他とは違う“変であること”を認めて、受け容れるということ、を音楽を通して成し遂げているアーティスト=Regina Spektorの「Tiny Desk Concert」ここにあり。

一般的に世の中で「正解」と考えられているものこそが、狭い物の考え方であるということ、視野が狭いということを教えてくれるような音楽をつくるレジーナ・スペクター(Regina Spektor)が、米NPR局の「Tiny Desk Concert」に登場しましたので、掲載しておきます。

アメリカのsit-comに「How I Met Your Mother」というNYを舞台にしたTV番組があるのですが、そこでレジーナ・スペクターの楽曲が番組挿入歌として起用されます。そのシーンはこちらです。ちなみに、後半のナレーションをしているのはFull Houseでお馴染みの今年1月に亡くなったボブ・サゲット(Bob Saget)です。

(文責:Jun Nishihara)

第1位:カニエ・ウェスト (YE) のアトランタ及びシカゴでの計3回のリスニング・パーティー,日曜日のサンデー・サービス,ドレイクとのLIVEコンサート,Revolt TV番組「Drink Champs」への出演,Rolling Loud 2021でのフューチャーとの共演,そして,アルバム『DONDA』のリリース(2021年最高のHIP-HOPモーメントBEST 10)

表題のとおりです。
ひとつずつ,挙げていきます。

カニエ・ウェスト(Kanye West)のリスニング・コンサート第1回目 @ アトランタ(7月22日)

カニエ・ウェストのリスニング・コンサート第2回目 @ アトランタ(8月9日)

カニエ・ウェストのリスニング・パーティー第3回目 @ シカゴ(8月26日)

カニエ・ウェスト率いるサンデー・サービス(Sunday Service)(下記の映像は12月26日のもの)

カニエ・ウェスト(Kanye West)及びドレイク(Drake)との共演LIVEコンサート(12月9日)

カニエ・ウェストのREVOLT TV番組「Drink Champs」への出演(第1回目:11月5日)

カニエ・ウェストのREVOLT TV番組「Drink Champs」への出演(第2回目:11月11日)

Rolling Loud 2021でのフューチャー(Future)のステージにカニエ・ウェスト(Kanye West)登場(12月12日)

そしてアルバム『DONDA』リリース(8月29日)

2021年の第1位は,ようやくカニエ・ウェスト(Kanye West)に決まりです。このサイトを始めて,毎年,年末年始にランキングをやってきましたが,2018年:ミーク・ミル(Meek Mill),2019年:メーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion),2020年:2年連続でメーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)でしたが,ようやくカニエが第1位を飾る年がやってきました。

なお,ドレイク(Drake)については,ランキングを開始してから毎年トップ10入りを果たしていましたが,今年ニューアルバム『Certified Lover Boy』をリリースしたにもかかわらず,初めてランクインから外れてしまいました。

2021年も当サイトに来てくださり,ありがとうございました。
本年2022年もどうぞよろしくお願いいたします。

(文責:Jun Nishihara)

黒人若手女子アーティスト2名(米公共ラジオ局(NPR)主宰“Tiny Desk Concert”で取り上げられた黒人女子シンガー抜粋(その②))

本日ご紹介する2名のシンガー/ラッパーは,現代音楽界に於ける,とても特別なお二人です。

ひとりめは,当サイトでも以前取り上げました。
公式デビューアルバムを本年3月にリリースしたチカ(CHIKA)です。
(「第4位:大ブレイク寸前,漆黒の女子ラッパー=オラニカ又の名をCHIKA「トランプ大統領への手紙」(2019年Hip-Hop名曲名場面ベスト50)」)

ついに,チカも米公共ラジオ局(NPR)の「Tiny Desk Concert」に登場するようになりました。
以下の演奏と彼女の饒舌ぶり(間奏中の,おしゃべり達者!)をご堪能下さい。

前回,当サイトで彼女を取り上げた際には彼女が公式デビューアルバム『Industry Games』をリリースする前でしたので,彼女のフリースタイル映像をメインにご紹介いたしました。

最近はもう有名になってきておりますので,米国現代の若者文化(スローガンは“The Culture of Now”)を代表するウェブサイトUPROXXに於いて,“Rising Hip-Hop Star”(人気上昇中のヒップホップスター)として取り上げられたこともあり,その洗練されたミニセッション映像をお送りいたします。

チカのシングル曲「No Squares」も掲載しておきます。

ちなみにヒップホップを聴いている方なら誰でも知っている(べき)元Queen of Hip-Hopといえばローリン・ヒル(Lauryn Hill)ですが,彼女のメジャーヒットシングル曲「Doo Wop (That Thing)」のビートに乗っけたチカ(CHIKA)のフリースタイルがありますので,掲載しておきます。これは2017年の映像です。もう3年前!

