カニエ・ウェスト“Sunday Service”まとめ(つづき:9月1日,9月8日,9月15日開催分) あと,黒人の「揺れ」について。

カニエ・ウェスト軍団が毎週日曜日に開催する“Sunday Service”(日曜のミサ)ゴスペルを今年初の日曜日から欠かさずアップしてきました。カニエ・ウェストのこのサンデー・サーヴィスは初回分からかなりの盛り上がりを見せてきましたが,ここへ来て,アメリカ全土の主要都市を回り始めております。今までは,主にカリフォルニア州カラバサス(カニエの豪邸近隣)で実施されてきましたが,カラバサス市を飛び出します。ついに8日,15日にはカリフォルニア州さえも出ます。

9月1日(日):カリフォルニア州ワッツ市(歴史的黒人コミュニティが集まる市街)

9月8日(日):カニエの生まれ故郷であるイリノイ州シカゴ市

9月15日(日):ジョージア州アトランタ市(←これまでのSunday Serviceとは,確実に異なっております。ミニコンサートと呼んでもよいほど,本格的になってきました。この観客(audience)の数はこれまでとは確実に違います。4月のイースター祭の日に開かれた特別な“Kanye West’s Easter Sunday Service”を除いては。)
※特に下記映像0:44秒から始まる観客側にいる複数メンバーが同時に揺れる映像は,これはこのブログで今までも何度も買いてきましたが,これこそが「奴隷時代を経た先祖の血が入った黒人にしかできないリズム感とともに“体のうねり”」ですね。しかも一人でやっているのではなく,一人一人各人のうねりが合わさって,映像2:41からの爆発力ある黒人の女性も含めたバワーとエネルギーは物凄いものです。これに近いものをこの人たちは毎週日曜日にやってきているのですから,この継続するエネルギーもすぐれています。何度も何度もこれでもかと突き続ける,といいますか,揺れ続けるエネルギーは圧巻です。そしてその上にさらに声!メンバーの中には白人もちらっといますが,この黒人の揺れに付いていけるでしょうか。たとえば下記映像7:28の箇所で,まわりの黒人は揺れていますが,真ん中にポツンと映る白人は静止していたり。これはもう体の作りというか,魂の熱(=体温)の違いであるから,もうしょーがない!黒人が揺れていて,白人が揺れていないなんて,もうこの子は責められない。「揺れる」はもうこのブログのキーワードでもあります。下記映像17:29からはウケのいい曲「Father Stretch My Hands」も鳴り始めます。映像タイムライン18:16からの黒人たちの「揺れ」もまことに見事です。映像タイムライン20:45からの黒人の手拍子(clapping)と揺れも,まさにこの映像の真骨頂です。

(文責:Jun Nishihara)

カニエ・ウェスト対訳「Wolves」全ヴァース(アルバム『The Life of Pablo』楽曲13)

カニエ・ウェストのこの楽曲「Wolves」は,アルバム『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』収録の楽曲「Lost In The World」や,アルバム『Yeezus』収録の楽曲「Blood On The Leaves」を想起させます。これら3曲の共通点はどれも自然をモチーフにしていることです。また,前回「Wolves」のヴァース3の紹介として,新約聖書よりヨセフとマリアの話を取り上げました。このことからも,カニエ・ウェストは,今までのヒップホップやラップで語られる内容とは,全く違う角度や方向から物事を捉えようとしていることが窺い知れます。

それでは以下に楽曲「Wolves」の対訳を掲載いたします。

Kanye West feat. Sia & Vic Mensa – “Wolves” (the whole verses)
カニエ・ウェスト feat. シーア&ヴィック・メンサ 「ウルヴス」(全ヴァース対訳)

[Chorus: Kanye West]
Lost out, beat up
Dancin’, down there
I found you, somewhere out
‘Round ’round there, right right there
Lost and beat up
Down there, dancin’
I found you, somewhere out
Right down there, right ’round there

(サビ:カニエ・ウェスト)
迷子になって,傷だらけ
踊ってた,あの場所で
君と出会った,森の中で
あの場所,森の中で
迷子になって,傷だらけ
踊ってた,あの場所で
君と出会った,森の中で
あの場所,森の中で

[Verse 1: Kanye West]
Lost and, found out
Turned out, how you thought
Daddy, found out
That you turned out, how you turned out
If mama knew now
How you turned out, you too wild
You too wild, you too wild
You too wild, I need you now
Love you, got to
Love you, love you
Found you, found you
Right now, right now
Right now, right now
If your mama knew how
You turned out, you too wild
You too wild, you too wild
You too wild, and I need you now
Lost in… my doubt

(ヴァース1:カニエ・ウェスト)
迷子のところを,拾われた
蓋をあけると,期待していたとおりに
パパへと成長した
期待どおり,君はそうなった
ママがこれを見ていたら
君の成長をね,とてもワイルドだって言うだろう
とてもワイルド,とってもワイルド
とてもワイルド,君と今すぐ一緒になりたい
愛してる,それしかない
愛してる,愛してる
みっけた,君をみっけた
今すぐ,今すぐ
今すぐ,今すぐ
ママがこれを見ていたら
君の成長をね,とてもワイルドだって言うだろう
とてもワイルド,とってもワイルド
とてもワイルド,君と今すぐ一緒になりたい
迷っている,自己疑心の中で

