カニエ・ウェストの“Sunday Service”(さらなる,さらなる,つづき:Week 13&コーチェラ発表)

ここまで律儀に続けるのは,異例のケースでしょう。やるとなったら,とことんやり続けるのがカニエ・ウェストというアーティスト,いや,芸術家,なのであろうと言えるでしょう。

しばらく前からカニエ・ウェストとキム・カーダシアンが開催する「日曜のミサ」と名付けられた“Sunday Service”についてここに掲載してきました

先々週も,そして先週も欠かさず,カニエ・ウェストは“Sunday Service”を開催してきました。

そして今13週目まで突入しております。カニエの快進撃はつづきます。

ついに発表されました。

今年のイースターサンデイ(Easter Sunday=復活祭の日曜日)は,4月21日(日)にあたります。この日に,カリフォルニアのインディオ市で毎年開かれるコーチェラ・ヴァレー音楽祭(Coachella Valley Music Arts and Festival)で,カニエ・ウェスト率いる“Sunday Serviceメンバー達”がフィーチャリング・アクトを務めることを発表しました。コーチェラ・ヴァレー音楽祭はアメリカ最大のミュージック・フェスとも呼ばれています。これは,2週間(週末)かけて開催されるフェスで,2017年のヘッドライナーは,金曜日はレディオヘッド,土曜日はレディ・ガガ,日曜日はケンドリック・ラマーが務めました。昨年のヘッドライナーは,金曜日はザ・ウィークエンド,土曜日はビヨンセ,日曜日はエミネム,でした。

そして今年は,キリストが蘇ったとされる復活祭の日曜日に,その名にふさわしい“Sunday Service”のメンバーを連れて,カニエ・ウェストとその仲間たちがパフォーマンスを披露してくれる,というのは,ありがたいニュースでございます。

今年のフルラインアップはこちらです。

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今年2019年のヘッドライナー・アクトは,4月12日(金)及び19日(金)は,チャイルディッシュ・ガンビーノ,4月13日(土)及び20日(土)はテーム・インパラ,4月14日(日)及び21日(日)のヘッドライナー・アクトはアリアナ・グランデですが,この21日(日)のみ,カニエ・ウェスト率いる仲間たちがフィーチャリング・アクトを務めることが決定いたしました。

これはけっこうなおおごとであります。

もともとは,内輪のみでやっていた小さなジャム・セッションが,アメリカ最大の音楽祭へたった13週間後に出演することが決定されたとは,おそるべしパワーであります。

(文責:Jun Nishihara)

’70年代のディスコ名曲を4曲もサンプリングネタとして起用したゼータクなカニエ・ウェストの楽曲「Fade」。

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件名のとおり,まずそのゼータクな楽曲「Fade」とはこの曲のこと。↓
ちなみにこのミュージックビデオで素晴らしくキレがあるダンスを披露してくれているのはティアナ・テイラー(Teyana Taylor)。

Kanye West – “Fade”

さてこの曲には,’70年代〜’80年代にかけてディスコブームの全盛期に流行った名曲をなんと4曲もサンプリングネタとして起用しているという物凄くマニアックな曲なのである。その元ネタを以下のとおり紹介いたします。

第1のサンプリングネタ:Fingers Inc.の「Mystery Of Love (Club Mix)」
これは1986年にリリースされたハウス・ミュージック界の名曲。「Fade」の冒頭を飾っている。Fingers Inc.もカニエと同じシカゴ出身。ハウス・ミュージックをディープに知る者こそ知る名曲である。

第2のサンプリングネタ:Rare Earthの「I Know I’m Losing You」
おおもとはモータウン黄金時代に活躍したザ・テンプテーションズの名曲(1966年リリース)。それをレア・アース(Rare Earth)が1970年にカバー曲として発表したもの。この曲を上記のハウス・ナンバーと組み合わせてみようという発想はそうそう出ない。(カニエしかそんなことしようとしない。)冒頭の「Your love is fadin’(キミの気持ちがうすれていくのがわかる)」という本来であればセツない歌詞をフリップさせ,力強くインパクトのある「Fade!」(色褪せ!)という一語にあらゆるフィーリングを収斂させている。

第3のサンプリングネタ:Hardriveの「Deep Inside」
1993年にリリースされたテクノ系の楽曲。「Deep, deep inside」というフレーズをスローダウンさせ,サンプリングしている。

第4のサンプリングネタ:Barbara Tuckerの「I Get Lifted」
ブルックリン出身の黒人ハウス・ソウルシンガーであるバーバラ・タッカーの曲。1994年発表。この「I Get Lifted」は全米ホット・ダンスクラブ・チャート第1位を記録。翌年同じくバーバラ・タッカーの「Stay Together」は同チャート第1位を獲得。まさにハウスミュージック界で大活躍していた時代の曲。考えてみれば,「Fade」のMVで踊るティアナ・テイラーは現在まだ28歳であるが,カニエを介してここまでディープな曲と触れ合っているという事実に,今後のアーティストとしての将来性を感じる。

(文責:Jun Nishihara)