマイガーッ
ドクターにシリコン詰めさせ,おっぱい突き出しブラから出てる
メーン,オーマイガーッ
まるでクルマ無しの野郎にとっちゃUberでしかない

風味は最高,装飾は好かない
羽根付きジャケット,プロペラ付きのTRUEロゴ
履き崩したメゾン・マルジェラの靴をマーセラスにくれてやった
靴ひも無し,ブロック中が嫉妬で騒いでた
オゥ,勘弁してくれ!あんたのアドヴァイスはいらねえ
ワイルドな野郎の生き様,つきつけてやれ,あんたの権利
今夜はアツすぎる,ツイてるね,アイス(ジュエリー)に身をまとる
ヒップホップ始めて15年,遂にストライプ模様(アディダス)と共同制作

(文責及び対訳:Jun Nishihara)

第47位:Young M.Aの“Thotiana”フリースタイル(後にニッキー・ミナージュ版も)(今年出たHip-Hop名曲名場面ベスト50)

じぶんの曲が他の人にfreestyleでラップされた時,その曲は一人歩きした,つまりそれはヒット曲として認められた証だ,といわれます。

それがまさに,ブルーフェイスの“Thotiana”でした。5年後にこの曲がまだ生き残っているかどうかはさておき,今年の若者の間での全米ヒット曲の一つとして,この曲は数えられることになりました。

NYはブルックリン出身の27歳であるヤングM.A(Young M.A)も,この曲のフリースタイルにジャンプしました。以下がそれです。

これは,オリジナルのブルーフェイス“Thotiana”よりも良いと思いますが,しかし,ヤングM.Aにとっちゃ,人の曲にじぶんのラップを乗っけているだけ。生みの親はやはりブルーフェイスなので,どっちのバージョンがより良いかなんて比較できるもんじゃないですが,このヤングM.Aのバージョンのほうが歌詞はおもしろいですねえ。

題名の“Thotiana”は黒人女子の名前でよくある「タティアナ」。おそらく両親のどちらかがラテン系の血が入っているので,名前の語尾に「アナ」という接辞尾を付けているのでしょう。つまり,黒人女子にラテン系の血が混じっているということは,女体に適度にくねりがあり,とても魅力的な女の子,ということ。ヤングM.Aは女子好きの女子。なので以下の歌詞です。

Thotiana, real name Tatiana (Okay)
Body like Rihanna, but she not Rihanna (No way)
I make the pussy wet, she need a mop-iana, (Ooh)
When she bust down make her buss it like a Glock-iana (Grrt)
She love it when I eat the boxi-iana (Ooh)
Make her body jerk, legs lock-iana (Ooh)

トッティアナ,本名,タティアナ(オッケー)
リアーナ似の体つき,でもリアーナじゃねえ(オッケー)
その女のアソコを濡らして,持ってこいモップ,アーナ(ウーッ)
ケツ落として踊らせて,潮を吹かせろ,グロッキー,アーナ(ガーッ)
アタイが女のアソコを舐めれば,快感に悶えてる(ウーッ)
女の体は痙攣して,太ももに挟まれて(ウーッ)

実はこれには,ニッキー・ミナージュ・バージョンもございます。掲載しておきます。

(文責及び対訳:Jun Nishihara)

元ネタの曲を知る⑨:TRINA & ニッキー Minaj ⇆ Big Tymers, ジュヴィナイル&リル・ウェイン

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元祖“Baddest Bitch(最高にワルな女)”こと,トリーナ(Trina)がまたもやヒットを飛ばしてくれました。最近のCity GirlsやSaweetieのおおもとを創ってくれた元祖女神=トリーナは,マイアミ出身の女性ラッパーです。以前,当サイトでも取り上げました。

トリーナのニックネームである“Baddest”という語彙は,本来は存在しません。形容詞“bad”の最上級は“worst”ですから。しかしながら,むかしから黒人の間で(といいますか,黒人は),“bad”に「良い」意味合いを持たせて使ってきました。文字を禁じられた人々(=黒人)は,白人が通常「悪い」意味で使ってきた言葉や定義をflipして(くつがえして)使うことにより反抗心を表現してきました。

男子ラッパーもファンの我々も,トリーナのことを“Baddest”という愛称で呼び,「最高にワル」というニュアンスを持たせることにより「ひじょうに素晴らしい」という隠れた意味で彼女の存在を表象してきました。「最高にワルくて,最高にステキな」トリーナ(Trina)が,先般新曲を発表してくれたことは,本当に嬉しいことでございます。

早速,聴いてみてください。
Trina feat. Nicki Minaj – “BAPS”
トリーナ feat. ニッキー・ミナージュ「BAPS」です。

この楽曲の元ネタは,2000年頃にはすでにヒップホップを聴いていた方なら一発でわかるはず。「プロジェクト・チック!やないか!」と。

Big TymersやJuvenile,そしてLil Wayne。ノーリンズことニューオーリンズ出身のキャッシュ・マネー軍団。トリーナと同じくサウス出身。「サウスつながり」で,トリーナ所属のSlip-N-Slide軍団とリル・ウェイン所属のCash Money軍団は,昔から親しい付き合いでやってきました。

ビッグ・タイマーズ率いるジュヴィナイル&リル・ウェインの名曲「Project Bitch」は2000年にリリースされました。当時,リル・ウェインはまだ年齢18歳。いまでこそ「大御所」として呼ばれるまでに昇りつめたリル・ウェインですが,まだこの頃は10代後半の青年でした。以下のビデオを観てもらうとわかるかもしれませんが,シャツをまくり上げて着る仕草とかは,もう2000年頃流行った完全「サグ・ファッション」ですね。中西部ラッパー=セントルイス出身のネリー(Nelly)やアトランタ出身のリュダクリス(Ludacris)もまさにこの頃デビューしたてでしたけれど,シャツをまくり上げて,ゲットーやビーチで女子まじえて遊びまくっている光景がPVに流れたりして,いや〜,いい時代でした。

さて,その元祖,オリジナルPVがこちらです。姉御トリーナと,妹のニッキーは,以下の楽曲を元ネタに起用しております。

(文責:Jun Nishihara)

第22位「ニッキー・ミナージュのバービー・ドリームスという曲」。(今年2018年に出た最も偉大なるヒップホップ曲ランキング)

2018年総まとめヒップホップ曲ランキング《トップ30》です。

本日は第22位です。

第22位:ニッキー・ミナージュのシングル曲「Barbie Dreams」。

ほぼポルノのような映像ですが,ニッキーのライムスキルは全くスタれていません。それどころか,上達しております。あらゆる男性ラッパーとセックスしたらどういう感じになるかを歌詞(リリック)にしています。

この曲で的となっているのは以下のラッパー達です。

リル・ウェイン
デイヴ・イースト
レイ・シュレマー
50セント
クエヴォ
バウ・ワウ
フェティ・ワップ
ヤング・サグ
スペシャル・エド
デザイナー(ラッパー)
マイク・タイソン
ヤングM.A
ドレイク
ゴッティ
DJキャレド
YG
ザ・ゲーム
テカシ69
キム・カーダシアン
カニエ・ウェスト
エミネム
ルーベン・スタダード
リック・ルービン

ちなみにこの曲の元ネタとなっているのは,以下のノトーリアスBIGの楽曲「Just Playing」です。

おまけ:シックス・ナイン(6ix9ine)feat.ニッキー・ミナージュ&マーダ・ビーツ

(文責:Jun Nishihara)