ついにやって来ました。
数回のアルバムリリース日を遅らせた後の確定日ということで,今週金曜日10月25日に『Jesus Is King』はリリースされます。
10月21日,カニエ・ウェストは9ヶ月ぶりにtwitterをして,そのツイート上で,アルバムリリース日を発表いたしました。
10月25日はカニエ・ウェストのミュージックドキュメンタリー映画同名『Jesus Is King』の上映公開日でもあります。映画とアルバムを世界同時リリースとなる予定です。映画のジャケは以前当サイトでも紹介いたしましたが,こちらです。
『Jesus Is King』なるお題目で,いかにもクリスチャン的で,タイトルだけ見ればなにか近寄りがたい雰囲気がありますが,なんのことあれ,キリスト教を信じていない人がどれだけ多くこのアルバムを楽しみにしていることか。お題目はジーザスなんて言っちゃっていますが,これはゴスペル,つまり,音楽そのものを思う存分に楽しむためのアルバムであります。ひとまずキリスト教のことは一切考えず,先入観はこの際取り払って聴いてみていただければと思います。
とか言いながら,先週末(10月18日(金))の夜にジャマイカのキングストン市で開催されたSunday Service中に,カニエはいきなりスマホを取り出して,ケータイを見ます。何をやっているのかと思うと,その5秒後くらいに,バイブル(聖書)の一節を声に出して読み始めます。カニエはこう詠みます。
Kanye:
Mark 1:15, this is my favorite!
Jesus Begins His Ministry.
Mark 1:15, these are the first read letters in the bible.“The time is fulfilled, and the kingdom of God is at hand;
Repent and believe in the gospel.”That’s my favorite right there.
The first words of Jesus in the bible.
Repent and believe in the gospel.
この“Repent, and believe in the gospel”という文は「悔い改め,福音を信じなさい」と聖書では訳されますが,これを口語で英語で言うとき,以下のニュアンスが入ります。つまり,聖書さえも読めないような罪深いとされる一般人(つまり普通の人,われわれのこと)にはこう聞こえます。
「しっかり反省して,ゴスペル(天の歌)を信じなさい」
それだけしていれば,大丈夫だと。つまり,たとえ頭が悪くて,いままで悪いことやって生きてきたとしても,無知ながらにちゃんと考えて,天のうたを歌えばいい,それさえすれば,なんとかやっていけるんだと。
こういう生きる根っこにあるものは,カニエの場合,歌(gospel)なのだということが感じ取れます。
非常に基本的なことですが,非常に重要なことを教えてくれる気がしました。
その動画を載せておきます。
(文責:Jun Nishihara)