2020年大活躍した若手ラッパー5名につき,それぞれ2曲ずつ以下に紹介するとともに,彼らを本年の第24位といたします。全員2020年にアルバムをリリースしました。(ロディー・リッチについてはアルバム『Please Excuse Me For Being Antisocial』をリリースしたのは2019年12月でしたが,実際全米第1位を獲得したのは今年2020年で,且つ,ラップ・アーティストとして爆発的に売れたのも今年2020年でしたので,今年にランクインすることになりました。)
① ロディー・リッチ(Roddy Ricch)
② リル・ベイビー(Lil Baby)
③ リル・ダーク(Lil Durk)
④ NLE・チョッパー(NLE Choppa)
⑤ ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲン(長!)(YoungBoy Never Broke Again)
少々毛色は変わって,ジャズ及びヒップホップの融合をどこまでも突き詰めていくサンダーキャット(Thundercat)の2020年リリースのアルバム『It Is What It Is』を本年重要度第25位としてランクインです。
黒人音楽の歴史上重要なアルバム『Drunk』を2017年にリリースして以来3年の時を経て,今年4月にリリースされた『It Is What It Is』では,変態心丸出しのMVで天才ぶりがぷんぷん匂ったサンダーキャット(Thundercat)のリードシングル曲「Dragonball Durag」は私個人的に大好きな曲なのですが,この「臭さ」にはなんとも言い表しがたい,飽きないエロさが含有されています。
ドレイクのシングル曲「Nice For What」がリリースされてから,もう2年半が経ちました。時間が経つのは早いですね。
その「Nice For What」はローリン・ヒル(Lauryn Hill)の名曲「Ex-Factor」を元ネタにした楽曲でした。
本日も両曲を聴き比べてみてください。
Drake – “Nice For What”
Lauryn Hill – “Ex-Factor”
そしてこの「Ex-Factor」が収録されているアルバム『The Miseducation of Lauryn Hill』(1998年リリース)は,HIP-HOP界だけでなく音楽界全体において歴史上重要なアルバムと称されており,1999年のグラミー賞では10部門でノミネートされ,5部門でグラミー賞を獲得し,歴史上ヒップホップというジャンル関係なく,「女性」として初の快挙(5部門も獲得というのは女性のアーティストでそれまで存在しなかった)を成し遂げた歴史的に重要なアルバムでもありました。
やがて同アルバム『The Miseducation of Lauryn Hill』は米国内で800万枚のセールスを記録し,全世界で1,200万枚の売り上げを記録。
本年(2020年)9月,米ローリングストーン誌において「500 Greatest Albums of All Time」(歴史最高のアルバム500選)の最新バージョンが発表され,本アルバム『The Miseducation of Lauryn Hill」が第10位に選ばれたこともここに追記しておきます。