Nasの音楽は,道に迷った時に聴くべき原点である。
2020年8月にリリースされたアルバム『King’s Disease』は,新しくも旧い原点を示してくれている。
Nasはわれわれに,「あんたらが道に迷った時に聴ける音楽として,こんだけありますよ。こん中から,いまのあんたの境涯・苦境に合う曲を数曲セレクトして,それを聴けばいい。」という選択肢を大風呂敷を広げて,提供してくれている。
まさに,名曲の宝庫をわれわれの目の前に広げてくれていて,そこから今の自分に合った曲を選べばいいという,なんという贅沢。こんなことが出来るのは,Nasが1994年にデビューしてから,26年間という(もはや歴史上人物にさえもなりうるような)年月をかけてリリースしてきた数々の名曲があるからこそである。
そして2020年8月にリリースされた『King’s Disease』は,そのコレクションにまたもや選択肢を増やしてくれる(さらに目移りさせられてしまう要因となる)ディスクなのである。
そしてNasのカッコ良さについては,こちらのページを読んでいただければと思う。
2020年の第13位は文句無しのNasである。
そして,1月22日(金)に以下のミュージックビデオをリリースした。「27 Summers」とはその名のとおり「夏を27回経てきた」ということ,つまり,27年間,現役でやってきたということ(夏を制するとはその年のヒットを飛ばすということ)。
このビデオ,勢いだけは誰にも負けないDJ Khaledを迎えて,その勢いとは真逆に位置する安定感の塊のようなNasと組んで.ある意味,壮大なる楽曲である。
(文責:Jun Nishihara)