第36位:Nonameのインディーズ出版のアルバム『Room 25』をスルメのように味わう(今年出たHip-Hop名曲・名場面ベスト50)

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これまでのランキング(第49位〜第37位まで)は,ヒップホップ色が濃いこてこてのアーティストが揃っていました。

だんだんとランキングが上がってきまして(本日は第36位),ゆっくりと洗練性とインテリ性を上げていきます。

まだまだインディーズ・レーベルで頑張っているアーティスト=Noname(ノーネーム)の登場です。

彼女のデビューアルバム『Telefone』(2016年リリース)はあまりにも有名です。インディーズなのにここまで有名になったのは新鮮で新鋭的でとても素晴らしいことだと思います。インディーズのアーティストにもっと光が当たっていい。ここまで素晴らしいマテリアルを提供してくれているのだから。という一つの使命をもって展開してくれているのが,以下のウェブサイト(bandcamp)です。ここでは,購入者が曲やアルバムに支払える金額を決められるという,おもしろい試みを提供してくれているサイトです。

https://nonameraps.bandcamp.com/

Noname(ノーネーム:名無し)のフローは特徴的です。少し聴けば,彼女の声を別のところで聴いても,「あ,Nonameだ」と分かる。そういう声とフローをしています。

その彼女の最新作アルバム『Room 25』から以下の曲を聴いてみます。昨日のKash DollやDoja Catの曲の雰囲気から,ガラッと変わります。冒頭の歌の部分はわずか20歳のR&B歌手Ravyn Lenae(ラヴィン・レネ)が歌う声です。

Noname – “Montego Bay” feat. Ravyn Lenae

同アルバムからもう1曲,Noname – “Ace”を聴いてみます。

ノーネームのこのアルバム(『Room 25』)は,ギャングスタ・ラップのような野蛮で最高なラップアルバムとは異なり,静けさがともなうと共に,何度聴いても飽きが来ないアルバムとなっており,完成度は高いです。すぐに好きになれるような劇薬のアルバムとは呼べませんが,1回目より2回目。2回目より3回目,というふうに,少しずつスルメのように噛んでいくと,だんだんとハマっていくという不思議なアルバムです。過激な味は無いですが,一見無味乾燥のように思えた音楽が,ゆっくりと深い味わいを感じさせてくれる,というアルバムです。少なくとも1曲好きな曲を見つけて,3回は聴くべきアルバムです。

(文責:Jun Nishihara)