[Bridge: Vic Mensa]
Cry, I’m not sorry
Cry, who needs sorry when there’s Hennessy?
Don’t fool yourself
Your eyes don’t lie, you’re much too good to be true
Don’t fire fight
Yeah I feel you burning, everything’s burning
Don’t fly so high
Your wings might melt, you’re much too good to be true
I’m just bad for you
I’m just bad, bad, bad for you

(ブリッジ:ヴィック・メンサ)
泣いて,でも言い訳しない
泣いて,ヘネシーがあれば悩まなくたっていい
自分をごまかすんじゃない
君の瞳は嘘つかない,君の存在はまるで夢のようだ
炎を消さないで
君は燃え上がり,あらゆるものが熱くなる
そんなに高く飛んでいかないで
翼が溶けてしまうかもしれないから,君の存在はまるで夢のようだ
君にとって俺は毒なのさ
君にとって俺は,俺は毒なのさ

[Verse 2: Sia]
I was lost and beat up
Turned out, burned up
You found me, through a heartache
Didn’t know me, you were drawn in
I was lost and beat up
I was warm flesh, unseasoned
You found me, in your gaze
Well, I found me, oh, Jesus
I was too wild, I was too wild
I was too wild, I was too wild
I was too wild, I was too wild

(ヴァース2:シーア)
私は迷っていて,くたくただった
身柄を確保され,燃え殻同然だった
心の痛みをとおして,あなたが私を見つけてくれた
知らない同士だった,でも惹かれ合った
迷っていて,くたくただった
未熟なまま,肉体であたため合った
あなたの瞳に,私は自分が見えた
そう,やっと見えた,ええ,信じられなかった
ケモノのように私は,ワイルドすぎた
ケモノのように私は,ワイルドすぎた
ケモノのように私は,ワイルドすぎた

[Chorus: Kanye West]
And I need you now
Lost and found out

(サビ:カニエ・ウェスト)
キミが必要なんだ
迷子のところを,拾われた

[Verse 3: Kanye West]
You gotta let me know if I could be your Joseph
Only tell you real shit, that’s the tea, no sip
Don’t trip, don’t trip, that pussy slippery, no whip
We ain’t trippin’ on shit, we just sippin’ on this
Just forget the whole shit, we could laugh about nothin’
I impregnate your mind, let’s have a baby without fuckin’, yo
I know it’s corny bitches you wish you could unfollow
I know it’s corny niggas you wish you could unswallow
I know it’s corny bitches you wish you could unfollow
I know it’s corny niggas you wish you could unswallow
I know it’s corny bitches you wish you could unfollow
I know it’s corny niggas you wish you could unswallow
You tried to play nice, everybody just took advantage
You left your fridge open, somebody just took a sandwich
I said baby what if you was clubbin’
Thuggin’, hustlin’ before you met your husband?
Then I said, “What if Mary was in the club
‘Fore she met Joseph around hella thugs?
Cover Nori in lambs’ wool
We surrounded by the fuckin’ wolves”
(What if Mary) “What if Mary
(Was in the club) was in the club
‘Fore she met Joseph with no love?
Cover Saint in lambs’ wool
(And she was) We surrounded by
(Surrounded by) the fuckin’ wolves”

(ヴァース3:カニエ・ウェスト)
教えてや,キミのヨセフにならせてや
リアルしか話さねえ,紅茶は啜らねえ
あわてんな,あわてんな,あの女のアソコは濡れてんぜ,かき混ぜんな
イカれてんじゃねえ,ゆっくり堪能してんのや
なにもかも忘れて,くだらないことで大笑いして
キミの脳ミソを孕んでやる,セックスやらずに赤ちゃん産ませてヨゥ
ダッセェ女どもをフォローから外したがってるって,知ってんだぜ
ダッセェ男どものザーメンは飲み込みたくないって,知ってんだぜ
ダッセェ女どもをフォローから外したがってるって,知ってんだぜ
ダッセェ男どものザーメンは飲み込みたくないって,知ってんだぜ
ダッセェ女どもをフォローから外したがってるって,知ってんだぜ
ダッセェ男どものザーメンは飲み込みたくないって,知ってんだぜ
「いい人」ぶってると,まわりから「いいように」使われちまうぜ
冷蔵庫を開けっ放しにしてると,誰かが君のサンドイッチを食っちまうぜ
俺は彼女にこう訊いた,「ねぇベイビー,君だって今のダンナに会う前は,
クラブ行ったりなんかして,可愛くキメて,男を逆ナンしたりしてたんでしょ」
そしてこうも言った,「もしもマリアがヨセフに会う前に
クラブ行ったりなんかして,男ばっかりに囲まれていたら,どうなっていただろう」
ノリちゃん(ノース)を羊毛でまとってあげて
俺らはオオカミ連中に囲まれる
(もしもマリアが)もしもマリアが
(クラブ行ったりして)クラブ行ったりして
ヨセフに会ったとしても,愛していなかったら
セイントを羊毛でまとってあげて
(するとあたりは)あたりは
(寄ってきた)どう猛な,オオカミだらけ