もうひとつ,チカのフリースタイルを。これも3年前の映像です。キレッキレのフリースタイルです。韻を全くハズさない!脚韻だけでも注意して聴いてみてください。脚韻というのは各ラインの終わりのフレーズで踏む韻です。

続きまして,ふたりめはNoname(ノーネーム)です。本名ファティマ・ワーナー。当サイトでも以前,こちらで取り上げました

彼女の以下“Tiny Desk Concert”での模様は,大好きな動画の一つで,これを観て朝元気になって仕事に行くということもありました。

Nonameはシカゴ出身。シカゴはカニエ・ウェストやコモン,ルーペ・フィアスコなど,ソウルフルなラッパーを数々輩出してきた大都市です。そこにこの特別な星(スター)をわれわれファンに授けてくれるなんて,なんてありがたいことか。

Nonameのように,ラップが詩的な人,って最近はめずらしくなってきています。とくに20代のアーティストではそうです。とっても貴重なアーティストなのですよ,ノーネームは。

そんな特別な存在であるNonameのライヴが51分間堪能できる映像がありますので(YouTube, thank you!)掲載しておきます。

あまりにも有名なシングル曲「Diddy Bop」のサビでNonameは歌います。

Watching my happy block my whole neighborhood hit the diddy bop
(ハッピーな近所の隣人たちが,みんなでディディ・ボップのダンスを踊る)

この1行を聴いた時,聴いた人の頭の中では,「幸せそうな隣人たち」のイメージが浮かんだかと思いきや,その後瞬間的に,イメージは「ディディ・ボップを踊る黒人」に切り替わります。

「幸せそうな隣人たち」といういかにもゆったりした時間かと思いきや,次に飛び込んでくる映像は「ディディ・ボップ」ですからね。もう,たまんないです。

同曲から,もう少し歌詞を引用してみます。

Stop overreacting, it’s past my curfew I’m out after 6
Happily making my accident
Mama gon’ whoop on my ass again
Pray that I’m making my way before 8 and I might have to sneak in the back again

(対訳)
過剰に反応しないで,門限はとっくに過ぎてる,夕方6時を回ってる
嬉しさあまりにアクシデント起こす
ママにまたお尻ぺんぺんされるわよ
祈ってる,午後8時前までには帰宅できること,また家の裏口からこっそり入ろうかしら

なんて素朴な歌詞!
Rauryというノーネーム仲間のヴァースです。

まぁ,これがノーネーム(Noname)なのです。まったく飾らない,素朴な歌詞を曲にするのです。

そして冒頭のチカ(CHIKA)とは対照的で,ノーネームには脚韻はあまり関係ないのです。その分,ラップにキレ感は無いのですが,しかしながら,脚韻なんて踏まなくても,すでに詩的になっている。

もう一丁,歌詞,行ってみましょう。

B2K in the stereo, we juke in the back seat
Or juke in the basement, in love with my KSWISS’s
This feel like jumping in a pool and I’m knowing I can’t swim
Ooh, you about to get your ass beat
For stealing that twenty dollars like “baby, just ask me”

(対訳)
ステレオで流れるB2Kの歌,後部座席でバカ暴れするアタシたち
お気に入りのKSWISSのスニーカー履いて,家の地下でバカ暴れ
まるで気分は,プールに飛び込んで,アタシ,泳げないんだけどね
ウゥゥ,あんた,ママにお尻蹴飛ばされるわよ
20ドル札ドロボーしたでしょ「ベイビー,いつでも言って」って

良いですねえ。

歌詞中の「B2K」っていうのは2000年代前半に流行った黒人のボーイバンドです。↓これです。

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2行目の「KSWISS」っていうのは,これも2000年代前半に流行ったスニーカーです。懐かしいですね。今でも売れていますよ。

