第20位:ジャングルプッシーのニューアルバム『JP4』 (2020年Hip-Hop名曲名場面ベスト30)

ジャングルプッシー(Junglepussy)いうラッパー兼女優がいます。ニューヨーク市出身。本名シェイナ・マックヘイル(Shayna McHayle)。まぁ,その名のとおり,野生的なエロさを音楽(特に今回のアルバムではトリップ・ホップ)のメロディ(ビート)に乗っけてラップするという表現力の持ち主です。

まぁとにかく聴いてみましょう。

Junglepussy – “What You Want”(アルバム『JP4』より)

こういうことを彼女は言っています。

I canʼt afford to mingle it cost me my sanity
I be happy out the industry like Iʼm Kelis
Rock stars is Black farmers peep the harvest

(対訳)
人と交流してるヒマは無い,そんなことしたら正気を失いそう
業界からいなくなってせいぜいするわ,ケリースのように
アタシにとってのロックスターは黒人農家(ブラック・ファーマー),刈り取った収穫をチェックしな

もう最後の「peep the harvest」では笑っちまいます。ラッパーだったら普通「peep the style」とか言って,俺のカッケースタイルをチェックしな,って言うところを,農家が刈り取ったこの季節の収穫をチェックしな,っていうほんとに田舎臭い表現をしていて,魅力溢れるジャングルプッシーなのでした。こんなリリックはジャングルプッシーにしか書けないし,それが彼女の魅力でもある。アルバム『JP4』は今年の第20位です。

(文責及び対訳:Jun Nishihara)