<ネーション・オヴ・イスラーム(Nation of Islam(略してNOI))とは>
ネイション・オヴ・イスラムという表記もします。これはいわば「黒人イスラム団体」です。1930年7月4日(アメリカでは独立記念日の日)にアフガニスタン出身とされるウォレス・D・ファード・ムハンマドという人物によって創始されました。黒人イスラム団体ではありますが,幾分か政治的な含みも持っておりました。NOIを批判する人たちは,この団体を「黒人至上主義団体だ」みたいに主張しますが,NOI側は,これをまっさきに否定し「我々は黒人“至上”団体なんかでは全くない。黒人と白人の平等を目指す団体だ」と明確に主張しております。もともとは「黒人の社会的自立を目指す運動」として始まりました。これまで400年間,黒人は奴隷として扱われてきた歴史を立て直そうという使命のもと,立ち上がりました。それがこの団体の起源でした。
カニエ・ウェストのアルバム『Ye』のリリースから1年を経たいま,同アルバムを振り返るいい機会に,曲の冒頭でスピットする「I called up the Muslims」がとてもインパクトのある歌詞として取り上げ,
黒人文化がイスラム教に影響を受けてきた歴史や,ヒップホップ音楽とイスラム教との関係,そしてマルコムXを経由してのネーション・オヴ・イスラームについてほんの少しだけでしたが,取り上げました。
音楽がインスタントに消費され,作られては消え去っていくサイクルが短い昨今,アルバム『Ye』はスルメイカのようにじっくり噛んで,聴き込まれるべき音楽といえるでしょう。上記「I called up the Muslims」というほんの1行の歌詞だけで,いろいろ遊ぶことができます。そう言った意味合いでも,まさに長生きするアルバムでしょう。
My granny 88, she had my uncle and then
A miscarriage back-to-back every year for like ten
Pregnant with my moms, doctor told her it was slim
Was bed rode for nine months, but gave birth in the end
Pops turned 60, he proud what we done
In one generation, he came from Africa young
He said he met my moms at the Century Club
カニエ・ウェストと聖歌隊仲間達の“Sunday Service”(Week 14)を以下に掲載しておきます。
以下ビデオ,Pt. 1の見所は,3:41からのスティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)の「Love’s In Need of Love Today」の曲です。
そして,8:20からの盛り上がりと,8:54からの奴隷時代を彷彿とさせる手拍子(clappings)です。