で,そのKSWISSを履いて,家の地下で踊りまくるっていうイメージです。まず,KSWISSで1ポイント。それに加えて,アメリカの家はよく地下に部屋がありますよね。郊外の中流階級の家庭では地下の部屋にpool table(ビリヤード台)を置いて,ちょっとした遊びの場所にするっていう。で,もちろんアメリカの家は靴を履いたまま家の中に入りますから,KSWISSを履いて踊るという映像。そういったアメリカの素敵なイメージを思い浮かばせといて,その後に「you ’bout to get your ass beat」というフレーズを繰り出す。まったりした白人の日常かと思いきや,リスナーが安心した瞬間に上記のようなフレーズを繰り出して「アタシは黒人よ!」というアイデンティティの表出を成功させます。

その素敵なシングル曲「Diddy Bop」を掲載して,本日終わりにします。

(対訳,文責及びキュレーション:Jun Nishihara)

米公共ラジオ局(NPR)主宰“Tiny Desk Concert”で取り上げられた黒人女子シンガー抜粋(その①)

初回は米国黒人女性シンガーを代表するこの2人です。

一人目はレイラ・ハサウェイ(Lalah Hathaway)。シカゴ出身のソウル・シンガー。女声の「アルト」の音域で歌う歌手として知られます。下記映像を観ていただくとわかると思いますが,かなり低い音程です。1990年にデビューし,既に6枚の公式アルバムをリリース。下記“Tiny Desk Concert”では楽曲セットリスト「Change Ya Life」「Boston」「Honestly」の順で歌います。

二人目はエリカ・バドゥ(Erykah Badu)。黒人音楽史上,非常に重要な奇才(鬼才)でありますため,紹介は不要でしょう。まぁ,この世の人物とは呼べない出立(いでたち)ですね。エリカは昔っからその奇才ぶりを発揮しておりました。その奇才ぶりはデビューアルバム『Baduism』を聴いて頂ければ分かると思いますが,最初っからこれまでのR&B界を覆す程のエネルギーを保持しておりました。公式デビューは1997年。同アルバム『Baduism』は後に「1976年以降リリースされた最も重要な261枚のアルバム」の内の1枚として称されることとなります。

レイラ・ハサウェイとエリカ・バドゥという同じソウルをやっていても,毛色が全く異なる二名は両名とも,音楽の歴史上,外せない人物です。

本日はいきなりの高レベルでした。歴史的な二名を取り上げましたが,レイラもエリカも,メジャーどころの曲を今回まったく披露していないのは,それもNPR主宰のこのミニセッションの醍醐味であります。

さて,今回は超ベテランのおふたりを取り上げましたが,次回は,まだまだ若手の黒人女子シンガーふたりを取り上げます。

(文責及びキュレーション:Jun Nishihara)

カニエ・ウェストの“Sunday Service”まとめ(10月6日&10月12日開催分)

引き続きカニエ・ウェストの“Sunday Service”を掲載しておきます。

10月6日(日) 於:ユタ州ソルト・レイク・シティ
“Sunday Service”ファンにはお馴染みの曲を,タイムライン9:07秒からどうぞ。

 

10月12日(土) 於:ハワード大学(名門黒人大学)
アメリカには「歴史的黒人大学(HBCU=Historically Black Colleges and Universities)」という言葉があります。ハワード大学(Howard University)はその中でも名門と呼ばれる大学です。土曜日の“Sunday Service”ですが,そのハワード大学にカニエが登場しました。
以下は,そのハワード大学のツイッターより抜粋します。

以下はTMZからです。冒頭の曲は,なかなかアツいですね。Mad fireですね。

そしてなんと,カニエ・ウェストは2003年にも同大学でライヴを開催していました。2003年といえば,16年前,まだデビューアルバムさえもリリースしていなかった頃です。まだアルバムを1枚も出していなかった頃!(カニエにもそんな時代があったのです。)その貴重な映像が以下です。なにせ16年前の映像ですので,映像クオリティの悪さには悪しからず。(カニエ・ウェスト,2003年ハワード大学にて。)

(文責:Jun Nishihara)

カニエ・ウェストの新作アルバム『Jesus Is King』は9月29日(日)にリリース(妻キム・カーダシアンのインスタ&ツイッターより)

