第1位「ヴァースのトリはJAY-Z,ビートはThe Notorious B.I.G.,ラップはMeek Mill。その曲名は“What’s Free”。」(今年2018年に出た最も偉大なるヒップホップ曲ランキング)

Meek-Mill-and-Jay-Z
(写真左端=ミーク・ミル(Meek Mill),真ん中右寄り=ジェイZ(JAY-Z),右端=DJクルー(DJ Clue))

12月1日から毎日1曲ずつアップしてきた今年2018年に出た最も偉大なるヒップホップ曲ランキングの第1位を飾るのは・・・

Meek Mill feat. Rick Ross & JAY-Z – “What’s Free” です。

今年は1月のグラミー賞でケンドリックが素晴らしいのを見せてくれて,11月30日にヒップホップのど真ん中を行くミーク・ミルのアルバムがリリースされました。その間には途中,ドレイクやカニエ・ウェストやキッズ・シー・ゴーストやチャイルディッシュ・ガンビーノやエミネムやルーペ・フィアスコ,トラヴィス・スコットやコダック・ブラック,ミーゴスやテカシ69などなどあり,今年は見事なヒップホップに満ちた素晴らしい年でした。R&B界ではエラ・メイ(Ella Mai)のシングル曲「Boo’d Up」やカリード(Khalid)feat.ノーマニ(Normani)のシングル曲「Love Lies」,ジョージャ・スミス(Jorja Smith)の「Blue Lights」,そしてフランク・オーシャン(Frank Ocean)の「Moon River」などがあり,R&BアルバムではビヨンセxジェイZの『EVERYTHING IS LOVE』が出ました。R&Bの曲は今回,このヒップホップランキングでは取り上げておりませんが,R&B界もR&B界で,素晴らしい年でした。

さて,今年第1位を飾った「What’s Free」に話を戻します。

今年はミーク・ミル(Meek Mill)にとって人生が大きく変わる年でした。まず2018年4月24日にようやく刑務所から釈放されました。そこに行くまで,いろいろなことがありました。ミーク・ミルが囚われている(locked up)ムショの前や,故郷のフィラデルフィア(Philadelphia)の裁判所(Criminal Justice Court)の前で,ミーク・ミルをサポートする黒人群衆が集まり「Dreams and Nightmares Intro」を大合唱している映像も流れました。その映像がこれです。

#FreeMeekMillというハッシュタグで,ミーク・ミルの釈放を人々は求めました。その人々にミーク・ミルも御礼しなきゃいけませんね。これだけサポートしてくれた群衆に。

そしてもうひとつ。ドレイク(Drake)とのビーフ(=対立,喧嘩)を今年,全て終わらせました。ミーク・ミルがつい先日12月4日(ジェイZの誕生日)にNYの最大のヒップホップラジオ曲(HOT97)のDJ Funkmaster Flexの番組「Funk Flex Radio」に出演し,ドレイクに「I apologize(ここで謝るよ)」と和解を求めました。これを「ミーク・ミルとドレイクの和解の日」と名付けます(勝手に)。その映像がこれです。(以下映像の3:45からは,ミーク・ミルのフリースタイルが始まります。)

そしてドレイクも,自身のライヴツアーのステージにミーク・ミルを迎えるというファンにとっては最高に嬉しい瞬間を実現してくれました。その映像がこれです。(ミーク・ミルのヴァースをドレイクがマイク無しで口ずさんでいる映像が感慨深いですね。しかし,ドレイクのステージなのに,冒頭でミーク・ミルの曲が聞こえてきたとき,聴衆は戸惑ったでしょうねえ。「あれ?!どうゆーこと?この2人ビーフ中じゃなかったっけ?!」って。)

ライヴツアーといえば,ミーク・ミルは「あのヒップホップの伝説野郎=DMX!」をステージに呼んだこともありました。これです。

DMXの存在はヒップホップにとって,歴史的にかなりたいせつな人物です。彼の音楽は決して死なせないようにしないといけません。

そして最後に,#FreeMeekMillで暴れてくれた野郎たちへ,このビデオを捧げることとして,今年のカウントダウンの幕を閉じます。

皆さま,ここまでお付き合い頂き,ありがとうございました。

Meek Mill – “Dreams & Nightmares (Intro)”

(文責&曲選び:Jun Nishihara)

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第2位「今年のグラミー賞で,現代アメリカへの怒りと憤りをヒップホップという音楽に昇華させたケンドリック・ラマーのパフォーマンス!」(今年2018年に出た最も偉大なるヒップホップ曲ランキング)

今年2018年1月28日,ニューヨークのマディソン・スクウェア・ガーデン(Madison Square Garden)で,「第60回グラミー賞」(60th Annual Grammy Awards)が開催されました。そのステージで見せてくれたケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)のパフォーマンスが素晴らしかった。まずはそれをご覧あれ。

Kendrick Lamar – 60th Grammy’s Performance 2018 from Pablo Andres Vizcarra Montaño on Vimeo.

これは現代のアメリカ国への怒りと憤りに満ちた映像です。パフォーマンスの途中,バックのスクリーンに大きく「THIS IS A SATIRE by KENDRICK LAMAR(これはケンドリック・ラマーによる諷刺だ)」と映し出されます。現代アメリカへの怒りと憤りをヒップホップに昇華させたパフォーマンスでした。これをヒップホップと呼ばず,他に何をヒップホップと呼べるか。

さて,途中デイヴ・シャペル(Dave Chappelle)の一言が混じります。もちろんこれも意図的なものです。デイヴ・シャペルが言うとおり,「こんなものを国営放送で流しいいのか?!」ということですが,それをOKしたCBS局にも感謝です。もしCBSがこれをOKしていなければ,こんなに素晴らしいパフォーマンスは今頃は日の目を見ていなかったでしょう。

これこそ今年のヒップホップ,第2位に相応しいパフォーマンスでした。

(文責:Jun Nishihara)