(文責及び対訳:Jun Nishihara)

カニエ・ウェスト対訳「Wolves」ヴァース3(アルバム『The Life of Pablo』楽曲13)

raphael-sistine-madonna
(以下歌詞でヨセフとマリアの話が出てきますが,マリアを孕ませたのはヨセフで,お腹の中にはイエス・キリストが宿ります(新約聖書マタイによる福音書1章18~25節より)。つまり,カニエが言うとおり,「もしもマリアがあの夜,ヒップホップクラブなんかに行ったりしていて,イケメンの男に囲まれて,ナンパなんかされていれば,どうなっていたことだろう」と。その後に,カニエは歌詞中で,自身の子ども=ノースとセイントの言及をしますが,これは,マリアがヒップホップクラブで出会ったのはカニエだったと仮定してのことだとも解釈できます。マリアとカニエが出会って,ノースとセイントが産まれたのだと。
 上記の歴史的絵画は,巨匠ラファエロ・サンティによるものです。題名は『システィーナの聖母(原題:Sistine Madonna)』です。中央では聖母マリアが幼児キリストを抱えています。つまりこれはキリストが産まれた後(クリスマスの後)の絵ですが,この子をノースやセイントに重ねているのが以下カニエの歌詞の後半です。)

Kanye West feat. Sia & Vic Mensa – “Wolves” (Verse 3)
カニエ・ウェスト feat. シーア&ヴィック・メンサ 「ウルヴス」(ヴァース3対訳)

[Verse 3: Kanye West]
You gotta let me know if I could be your Joseph
Only tell you real shit, that’s the tea, no sip
Don’t trip, don’t trip, that pussy slippery, no whip
We ain’t trippin’ on shit, we just sippin’ on this
Just forget the whole shit, we could laugh about nothin’
I impregnate your mind, let’s have a baby without fuckin’, yo
I know it’s corny bitches you wish you could unfollow
I know it’s corny niggas you wish you could unswallow
I know it’s corny bitches you wish you could unfollow
I know it’s corny niggas you wish you could unswallow
I know it’s corny bitches you wish you could unfollow
I know it’s corny niggas you wish you could unswallow
You tried to play nice, everybody just took advantage
You left your fridge open, somebody just took a sandwich
I said baby what if you was clubbin’
Thuggin’, hustlin’ before you met your husband?
Then I said, “What if Mary was in the club
‘Fore she met Joseph around hella thugs?
Cover Nori in lambs’ wool
We surrounded by the fuckin’ wolves”
(What if Mary) “What if Mary
(Was in the club) was in the club
‘Fore she met Joseph with no love?
Cover Saint in lambs’ wool
(And she was) We surrounded by
(Surrounded by) the fuckin’ wolves”

(ヴァース3:カニエ・ウェスト)
教えてや,キミのヨセフにならせてや
リアルしか話さねえ,紅茶は啜らねえ
あわてんな,あわてんな,あの女のアソコは濡れてんぜ,かき混ぜんな
イカれてんじゃねえ,ゆっくり堪能してんのや
なにもかも忘れて,くだらないことで大笑いして
キミの脳ミソを孕んでやる,セックスやらずに赤ちゃん産ませてヨゥ
ダッセェ女どもをフォローから外したがってるって,知ってんだぜ
ダッセェ男どものザーメンは飲み込みたくないって,知ってんだぜ
ダッセェ女どもをフォローから外したがってるって,知ってんだぜ
ダッセェ男どものザーメンは飲み込みたくないって,知ってんだぜ
ダッセェ女どもをフォローから外したがってるって,知ってんだぜ
ダッセェ男どものザーメンは飲み込みたくないって,知ってんだぜ
「いい人」ぶってると,まわりから「いいように」使われちまうぜ
冷蔵庫を開けっ放しにしてると,誰かが君のサンドイッチを食っちまうぜ
俺は彼女にこう訊いた,「ねぇベイビー,君だって今のダンナに会う前は,
クラブ行ったりなんかして,可愛くキメて,男を逆ナンしたりしてたんでしょ」
そしてこうも言った,「もしもマリアがヨセフに会う前に
クラブ行ったりなんかして,男ばっかりに囲まれていたら,どうなっていただろう」
ノリちゃん(ノース)を羊毛でまとってあげて
俺らはオオカミ連中に囲まれる
(もしもマリアが)もしもマリアが
(クラブ行ったりして)クラブ行ったりして
ヨセフに会ったとしても,愛していなかったら
セイントを羊毛でまとってあげて
(するとあたりは)あたりは
(寄ってきた)どう猛な,オオカミだらけ

(文責及び対訳:Jun Nishihara)