妻キム・カーダシアンのインスタグラム・ストーリーにて,カニエ・ウェストの新盤『Jesus Is King』は明日29日(日)にリリースされる,と発表がありました。

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(「カニエ・ウェストは28日(土)にシカゴで新作のリスニングセッションを実施し,29日(日)にはニューヨークでリスニングセッションを実施予定。そして同日29日(日)にアルバム『Jesus Is King』をリリースします。」と書かれております。)

なお,以下のインスタグラム・ストーリーでは,10月にカニエ・ウェストのミュージックドキュメンタリー映画『Jesus is Lord』がIMAXにて上映開始されると発表されました。

キム・カーダシアンのツイッターでは,ニューアルバム『Jesus Is King』のトラックリストが発表されました。前回発表されたものからは少し改訂されています。この「改訂していく」というのも,カニエの仕事に対する態度でカニエによく見られる傾向です。カニエは過去に一度アルバムに収録してすでに発表した楽曲のビートを後に改訂したことがありました。「たとえアルバムに収録された曲でも,さらに良いものにし続ける態度」というのはカニエの傾向です。

また,以下に,昨日27日(金)にカニエ・ウェストがデトロイトで行った特別の“Sunday Service”ならぬ“Friday Service”のストリーミングを掲載しておきます。題して「Jesus is King: A Kanye West Experience(邦題:ジーザスはキング:カニエ・ウェスト体験)」。タイムライン16:40では,パパ(カニエ)の横で跳びはねて踊る娘(ノース)も映ります。なお,これはストリーミングですので,一定期間を過ぎますとリンクが消えます。(映像が見られなくなります。)

なお,先ほど映画『Jesus Is King: A Kanye West Film』(一部報道では『Jesus Is Lord』となっておりましたが,『Jesus Is King』だそうです)は来月10月25日(金)にIMAXにて上映開始されると発表がありました。以下がそのカバーアートです。

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映画の内容はこれまでの“Sunday Service”の模様がたっぷりと流される予定だそうです。しかしそれだけでは終わりません。セットは大自然そのまんまの“RODEN CRATER”現代美術家ジェームズ・タレルの大作です!)で撮影される(た)そうです。

(文責:Jun Nishihara)

Kanye Westの“Sunday Service”まとめ(23週目から26週目まで)

毎週日曜日の恒例行事といいますと,カニエの世界では「日曜のミサ」つまりサンデー・サービス=Sunday Serviceセッションです。今年に入ってから1日も休まず開催してきたミニコンサートですが,以下のとおり23週目から26週目までをまとめておきます。過去のものは,当サイトで全て掲載しておりますので,探してみてください。

23週目:6月9日(日)
カニエ・ウェストが新曲をアカペラで披露している映像です。

24週目:6月16日(日)
下記映像ではこれが「23週目(Week 23)」と記載されておりますが,もとから数えますと,これは正しくは24週目となります。4月のイースター祝祭日に開催したコーチェラ祭での“Sunday Service”を入れるか入れないかで計算が変わってきますが,ここではコーチェラ祭の“Sunday Service”も日曜日(イースター)に開催したものですので,カウントしております。

25週目:6月23日(日)
この週ではアルバム『808’s & Heartbreak』収録の楽曲「Say You Will」をゴスペル風にアレンジし,披露してくれています。

26週目: 6月30日(日)
こうして“Sunday Service”の映像を26週間に亘って観察してきますと,パフォーマンスする「場所」の要素もおもしろいものと気づきます。初期の頃はカラフルな照明に照らされた部屋で開催し,途中から「外」つまり屋外へと飛び出しました。それはウェスト家のあるカラバサスの山の中で開催されたものですした。その後またこうして屋内へと場所を移し,サンデーサービスを開催しております。

(文責:Jun Nishihara)

ジェイZの“B-Sides”ライヴ・コンサート(その②:ニプシー・ハッスルへの追悼フリースタイル対訳)

先日,ジェイZの「B-Sides」コンサートについて掲載いたしました。

そこで初披露されたNipsey Hussle(ニプシー・ハッスル)へ贈る追悼フリースタイルを以下に掲載いたします。

JAY-Z – “FREESTYLE for Nipsey Hussle”

