第34位:Nick Grantのシングル曲「Pink Starburst」(今年出たHip-Hop名曲名場面ベスト50)

2019年に出た曲なのに,どうしてここまで2003年を思い出してしまうのだろう。
Nick Grant(ニック・グラント)のフローといい,ラップといい,メロディといい,ビートといい,この「Pink Starburst」なる楽曲は,ノスタルジアを想起させる曲であり,同時に,ヒップホップが今後進むべき道を示してくれているような,道しるべとなる曲であるといえるだろう。

それがこれ,Nick Grant – “Pink Starburst”をお聴きあれ。

冒頭で,「2019年に出た曲なのに,どうしてここまで2003年を思い出すのだろうか」と書いた。それは以下の曲が理由なのだ。そう,2003年にロカフェラ・レコーズ・ファミリーから不屈のMCことFreeway(フリーウェイ)がリリースしたデビューアルバム『Philadelphia Freeway』からセカンドシングル「Alright」に起用されているサンプリングと同じものを使っているからなのだ!

2003年にこのアルバムが出てからというもの,NYの地下鉄を乗っている間も,メトロバスを乗っている間も,どこへ行くにも,このアルバムを持って出かけた。当時はiPodすらもまだ無い時代。もちろんPanasonicのCD PlayerにCDを入れて聴いていた時代ですよ。

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それにしても,Freewayのキレッキレッのラップはいつ聴いても健全!クリアなライムに,単語をハッキリと言い切るラップの仕方は,どこかNick Grantにさえも似ている気がする。否,逆か。Nick GrantのキレのいいラップがFreewayのラップに似ている,というべきか。

Nick Grantよ,あんたのおかげで,ポータブルCDプレイヤーを持ち歩いていつでも耳にはヒップホップ音楽が流れていた時代を思い出させてくれた。ありがとうな。

(文責:Jun Nishihara)

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