[Verse]
Gentrify your own hood, before these people do it
Claim eminent domain and have your people movin’
That’s a small glimpse into what Nipsey was doing
For anybody that’s still confused as to what he was doing
The neighborhood is designed to keep us trapped
They red line us, so property declines if you live by blacks
They depress the asset and take the property back
It’s a ruthless but a genius plan in fact
So now we fighting over scraps
Crabs in a barrel, but crabs don’t belong in the barrel and they ain’t never tell us that
So in the barrel, we gonna act like we act
We can easily get out the barrel if we stand on each other’s back
Whoever gets on top, as long as they stay attached
They gonna pull everybody out
I was doing just that

よそから来た連中に,おまえ自身のフッド(=地元)を手渡すんじゃない
その名高い故郷と住民を,今すぐ奮い立たせんだ
それはニプシーがやっていたことの,ほんの一部分にすぎないが
あいつが何をやっていたのか,おまえらに伝えたかった
ある地区(ネイバフッド)は,まるで牢屋のように俺らを閉じ込める
政府は俺らをマークして,「黒人」という理由だけで所有地の価値は下がる
資産は下落させられ,所有地は奪われる
容赦の無いやり方だが,「ヤツら」にしてみりゃ最も都合のいいやり方だ
ついに俺らは,残されたクズ切れを求めて戦い合ってる
樽(タル)に囚われたカニ(=低所得層),しかしカニはカニでも囚人でいる義務はない
樽に囚われていたとしても,その中でできる最良の策をとればいい
背中の上に乗ってけば,樽の中から這い上がることは可能だ
ひとりずつ背中を積み上げていけば,いちばん上にあがった者が
樽の中のカニ全員をつかみあげて,外へ逃すことができる
俺がやっていたのは,そういうことだ

I told Neighborhood Nipsey stay close
There’s a 100 million dollars on your schedule, lay low
Tell your team to be on point in the places that they go
I never dreamed that he get killed in the place that he called home
How we gonna get in power if we kill the source?
Y’all like to run off on the plug, so of course

フッド出身のニプシーに言ったことがあった「地元を大事にしろ」
「おまえのプランには1億ドルの価値がある,つまり嫉妬する連中が出てくるから,自分の動きはおおっぴろげにするな」
「チーム仲間にだけ行く先を伝えて,確実にそこへ着かせるようにしていけ」
しかし夢にも思わなかった,あいつがまさか,その地元でやられちまうとは
黒人同士でやりあってたら,いつになっても上にはあがれない
最もキーとなる人間を殺してばっかいるから,いつまでもこうなんだよ

That ain’t lit, that’s a means to an end
Me and my team was playing the plug ahead of plan
Sometimes we was only making a $1000 a joint
That ain’t no money, but that ain’t main point
So those 92 bricks was only 92 thou
So y’all can close your mouth, it ain’t nothing for y’all to wild (wow)
But it is something to study
We was chasing our goals, not chasing money
Niggas chasing hoes, we find that funny
I pull up in the Rolls, that hoe gon’ want me
But I don’t want no hoe, I want a wife
Somebody to bounce these ideas off at night
I be going to sleep hoping Nip visit me
That young king had a lot of jewels to split with me
And we ain’t gotta leave the hood physically
But we gotta leave that shit mentally

イカレちまってる,原因と結果がごた混ぜになっちまってる
俺は常にキーとなることをかなり先まで進めてから,人に行く先を伝えていった
1本1000ドルしか稼げない時だってあった
しかしカネじゃない,そこがポイントなんじゃない
つまり92本のコカで92,000ドルしか上がらなかったことも
だから黙ってハッスルしな,すぐに稼げなくても騒ぎ立てんじゃない
しかしそこから学ぶことはできる
俺らはマネーを追っかけてたんじゃない,ゴールを追っかけてた
アバズレ女を追っかけてる男がいまだにいる,見てると可笑しいぜ
ロールスロイスを横付けすれば,アバズレ女が寄ってくる
しかし俺は「女」を求めてんじゃない,一生の伴侶を求めてんだ
夜中にいろんなアイディアを出し合って話し合える人
夜寝る前に,ニプシーが俺んとこ寄ってくれるのを願ったこともあった
「若いキング(=ニプシー)」は,俺にいろんな宝(コト)を教えてくれた
フッドを出る必要なんてどこにもない
だが心に刻んどけ,おまえがいるところをフッドと考えるんじゃない
(対訳:Jun Nishihara)